
「4工大」って聞いたことあるけど、どこの大学のことなんだろう?

そもそもなんで4校がセットで語られるの?
東京・神奈川で理系大学を目指すなら、4工大は絶対に押さえておきたい4校です。MARCH理系と並んで、受験戦略の重要ポジションを占めています。

私は現役の理系教員として15年、数百人の受験生を理系大学に送り出してきました。その経験から「4工大はMARCHほどの知名度がないことから、本来の素晴らしさが伝わっていないケースが多くて、もったいない!」と感じてきました。
この記事では、4工大の基本から各校の特色・キャンパス・就職力まで、受験生とご家族の「知りたい!」をぜんぶ解説します。読み終わるころには、4工大の全体像がスッキリつかめるはずです。
4工大(四工大)とは?まず基本から押さえよう
4工大(四工大)とは、以下の4つの私立工業系大学のことです。
| 大学名 | 略称 | 主要キャンパス所在地 |
|---|---|---|
| 芝浦工業大学 | 芝浦工大・SIT | 東京都江東区豊洲 / 埼玉県さいたま市大宮 |
| 東京都市大学 | 都市大・TCU | 東京都世田谷区 / 神奈川県横浜市都筑区 |
| 東京電機大学 | 電機大・TDU | 東京都足立区千住 / 埼玉県比企郡鳩山町 |
| 工学院大学 | 工学院・KU | 東京都新宿区西新宿 / 東京都八王子市 |
なぜ4校がまとめて語られるの?
4工大の始まりは1996年にさかのぼります。芝浦工業大学・東京電機大学・武蔵工業大学(現・東京都市大学)の3校が「東京理工系3大学による学術と教育の交流に関する協定」を締結しました。
1998年に工学院大学が加わり、現在の4校体制に。背景には1990年代の「理工系離れ」がありました。4校が手を組んで連携することで、学生にとってより充実した理工系教育環境を作ろうという狙いです。
正式名称は「東京理工系4大学による学術と教育の交流に関する協定」。これが4工大の出発点です。
4工大の偏差値・難易度——正直に比較してみた
受験生がもっとも気になる「難易度」について、正直にお伝えします。
大学群としての立ち位置
4工大全体のポジションは、「日東駒専より上、GMARCHの理系と同等〜やや下」のゾーンです。ただし学部・学科によってはMARCH理系に匹敵するケースもあります(芝浦工大の建築学部など)。
一方で、「理系専門大学」であることから、就職実績では総合大学の理工学部に引けを取らないのがポイントです。むしろ上回るケースも多くあります。
各大学の偏差値目安
※偏差値はあくまで目安です。入試方式・学科によって異なります。河合塾・みんなの大学情報など複数のデータを参考に記載。
| 大学名 | 偏差値目安 | 特記事項 |
|---|---|---|
| 芝浦工業大学 | 52.5〜60.0 | 4校中トップ。建築学部が最難関 |
| 工学院大学 | 50.0〜57.5 | 建築・情報系が特に人気 |
| 東京都市大学 | 45.0〜55.0 | 学部によって幅がある。女子比率が高い |
| 東京電機大学 | 37.5〜55.0 | 夜間部を含む。昼間部は47.5〜 |
「どの大学が一番難しい?」への答え

結局どこが一番難しいの?

総合的には芝浦工業大学が最難関で、共通テスト利用入試の平均得点率でも首位です。ただし「どこが一番か」よりも「自分の志望する専攻でどこが強いか」で選ぶのが正解ですよ。
理系志望者にとって大切なのは、偏差値の序列ではなく「学びたい分野でしっかり学べるか」。これがポイントです。
4大学の個性と特色——どこが自分に向いているか
偏差値だけでなく、「自分に合う大学」を選ぶために各校の個性を押さえておきましょう。
芝浦工業大学——グローバル理工系のトップランナー
1927年創立。文部科学省の「スーパーグローバル大学」に、私立理工系大学として唯一採択されています。海外留学プログラムが充実しており、4年間の修業年限を延ばさずに留学できる仕組みが整っています。
就職実績・研究力ともに4校トップクラスで、「理工系私立でグローバルに活躍したい」受験生にぴったりです。豊洲(東京)・大宮(埼玉)の2キャンパス体制もポイント。
東京都市大学——東急グループの実践重視型大学
前身は1929年創立の武蔵工業大学。2009年に東横学園女子短期大学と統合し、現在の名称へ変更しました。この統合により4工大中もっとも女子比率が高く、人間科学部などの文系学部も併設された工業大学です。東急グループ(学校法人五島育英会)が母体で、産業界とのつながりが強いのが特徴です。
PBL(課題解決型学習)や産学連携プロジェクトが充実しており、実社会と直結した学びができます。神奈川・東京南部からのアクセスが良く、横浜キャンパスはセンター北駅徒歩3分という好立地です。
東京電機大学——「ものづくり」一筋110年超の老舗
1907年、私立電機学校として創立。「実学尊重」を建学の精神に、1年次から実験・実習・ワークショップを通じて「手を動かすものづくり」を徹底的に学べるカリキュラムが特徴です。
北千住駅徒歩1分という抜群の立地も大きな魅力。工学部第二部(夜間部)を設けており、働きながら学ぶことも可能という珍しい特色を持っています。
工学院大学——明治創立・新宿の都会派工科大
1887年(明治20年)、「工手学校」として創立。4工大の中でもっとも歴史が古い大学です。新宿キャンパスは28階建ての高層校舎で、東京都庁のすぐ隣という抜群のアクセスを誇ります。
建築学部の一級建築士合格者数は2023年度61名・全国7位と、業界屈指の実績。「建築を学びたい」受験生には特に注目の大学です。

4校とも個性がはっきりしてるね!
4工大のキャンパス立地——MARCH理系と比較してみた
理系大学選びで意外と重要なのが「キャンパスの立地」です。理系は実験・実習が多く、毎日通学することになります。ここでは4工大とMARCH理系のキャンパスを一覧で比較します。

4工大のキャンパス所在地一覧
| 大学名 | キャンパス名 | 所在地 | 最寄り駅 |
|---|---|---|---|
| 芝浦工業大学 | 豊洲(主) | 東京都江東区豊洲 | 豊洲駅 徒歩7分 |
| 芝浦工業大学 | 大宮 | 埼玉県さいたま市北区 | JR大宮駅からバス |
| 東京都市大学 | 世田谷(主) | 東京都世田谷区玉堤 | 東急大井町線「尾山台」徒歩7分 |
| 東京都市大学 | 等々力 | 東京都世田谷区等々力 | 東急大井町線「等々力」徒歩5分 |
| 東京都市大学 | 横浜 | 神奈川県横浜市都筑区 | 市営地下鉄「センター北」徒歩3分 |
| 東京電機大学 | 千住(主) | 東京都足立区千住旭町 | 「北千住」徒歩1分 |
| 東京電機大学 | 鳩山 | 埼玉県比企郡鳩山町 | 東武東上線「高坂」からバス |
| 工学院大学 | 新宿(主) | 東京都新宿区西新宿 | 各線「新宿」徒歩5分 |
| 工学院大学 | 八王子 | 東京都八王子市中野町 | JR「八王子」からバス |
MARCH理系のキャンパス所在地一覧
よく比較対象になるMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の理系学部キャンパスもあわせて確認しておきましょう。
※MARCH理系は都心から離れた郊外キャンパスが多いのが特徴です。
| 大学名 | 学部 | 所在地 | 最寄り駅 |
|---|---|---|---|
| 明治大学 | 理工学部 | 神奈川県川崎市多摩区生田 | 小田急線「生田」徒歩10分 |
| 青山学院大学 | 理工学部 | 神奈川県相模原市中央区 | JR横浜線「矢部」徒歩5分 |
| 立教大学 | 理学部 | 東京都豊島区西池袋 | 各線「池袋」徒歩7分 |
| 中央大学 | 理工学部 | 東京都文京区春日 | 地下鉄「後楽園」すぐ(2023年移転) |
| 法政大学 | 理工学部・情報科学部 | 東京都小金井市梶野町 | JR中央線「東小金井」徒歩5分 |
| 法政大学 | デザイン工学部 | 東京都千代田区富士見 | 各線「市ヶ谷」徒歩10分 |
立地比較の3つのポイント
4工大とMARCH理系の立地を比べると、いくつかの特徴が見えてきます。
- ①4工大の都心アクセスは強い:工学院(新宿)・東京電機(北千住)は4工大の中でもアクセス抜群
- ②MARCH理系は郊外が多い:明治(川崎多摩区)・青学(相模原)・法政理工(小金井)は郊外立地
- ③神奈川エリアの強み:東京都市大の横浜キャンパスは神奈川在住者に特にアクセスが良い
「MARCH理系だから立地が良い・4工大だから悪い」という単純な話ではありません。自宅からの通学ルートを実際に調べてみることが大切です。
4校の就職実績——理系なら就職力で選ぶのも正解

理系大学を出たら、ちゃんと就職できるのかしら…
保護者の方にも安心していただけるデータが、4工大の「就職力」です。
全4校が就職率99%前後
※就職率はいずれも2024年3月卒業生実績。各大学公式サイトより。
| 大学名 | 就職率 | 備考 |
|---|---|---|
| 芝浦工業大学 | 99.3% | 有名企業400社実就職率 私立全国4位 |
| 東京電機大学 | 99.0% | ものづくり系大手への就職が多い |
| 工学院大学 | 98.5% | 建設・製造・情報系に強い |
| 東京都市大学 | 98.4% | 東急グループ企業への就職実績も |

こんなに高い就職率なら安心ね!
主な就職先企業(4校共通の傾向)
- 製造業:トヨタ自動車・SUBARU・三菱電機・日産自動車・日立製作所
- 情報通信:NTTドコモ・KDDI・NEC・富士通・ソフトバンク
- 建設・ゼネコン:大成建設・鹿島建設・清水建設・大林組・長谷工コーポレーション
- インフラ・公務員:JR東日本・東京電力・東京都庁
「理工系に特化した大学」だからこそ、専門職・技術職への就職に強いのが最大の特徴です。総合大学の理工学部と比べても遜色のない、いやそれ以上の就職実績を残しています。
4工大の連携制度——受験生が知っておくべき3つのメリット
「4校が連携している」とはいっても、実際にどんな得があるのでしょうか?具体的に見ていきましょう。
① 単位互換制度——他大学の授業を無料で受けられる
4工大に在籍していれば、ほかの3大学が開講している授業を受講できます。聴講料は無料で、取得した単位は在籍大学の卒業単位として認定してもらえます(各大学の規定の範囲内)。
たとえば、東京電機大学に在籍しながら工学院大学の建築系科目を受けたり、芝浦工業大学でグローバル系の授業を受けたりすることも可能です。実質的に「4大学分の授業」にアクセスできる環境は、かなりお得といえます。

え、他の大学の授業がタダで受けられるの!?
② 大学院特別推薦入試——隣の大学院に入りやすくなる
4工大の学部生は、ほかの3大学の大学院修士課程に「特別推薦」で出願できます。各大学・各専攻につき推薦枠は1名と限られていますが、大学院進学を考える受験生には大きなチャンスです。
「学部は電機大、大学院は芝浦工大で最先端研究」といった進路も、現実的に選べる仕組みです。
③ 合同説明会——1回で4校を比較できる
毎年夏〜秋にかけて、4大学合同の進学説明会が首都圏各地で開催されます。4校のブースが一堂に会するため、一度の足で4校を比較できる貴重な機会です。
※合同説明会の日程は毎年変わります。各大学の公式サイトで最新情報を確認してください。
4工大の3つの誤解——受験生が陥りがちな勘違い

現役教員として進路指導をしていると、4工大について受験生から似た誤解を聞くことがあります。よくある勘違いを3つ確認しておきましょう。
誤解①「4工大には明確な序列がある」
たしかに偏差値では芝浦工大がトップですが、それで「芝浦>工学院>都市大>電機大」と順位をつけるのは早計です。学部・学科ごとに強み・弱みがあり、たとえば建築なら工学院、情報通信なら東京電機、ロボット工学なら芝浦と都市大、というように専門分野で見ると景色が変わります。
誤解②「4校とも同じような大学」
同じ理工系でも各校の個性は大きく違います。芝浦はグローバル志向、都市大は産学連携、電機大はものづくり実践、工学院は建築の名門、と4校は明確な個性を持っています。「なんとなく4工大全部」ではなく、「自分の学びたい分野でどの大学が強いか」で選ぶことが大切です。
誤解③「MARCH理系より格下」
偏差値ではMARCH理系がやや上位(芝浦はMARCHよりも偏差値上位の学部もあり)ですが、就職実績や研究力では4工大もまったく引けを取りません。むしろ理系専門大学としての強みで、製造業・建設業・情報通信業への就職力ではMARCH理系を上回るケースも珍しくありません。

思い込みで決めつけちゃダメなんだね!
👉 「で、結局どの大学が自分に合うの?」と気になった方は、各校の偏差値・就職力・キャンパス・併願戦略を一気に見比べられる【2026年版】4工大徹底比較|あなたに合うのはどれ?もあわせてご覧ください。
4工大を受験するメリット——なぜ「セット」で考えるのか
試験日程が分散——複数受験しやすい
4校の入試日程はそれぞれ分散しているため、物理的に全校受験することも可能です。また4校とも理工系の試験なので出題傾向が近く、対策が共通しやすいというメリットがあります。
具体的な受験戦略の例:第一志望はMARCH理系、滑り止めに4工大2〜3校という組み合わせが現実的です。国立志望者は、東工大・横国・農工大などを第一志望にしつつ、4工大で押さえる戦略も有効です。

受験料も馬鹿にならないからな…でも進路の幅が広がるなら検討する価値はあるな
入学後も「学びの選択肢」が広がる
入学後も単位互換・大学院特別推薦を通じて、4校分の学習環境にアクセスできます。「入った大学だけで4年間を過ごす」のではなく、隣の大学の授業を自分のカリキュラムに取り込める環境は、国公立大学にもなかなかない仕組みです。

これは魅力的だな。視野が広がりそうだ
よくある質問
Q. 4工大は何校ですか?
A. 芝浦工業大学・東京都市大学・東京電機大学・工学院大学の4校です。すべて私立の理工系大学で、東京・神奈川・埼玉にキャンパスを構えています。
Q. 4工大とMARCH理系どちらに進学すべき?
A. 偏差値ではMARCH理系がやや上ですが、理系専門大学の強みで4工大の就職実績はMARCHに引けを取りません。学びたい分野で選ぶのが正解です。立地や校風も含めて総合的に判断してみてください。
Q. 4工大の中で一番偏差値が高いのは?
A. 芝浦工業大学が4校の中で最難関です。共通テスト利用入試の平均得点率でも首位。ただし学科によって幅があるので、志望学科ごとに確認することが大切です。
Q. 単位互換制度は学部1年生から使えますか?
A. 各大学の規定によりますが、多くは2年次以降から利用可能です。詳細は各大学の公式サイトで確認してください。
Q. 4工大はどの大学も理系専門ですか?
A. はい、4校とも理工系学部を中心とした大学です。東京都市大学のみ一部に文系学部(人間科学部・都市生活学部)を含みますが、ほかの3校は理工系専門大学です。
Q. オープンキャンパスは4校合同で開かれますか?
A. 各大学の個別オープンキャンパスが基本ですが、毎年夏〜秋に4大学合同の進学説明会が首都圏各地で開催されます。一度に4校を比較できるおすすめのイベントです。
Q. 4工大は併願受験できますか?
A. 入試日程が分散しているため、4校すべての受験も物理的に可能です。同じ理工系の出題傾向なので対策が共通しやすく、複数併願がしやすいのも4工大のメリットです。
まとめ——4工大は「使い方」次第でかなりお得

4工大のポイントを整理しましょう。
- 芝浦工業大・東京都市大・東京電機大・工学院大の4校が1996年から連携している私立理工系大学グループ
- 単位互換・大学院特別推薦・合同説明会など、在学生に実際のメリットがある制度が整っている
- 全4校で就職率99%前後、有名企業への就職実績も高い
- キャンパス立地は都心〜郊外まで多様。通学ルートで選ぶのもアリ
- 各校に明確な個性あり:グローバル志向・実践重視・ものづくり・建築の名門
- 入試日程が分散しているため、複数受験戦略が立てやすい
偏差値だけで大学を選ぶ時代は終わりました。連携制度・就職力・立地・学びの特色を総合的に見て、自分に合った大学を選ぶことが充実した4年間への近道です。

まずは合同説明会やオープンキャンパスに足を運んで、実際の雰囲気を確かめてみてください。あなたにぴったりの理系大学は、必ず見つかりますよ!

よし!オープンキャンパス行ってみる!

私もパンフレット集めて比較してみよう♪
あわせて読みたい・4工大シリーズ
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- 芝浦工業大学を現役教員が徹底解説|偏差値・学費・就職と4工大トップの理由(公開済み)
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- MARCH理系を現役教員が徹底比較|明治・青学・立教・中央・法政 5校の学部・偏差値・就職の違い(公開済み)
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- 【2026年版】4工大徹底比較|芝浦・都市大・電機大・工学院、あなたに合うのはどれ?(公開済み)
- 4工大の連携制度を徹底解説【単位互換・大学院推薦】(公開予定)
- 4工大 vs MARCH理系 どちらを選ぶべきか徹底比較(公開予定)
※関連記事は順次公開予定です。公開後に内部リンクを設置します。
