横浜国立大学 理系徹底解説|理工・都市科学・教育の偏差値と入試

横浜国立大学の理系を徹底解説 アイキャッチ|理工・都市科学・教育(実践性×理系×国立×横浜) 国公立

※本記事には商品プロモーション(PR)を含みます。

しゅん

横浜国立大学の理系が気になっているんです。でも理工学部と都市科学部があって、教育学部にも理系があるって聞いて…学部が多くて、自分に合うのがどれか分からなくて。

しゅんパパ

親としては、学費や卒業後の進路も気になります。国立だと安心なのか、そのあたりも教えていただけますか。

さくら先生

ふたりとも、気になる点をまとめて整理しますね。横浜国立大学は、横浜市保土ケ谷区にある「実践性」を大切にする国立大学です。理系だと、大きく理工学部・都市科学部の理系3学科・教育学部(理科や数学の先生をめざす道)の3つ。公式情報と河合塾Kei-Netのデータをもとに、進路面談と同じ目線で見ていきましょう。

横浜国立大学 理系のポイント

  • 横浜・常盤台キャンパスに全学部が集約された、実学志向の国立大(学生数 約7,400人)
  • 理系は理工学部(3学科10教育プログラム)+都市科学部の理系3学科(建築・都市基盤・環境リスク共生)+教育学部・自然生活系(理科・数学などの先生をめざす道)
  • 偏差値は河合塾2027で前期55.0〜60.0・後期は最大65.0(学科・日程によって難易度差が大きい)
  • 学費は国立の標準額で、授業料値上げの発表は今のところなし
  • 強み:理工学部では大学院進学が主流(進学79.3%)× 学科で大きく違う入試の受け方(後期日程・配点)× 理科・数学の先生をめざせる道

こんな人に向いています

  • 機械・化学・情報や、建築・土木・環境などを、実践的に理系で学びたい
  • 学部で終えず、大学院進学まで視野に入れて研究・技術者をめざしたい人
  • 理科・数学・技術・家庭などの先生(教員)をめざしたい人

逆に、慎重に考えたい人

  • 医学部・薬学部・農学部など、横浜国立大学にない分野を第一に考えている人
  • 都心型のキャンパスや、私立大ならではの大規模な学生イベント・学部選択の幅を最優先したい人
  • 理工学部を志望し、学部卒での就職を前提に考えている人(大学院進学が多いので、学科別の進路内訳まで確認を)

この記事でわかること

  • 理系で学べる学部・学科(理工・都市科学・教育)と選び方
  • 偏差値(河合塾2027)・共通テスト得点率・学科別の倍率の実際
  • 入試のしくみ(後期日程の有無・科目と配点の違い・総合型/推薦)
  • 国立標準額の学費/進路(理工は院進が主流・教育は教員就職が最多)

※入試制度や数値は変わります。出願前には横浜国立大学公式の最新の募集要項を必ずご確認ください。


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さくら先生
現役・私立高校教員/理系(化学)・教員歴15年

こんにちは、さくら先生です。私立高校で15年、理系(化学)を教える現役教員です。直近10年のうち9年は高校3年生を担当し、累計300回以上の進路・三者面談で、東京・神奈川の理系受験に伴走してきました(担任として延べ150人、教科担当として延べ400人以上)。担当は化学ですが、工学・理学・情報・生命・薬・看護まで、理系全般の相談を受けてきました。

このブログで伝えたいことは、ひとつ。
「正しい情報をもとに、自分の希望を叶えられる大学選びをしてほしい」。

面談で一人ひとりに話してきたこと——偏差値だけに頼らない選び方、入試方式の使い分け、併願の組み方——を、河合塾Kei-Netや大学公式などの一次情報で確かめながら書いています。面談を重ねた生徒が冬から自走し、想像を超える結果を出してくれる。「最後まで諦めないでよかった」と報告に来てくれる。その瞬間が、教員として何よりの励みです。受験は不安でも、正しい情報と小さな積み重ねは「なんとなく行けそう」という自信に変わります。その一歩を、このブログで支えられたら嬉しいです。

Xでは朝7時の「SHR」と夜8時半の「帰りのHR」で、受験に役立つ大学情報やブログの新着記事を紹介しています。質問のリプライも歓迎です(返信は朝と日曜)。よかったらフォローして、毎朝の受験情報を受け取ってください。

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はじめに|横浜国立大学の理系を3分で把握

横浜国立大学は、横浜市保土ケ谷区にある国立大学です。教育・経済・経営・理工・都市科学の5学部があり、実学を大切にする校風で知られています。

理系の学びは、大きく3つの道に分かれます。研究者・技術者をめざす理工学部(3学科10教育プログラム)、都市や建築・環境を実践的に学ぶ都市科学部の理系3学科(建築・都市基盤・環境リスク共生)、そして理科・数学などの先生をめざす教育学部(自然・生活系教育コース)です。

はじめに、次の3つを押さえておきましょう。

  • 理工・都市科学・教育で、研究から実務、教員養成まで、理系の学び方が選べること(第4章〜第6章)
  • 後期日程があること。理工・都市科学は前期・後期の両方で受けられます(教育は前期のみ・第8章
  • 学費は国立の標準額で、いまのところ授業料値上げの公式発表はないこと(第9章

この記事は全15章です。気になるところから読んでいただいて構いません。偏差値は第7章、入試・後期日程・配点・倍率は第8章、学費は第9章、進路・大学院は第10章です。


横浜国立大学とは|実践性を重んじる横浜の国立大

大学そのものを押さえておきましょう。志望理由書にも役立ちます。

項目 内容
正式名称 国立大学法人 横浜国立大学(Yokohama National University/YNU)
設置 国立(国立大学法人)・共学
所在地 常盤台キャンパス(横浜市保土ケ谷区常盤台79)※全学部が1キャンパスに集約
ルーツ 横浜高等工業学校・横浜高等商業学校・神奈川師範学校などを前身に、1949年 横浜国立大学 発足
規模 学部生 約7,400人/大学院を含めると約9,700人(2025年)
本記事で扱う理系分野 理工学部/都市科学部の理系3学科/教育学部の自然・生活系教育コース

横浜国立大学は、工業・商業・師範の学校を前身に、1949年に発足した国立大学です。「実践性・先進性・開放性・国際性・多様性」という5つの精神を掲げ、理論だけでなく実社会で生きる力を重視する「実学」の校風で知られています。

大きな特徴は、すべての学部が常盤台キャンパス1か所にまとまっていることです。学部や学年でキャンパスが分かれないため、学部をこえた学びや交流がしやすい環境です。本記事では、理系として理工学部・都市科学部の理系3学科・教育学部の自然・生活系教育コースを扱います。


【全体像】理系で学べる学部・学科の全体マップ

まず、横浜国立大学の理系を1つの表で見比べましょう。志望を考える出発点です。

学部 主な分野 こんな人に 後期日程 前期 偏差値(河合塾2027)
理工学部 機械・材料・海洋・化学・生命・数理・物理・電子・情報 研究・技術者・大学院進学 あり 57.5
都市科学部(理系3学科) 建築・都市基盤(土木)・環境(リスク) 都市・建築・環境を実践的に あり 55.0〜60.0
教育学部(自然・生活系) 数学・理科・技術・家庭の教員養成 理科・数学などの先生 なし 非設定※

※教育学部(自然・生活系)は、個別(二次)試験が小論文・面接型のため、河合塾の方式別偏差値は設定されていません。参考として学部学科ランクは55.0、前期の共通テスト得点率は73%です(第7章でくわしく)。ほかは河合塾Kei-Net 2027年度入試予想(前期)です。

※出典:河合塾Kei-Net(2027年度入試予想・取得日2026-07-12)。

横浜国立大学の理系は、すべて常盤台キャンパス(保土ケ谷区)の1か所にあります。「研究や技術者をめざすなら理工学部」「都市・建築・環境を実践的に学ぶなら都市科学部」「理科・数学の先生をめざすなら教育学部(小学校教育を土台に、中学・高校の数学・理科などの専門性も学ぶ教員養成)」と、まずはざっくり押さえましょう。

なお、理工学部は「3学科10教育プログラム(EP)」というしくみでできています。少し独特なので、その意味は第4章のはじめに説明します。

横浜国立大学 理系で学べる学部・学科の全体像。理工学部(機械・材料・海洋系/化学・生命系/数物・電子情報系)、都市科学部の理系3学科(建築/都市基盤/環境リスク共生)、教育学部・自然生活系(理科・数学の先生)を、常盤台キャンパス1か所に集約されていることが分かるよう、桜モチーフで図解

理工学部|3学科10EPのしくみと学べる分野

横浜国立大学の理工学部は、機械から情報まで、工学・理学を幅広くカバーする学部です。まず、独特な「3学科10EP」のしくみから押さえましょう。

まず知りたい「3学科10EP」のしくみ

理工学部は、3つの「学科」と、その中の10個の「教育プログラム(EP)」でできています。学科は大きな分野のまとまり、EPはその中の専門コースだと考えてください。

  • 学科:機械・材料・海洋系/化学・生命系/数物・電子情報系 の3つ
  • EP(教育プログラム):各学科の中にある、より専門的な10のコース

出願やEPの決まり方は、学科によって少し違います。

  • 化学・生命系学科:入試は学科でまとめて募集し、EP(化学・化学応用・バイオ)は第2学年に進むときに、本人の希望と履修状況で決まります。入学時点でコースを固定しすぎたくない人に向いています。
  • 機械・材料・海洋系学科と数物・電子情報系学科EP単位で出願します(同じ学科内で第2志望のEPを選べます)。学びたい分野がはっきりしている人は、EPを直接ねらえます。

このように、「学科で入って途中で専門を決める」道と「はじめからEPを選ぶ」道があるのが、理工学部の特徴です。志望校を考えるときは、募集の単位(学科かEPか)を必ず確認しましょう。

機械・材料・海洋系学科

ものづくりの土台となる、機械・材料・海洋の工学を学ぶ学科です。3つのEPがあります。

  • 機械工学EP:機械の設計・制御・エネルギーなど、ものづくりの中核を学びます。募集人員も多く、理工学部の入り口となる分野です。
  • 材料工学EP:金属・セラミックス・高分子など、材料の性質と作り方を学びます。
  • 海洋空間のシステムデザインEP:船や海洋構造物など、海の空間をデザインする工学を学びます。横浜という土地柄を感じる分野です。

化学・生命系学科

化学と生命を軸に、物質から生き物のしくみまでを扱う学科です。3つのEPがあり、EPは第2学年進級時に決まります。化学担当の教員として、この3つの違いは押さえてほしいところです。

  • 化学EP:物質の性質や反応の基礎・原理を、理学寄りにじっくり探究します。「なぜそうなるのか」を突き詰めたい人に。
  • 化学応用EP:材料・反応プロセス・エネルギー・安全など、化学を工学的に応用する力を学びます。ものづくりや実用に近い分野です。
  • バイオEP:分子・細胞から生物の機能まで、生命科学と応用を学びます。化学と生物の橋渡しをする分野です。

卒業生の約9割が大学院へ進学する、研究志向の強い学科です(第10章)。

数物・電子情報系学科

数学・物理から、電気・電子・情報までを幅広く学ぶ学科です。4つのEPがあります。

  • 数理科学EP:数学と、その情報科学への応用を探究します。
  • 物理工学EP:物理をベースに、宇宙や量子情報科学などへ広げます。
  • 電子情報システムEP:電気・電子・通信・情報を総合的に学びます。
  • 情報工学EP:ソフトウェア・ネットワーク・セキュリティなど、情報技術の基礎と応用を学びます。人気が高く、入試の倍率・共通テスト得点率も高めです(第7・8章)。
しゅん

ひとつの学科の中に、いくつもの教育プログラムが分かれているんですね。学科で入ってから専門を決められる道があるのは、まだ迷っている僕にはうれしいかも。

さくら先生

迷っているなら、まずは「機械・材料・海洋」「化学・生命」「数物・電子情報」の3つの学科で大きく分けてみましょう。その中のどのEPに心が動くかで、志望が見えてきますよ。


都市科学部の理系3学科

都市科学部は、都市をめぐる課題を、文系・理系の枠をこえて学ぶ学部です。4つの学科のうち、本記事で理系として扱うのは建築・都市基盤・環境リスク共生の3学科です(都市社会共生学科は人文社会が中心の文系分野のため、本記事では概要にとどめます)。

建築学科

建築と都市を、設計・計画の演習を重ねながら総合的に学ぶ学科です。文系・理系にまたがる幅広い知を育てるのが特徴で、入試は数学・理科を課す理系型です。都市科学部の理系のなかでは、偏差値・倍率とも高めの人気学科です(第7・8章)。

都市基盤学科

土木工学を軸に、道路・橋・上下水道など、都市を支えるインフラの技術・デザイン・マネジメントを学ぶ学科です。公務員(技術職)をめざす人にとっても、学びと進路がつながりやすい分野です。

環境リスク共生学科

自然環境と社会環境のリスクを、文系・理系を融合した知識でマネジメントする、新しいタイプの学科です。入試では、他の理系学科と少し設計が違い、個別(二次)試験に理科がありません(共通テスト重視の受け方です)。この点は誤解しやすいので、第8章でくわしく説明します。


理科・数学の先生をめざすなら|教育学部・自然生活系

横浜国立大学には、先生(教員)を養成する教育学部があります。理系志望の人にとっては、「研究や技術者」だけでなく「理科・数学などの先生になる」という道が選べるのが、横国の魅力の一つです。

何を学ぶ・取得できる免許

教育学部の学校教員養成課程には3つのコースがあり、そのうち理系にあたるのが自然・生活系教育コースです。数学・理科・技術・家庭科の4つの専門領域があり、教科の指導力と専門知識をあわせて学びます。

一般選抜では、この自然・生活系教育コースを選んで受験します。数学・理科・技術・家庭科のどの専門領域に所属するかは、入学後に、本人の希望と学修状況をもとに決まります

免許のしくみは、次のようになっています。

区分 取得する・目指せる免許
全学生(共通) 小学校教諭一種(卒業要件)
数学領域 中学校 数学(+高校 数学)
理科領域 中学校 理科(+高校 理科)
技術領域 中学校 技術(高校免許はなし)
家庭科領域 中学校 家庭(+高校 家庭)

※取得できる免許・条件は変わることがあるため、最新の情報を公式でご確認ください。

横浜国立大学の学校教員養成課程は、すべての学生が小学校教諭一種免許状の取得を卒業要件としています。そのうえで、教科の専門領域では、対応する中学校教諭一種免許状の取得が必須です。高等学校一種免許(数学・理科・家庭)は、必要な単位を追加で修得して取得を目指します(技術は中学校のみ)。

つまり、自然・生活系で学ぶと、小学校の免許を土台に、中学(さらに高校)で数学・理科などを教える免許を積み上げられる、というイメージです。

「教える」を中心に学ぶ教育学部と、専門+教職課程の理工学部

同じ「理科・数学の先生」でも、学部によって学びの重心が違います。

  • 教育学部(自然・生活系)教員養成そのものを学びの中心に置きます。小学校教育・教科教育・教育実習を体系的に学び、先生になるための準備を4年かけて進めます。
  • 理工学部・都市科学部(環境リスク共生)専門分野の研究を中心に学びながら、教職課程を追加で履修することで、中学・高校の免許を目指せます。実際に取得できる免許は、学科系統ごとに次のとおりです。
    • 機械・材料・海洋系:数学・理科
    • 化学・生命系:理科
    • 数物・電子情報系:数学・理科(高校は情報も)
    • 環境リスク共生:理科

「教員になること自体を学びの軸にしたい」なら教育学部、「専門を深く研究しつつ、免許も取っておきたい」なら理工学部などの教職課程、という選び方ができます。「教員免許が取れるのは教育学部だけ」ではない、と覚えておきましょう。

これは私自身、高校で理科を教えるなかで実感していることですが、高校の理科・数学の教員には、大学で専門性の高い研究に取り組んだ経験がプラスに働くケースが少なくありません。教科の内容を一段深いところから説明できることは、教壇に立ったときの確かな強みになります。

現役教員から見た「教える学び」の中身

理科・数学が得意なことと、それを教えられることは、実は別の力です。現場の目線でいくつか挙げてみます。

  • 専門知識だけでなく、「相手にわかるように説明する力」が欠かせません。
  • 理科の教員は、実験の安全・準備・片付けまで含めて専門性です。授業の裏側にたくさんの仕事があります。
  • 教育学部では、教育実習の前に、授業づくりや生徒理解を学べるのが強みです。

なお、教育学部(自然・生活系)の入試・募集の要点は第8章、進路(教員就職など)は第10章にまとめています。

みお

理科の先生になりたい私にとって、「教える力」まで学べるのは大きいです。でも、理工学部でも免許が取れるんですね。

さくら先生

そうなんです。教員になること自体を学びの中心にするなら教育学部、専門研究を深めつつ免許も取りたいなら理工学部などの教職課程、と選べます。どちらも横国で目指せるのは、進路の幅が広いということですよ。


偏差値・共通テスト得点率|前期・後期別

「横浜国立大学はどのくらい難しいのか」を、河合塾のデータで押さえておきましょう。

前期日程の偏差値・共通テスト得点率

学部/学科・EP 前期 偏差値 前期 共テ得点率
理工/機械工学 57.5 74%
理工/材料工学 57.5 72%
理工/海洋空間のシステムデザイン 57.5 73%
理工/化学・生命系 57.5 74%
理工/数理科学 57.5 75%
理工/物理工学 57.5 74%
理工/電子情報システム 57.5 75%
理工/情報工学 57.5 77%
都市科学/建築 60.0 81%
都市科学/都市基盤 57.5 76%
都市科学/環境リスク共生 55.0 73%
教育/自然・生活系 非設定※ 73%

※出典:河合塾Kei-Net(2027年度入試予想・取得日2026-07-12)。

理系の主な学科は、前期で偏差値55.0〜60.0(河合塾2027年度予想)。建築(60.0)が最上位で、情報工学は共通テスト得点率77%と高めです。学科・日程によって難易度差が大きいので、志望学科ごとに数値を確認しましょう。

後期日程の偏差値・共通テスト得点率

学科・EP 後期 偏差値 後期 共テ得点率
理工/機械工学 60.0 83%
理工/海洋空間のシステムデザイン 62.5 85%
理工/化学・生命系 60.0 81%
理工/物理工学 62.5 85%
理工/情報工学 62.5 84%
都市科学/建築 65.0 86%
都市科学/都市基盤 60.0 84%
都市科学/環境リスク共生 60.0 79%

※出典:河合塾Kei-Net(2027年度入試予想・取得日2026-07-12)。

後期は、前期より偏差値・共通テスト得点率とも高くなります。とくに建築の後期は偏差値65.0・共通テスト86%と高水準です。後期をねらう人は、共通テストの完成度を強く意識しましょう(倍率は第8章)。

偏差値は「河合塾基準」で統一しています

偏差値は、模試の会社によって数字が違います。当ブログでは河合塾Kei-Net(合否可能性50%のボーダー)に統一しています。ほかの予備校(駿台・ベネッセなど)とは基準が異なるため、そのまま比べないよう注意してください。

なお、教育学部(自然・生活系)は、個別(二次)試験が小論文・面接型のため、河合塾の方式別偏差値が「非設定」です(参考として学部学科ランクは55.0)。教育学部を志望する人は、偏差値よりも共通テストの得点率を目安にしましょう。

横浜国立大学 理系の偏差値マップ。河合塾2027年度予想(前期)で、建築60.0を最上位に、理工の各学科・都市基盤57.5、環境リスク共生55.0を帯で示す(教育・自然生活系は方式別偏差値が非設定のため共テ得点率73%で表記)。桜モチーフ

横浜国立大学の入試|方式・科目・配点・後期日程・倍率

横国の入試は、学科によって「受け方」がかなり違うのが特徴です。ここを理解すると、出願の作戦が立てやすくなります。

入試方式の全体像

主な入り口は、次の3つです。

  • 一般選抜(前期日程・後期日程):共通テスト+個別(二次)試験。もっとも多くの合格者が出る中心ルートです。
  • 総合型選抜:教育・理工・都市科学・経済・経営で実施されます(教育学部は「地域教員希望枠」などもあります)。
  • 学校推薦型選抜:経営学部・理工学部で実施されます(2027年度の新設については、この章の後半の「総合型選抜・学校推薦型選抜」でくわしく)。

横浜国立大学に後期日程はある?実施学部・学科一覧

「横国は後期日程があるの?」という疑問は多いので、先に整理します。

  • 理工学部:後期日程あり(すべてのEPで実施)
  • 都市科学部:後期日程あり(建築・都市基盤・環境リスク共生・都市社会共生)
  • 教育学部:後期日程なし(学校教員養成課程は後期を実施しません)

後期は、前期とは偏差値・共通テストの得点率・募集人員・科目が異なります。「前期のかんたんな滑り止め」ではなく、前期以上に共通テストの完成度が求められる、別の入試だと考えてください。学科ごとの倍率は、このあとの「学科別の実質倍率」で見ていきましょう。

科目・配点|学科で「受け方」が違う

横国の理系は、学科によって共通テストと個別試験の比重が大きく違います。代表的な配点(2027年度=令和9年度)を見てみましょう。

学科(代表) 日程 共テ : 個別(満点) 個別試験の内容
理工(全EP共通) 前期 1000 : 1200(2200) 数学450・理科450・外国語300
理工(全EP共通) 後期 700 : 900(1600) 数学450・理科450(外国語なし)
都市科学/建築・都市基盤 前期 1000 : 1200(2200) 数学450・理科450・外国語300
都市科学/環境リスク共生 前期 1450 : 750(2200) 数学450・外国語300(個別に理科なし
教育/自然・生活系 前期 1000 : 400(1400) 面接200・小論文200(学力試験ではない)

理工・建築・都市基盤は、個別(二次)試験の配点が大きい「二次重視」です。数学・理科の記述力がそのまま合否に効きます。一方、環境リスク共生や教育は、共通テストの比重が大きい「共テ重視」の設計です。

なお、上の表は「共通テストと個別試験の配点比・個別試験の内容」の比較です。共通テストでは、いずれの学科も国語・地理歴史/公民・数学・理科・外国語(情報を含む)から、学科ごとに指定された教科・科目を受験します(科目の選び方にも条件があります)。また後期は前期と科目・配点が異なり、たとえば都市科学部では、建築・都市基盤の後期は数学・理科、環境リスク共生の後期は数学・小論文です。出願時は最新の募集要項で確認してください。

【ここに注意】「個別に理科なし」=「入試全体で理科がいらない」ではありません。
環境リスク共生学科(個別に理科なし)や教育学部・自然生活系(個別は面接・小論文)でも、共通テストでは指定された理科・数学が必要です。「理科を勉強しなくてよい」という意味ではないので、注意してください。

学科別の実質倍率(2026年度)

倍率は年度で変わりますが、直近(2026年度)の実際の数字を見ておきましょう。ここでは、実際に受験した人ベースの「実質倍率(受験者÷合格者)」を、募集人員(前期・後期)とあわせて紹介します。

学科・EP 前期募集 前期倍率 後期募集 後期倍率
理工/機械工学 56 2.4倍 50 2.7倍
理工/材料工学 18 1.6倍 16 1.6倍
理工/海洋空間 17 1.8倍 8 2.6倍
理工/化学・生命系 86 2.6倍 66 2.7倍
理工/数理科学 20 2.3倍 15 3.5倍
理工/物理工学 60 3.0倍 30 3.3倍
理工/電子情報システム 60 2.4倍 37 2.2倍
理工/情報工学 45 3.8倍 25 3.9倍
都市科学/建築 40 3.6倍 19 7.0倍
都市科学/都市基盤 18 3.1倍 12 5.6倍
都市科学/環境リスク共生 33 2.2倍 10 1.7倍
教育/自然・生活系 29 1.7倍 -(後期なし)
  • 前期は、多くの学科で1.6〜3.8倍です。情報工学(3.8倍)・物理工学(3.0倍)が高めで、材料工学(1.6倍)・海洋空間(1.8倍)は低めでした。
  • 後期は、募集人員が少ないぶん倍率が高くなりやすいです。とくに建築(後期募集19名で7.0倍)・都市基盤(12名で5.6倍)は高めでした。
  • 一方、材料工学(16名で1.6倍)や環境リスク共生(10名で1.7倍)のように、2026年度は相対的に低かった学科もあります。ただし後期は募集が少なく、数名の増減で倍率が大きく動くため、「入りやすい」と決めつけず、翌年度の状況は必ず確認しましょう。

総合型選抜・学校推薦型選抜

一般選抜のほかに、次の入試もあります。

  • 総合型選抜:教育・理工・都市科学・経済・経営で実施。教育学部には「地域教員希望枠」「専門領域枠」があります。
  • 学校推薦型選抜:経営学部・理工学部で実施。
  • 【2027年度の新設】:理工学部の数物・電子情報系学科 電子情報システムEPで、学校推薦型選抜(女子枠)8名が新たに導入されます。推薦書・調査書・面接・口頭試問で選抜され、電気・電子・通信・情報分野に進みたい女子生徒を対象とした枠です。

いずれも募集人員・出願要件・実施の有無は年度で変わります。総合型・推薦の募集要項は例年7〜9月ごろ、一般選抜の学生募集要項は2026年11月中旬に公表される予定です。志望する人は、公式の最新要項を必ず確認してください。

※出典:横浜国立大学 公式サイト(入学者選抜要項・変更予告)/河合塾Kei-Net(取得日2026-07-12)。


学費と奨学金|国立標準額と4年間の費用

受験生・保護者がいちばん気になる学費を整理します。横浜国立大学は国立大学の標準額どおりで、いまのところ授業料値上げの発表はありません。

学費(国立の標準額)

項目 金額(学部・現行)
入学料 282,000円
授業料(年額) 535,800円
4年間の合計(入学料+授業料4年分) 約242万5,000円

横浜国立大学の授業料は年53万5,800円、入学料は28万2,000円で、いずれも国が定める国立大学の標準額どおりです(2026年度)。標準修業年限の4年間なら、入学料と授業料の合計は約242万5,000円が目安です(このほかに教材費・実習費などがかかります)。

一部の国立大学では授業料の引き上げが話題になっていますが、横浜国立大学では、いまのところ授業料値上げの公式発表は確認されていません(「改定される場合があります」という一般的な案内のみ)。最新の情報は公式でご確認ください。

奨学金・修学支援

学費の負担をやわらげる制度として、次の2つを分けて押さえておきましょう。

  • 国の高等教育修学支援新制度:授業料・入学料の減免+給付型奨学金。世帯の状況に応じて負担が軽くなる、国の制度です。横浜国立大学もこの制度の対象です。
  • 自治体の授業料支援について:横浜国立大学は国立大学のため、東京都立大学のような「自治体が設置する大学」の授業料無償化制度はありません。この点は、公立大学との違いとして押さえておきましょう。

参考までに、私立の理工系一般学部の4年間は、学費だけで約550〜600万円が目安です。横浜国立大学は約242万5,000円で、私立理系よりは大きく抑えられます

学費くらべの図。私立の理工系一般学部4年間(約550〜600万円・目安)と、横浜国立大学(国立・約242万5,000円)を並べた図。※実習費等は別、の注記つき。桜モチーフ
しゅんパパ

国立の標準額で、いまのところ値上げの発表もないんですね。私立理系と比べると4年間の差が大きくて、少し安心しました。

さくら先生

はい。ただし教材費や実習費は別にかかります。国の修学支援新制度の対象でもあるので、世帯の状況によっては負担がさらに軽くなります。最新の学費・制度は、出願前に公式で確認しておきましょう。

※出典:横浜国立大学 公式サイト(学費・授業料)/文部科学省JASSO(修学支援新制度)(取得日2026-07-12)。


卒業後の進路|理工は大学院、教育は教員就職が最多

横浜国立大学の理系は、学部によって進路の色がはっきり違います。まず要点をいうと、理工は大学院進学が主流、教育は教員就職が最も多いです。実数(割合と母数)で見ていきましょう。

学部別の進路内訳(令和7年度卒)

学部 卒業者 大学院進学 就職・その他の主な内訳
理工学部 643名 79.3% 民間等16.5%・教員/公務員 各0.5%・その他3.3%
都市科学部 276名 42.0% 民間等44.9%・公務員/教員等 約13%
教育学部 216名 14.4% 教員46.8%・公務員3.7%・教育系民間2.3%・その他 約31.5%

理工学部は、卒業生の約8割(79.3%)が大学院へ進学します。学科別に見ると、物理工学EPで77%、化学・生命系では約90%が進学するなど、「学部で終わり」ではなく、大学院で研究や技術を深める進路が主流です。都市科学部は進学と民間就職がおよそ半々、教育学部は教員就職が最も多くなっています。

※教育学部の「その他 約31.5%」には、一般企業への就職などが含まれます(教員・進学・公務員・教育系民間以外の進路をまとめた区分です。進路が未定という意味ではありません)。

主な就職先

学部卒・大学院修了で就職する人の主な進路には、次のような企業・団体が並びます。

  • 理工系(機械工学の例):荏原製作所、コマツ、ダイキン工業、ディスコ、日本精工、日立建機 など(メーカーが中心)
  • 大学全体:NTTドコモ、住友倉庫、双日 など、幅広い業界へ
  • このほか、教員・公務員など。都市基盤学科は、公務員(技術職)に強いのも特徴です。

教育学部の教員就職

教育学部は、各都道府県・政令市の教員採用試験を経て、理科・数学などの先生になる人が最も多い学部です。教員養成課程として、実習や教職科目を通じた学びが、そのまま進路につながります。

※横浜国立大学の公式ページは、進路を「進学・民間就職・教員・公務員・その他」の内訳(割合)で公表しており、「就職率◯%」という単一の率や基準日は示していません。そのため本記事では、率で断定せず、進路内訳(割合)と母数(卒業者数)でお伝えしています。

しゅん

理工学部は、8割近くが大学院に進むんですね。研究や技術者をめざすなら、はじめから大学院まで考えておくとよさそうです。

さくら先生

そうですね。理工学部では、大学院進学を視野に入れて学ぶ学生が多数派です。一方で、教育学部は先生になる人が最も多い。学部で進路の色が違うので、「卒業後にどうなりたいか」から逆算して選ぶといいですよ。

※出典:横浜国立大学 公式サイト(卒業生の進路状況・令和7年度卒)(取得日2026-07-12)。


常盤台キャンパス|アクセス・施設・オープンキャンパス

キャンパスの特徴

横浜国立大学の大きな利点の一つが、すべての学部が常盤台キャンパス(保土ケ谷区)の1か所にまとまっていることです。学部や学年でキャンパスが分かれず、緑の多い広い敷地に、学びと研究の施設が集約されています。

最寄り駅とアクセス

項目 内容
所在地 神奈川県横浜市保土ケ谷区常盤台79
最寄り駅 相鉄・JR/東急直通「羽沢横浜国大駅」から徒歩約15分(理工・都市科学に近い西門・北門)/相鉄線「和田町」駅から徒歩約20分/横浜市営地下鉄「三ッ沢上町」駅から徒歩約16分/横浜駅西口からバス
代表電話 045-339-3014

2019年に開業した「羽沢横浜国大駅」からは徒歩約15分で、相鉄・JR・東急の直通運転により都心からのアクセスも向上しています。横浜駅からバスを使うルートもあります。

オープンキャンパス・見学

オープンキャンパスは、例年初夏(6月ごろ)に、来場型とオンライン型で開催されます(2026年は6月20日・21日に実施されました)。日程・申込方法・予約の要否は年によって変わり、抽選制になることもあります。最新の日程は大学公式のイベント情報と、当ブログのオープンキャンパス完全ガイドで確認してください。実際の雰囲気は、足を運んで確かめるのがおすすめです。


国公立・私大との比較と併願戦略

横浜国立大学を、似た分野の大学と比べながら、出願の作戦を考えましょう。ここでは「大学名を並べる」のではなく、分野ごとに違いを一言で整理します。

分野で比べる

  • 情報・電子系電気通信大学(情報理工に特化)・東京農工大学・私立のMARCH理系。横国は総合的な工学の中で情報も学べるのが持ち味です。
  • 建築・都市系東京都立大学(都市型の公立総合大)や私立の建築系。横国は建築が人気で、後期は高倍率です。
  • 機械・材料・化学系東京農工大学や私立の4工大。横国は院進が主流で、研究まで見据えやすい環境です。
  • 海洋系東京海洋大学(海に特化)。横国の海洋空間のシステムデザインEPは、工学の視点から海の空間を扱います。
  • 教員養成:理科・数学の先生をめざすなら、教育学部を持つ横国は選択肢が広い大学です。国立のお茶の水女子大学などとあわせて検討できます(横国は理工学部などの教職課程でも中高免許を目指せます)。

前期・後期の出願戦略

国公立は、前期日程で出願・受験できるのは1校(1学部)だけです。そのため、横国と上の国公立各校を「同時に前期で受ける」ことはできません(前期はどれか1つを選びます)。一方、後期日程は別の枠なので、「前期=横国/後期=別の国公立」という組み合わせは可能です。ただし横国の後期は募集が少なく高倍率になりやすい点(第8章)は、あわせて考えましょう。

私立大学の併願候補

私立の併願は「挑戦・実力相応・安全」の3層で考えましょう。横国理系の偏差値帯(河合塾2027で55.0〜60.0)なら、私立の比較検討先として次の記事も参考になります。

しゅん

前期はどこか1校にしぼるんですね。横国を前期の本命にするか、まず学びたい分野と共通テストの得点率から決めてみます。

さくら先生

いい進め方です。横国は学科ごとに受け方が違うので、志望学科の配点(二次重視か共テ重視か)に合わせて、対策の重心を決めていきましょう。


横浜国立大学の理系が向く人・合わない可能性がある人

ここまでの内容を、正直にまとめます。相性の問題なので、当てはまらなくても優劣ではありません。次の5つの軸で考えると、判断しやすくなります。

向いている人

  • 大学院進学まで視野に入れて、研究や技術を深めたい人(とくに理工学部は院進が主流)
  • 数学・理科の記述(二次試験)でしっかり得点する学習に取り組める人(理工・建築などは二次重視)
  • 横浜・常盤台の1キャンパスに集約された環境で、学部をこえて学びたい人
  • 学びたいEP・学科がはっきりしている、または学科で入って途中で専門を決めたい
  • 理科・数学などの先生(教員)をめざしたい人(教育学部・自然生活系。理工学部の教職課程も選択肢)

合わない可能性がある人

  • 医学部・薬学部・農学部など、横浜国立大学にない分野を第一に考えている人
  • 都心型のキャンパスや、私立大ならではの大規模な学生イベント・学部選択の幅を最優先したい人
  • 理工学部を志望し、学部卒での就職を前提に考えている人(大学院進学が多いので、学科別の進路内訳まで確認しておきたい)

よくあるご質問(Q&A)

Q1. 横浜国立大学の理系では何を学べますか?

A. 大きく3つです。研究者・技術者をめざす理工学部(機械・材料・海洋・化学・生命・数理・物理・電子・情報)、都市や建築・環境を学ぶ都市科学部の理系3学科(建築・都市基盤・環境リスク共生)、理科・数学などの先生をめざす教育学部(自然・生活系)です(第4章〜第6章)。

Q2. 理工学部と都市科学部はどう違いますか?

A. 理工学部は機械・化学・情報などの工学・理学を幅広く学び、研究・技術者・大学院進学をめざす学部です。都市科学部の理系3学科は、建築・土木(都市基盤)・環境という「都市をめぐる分野」を、実践的に学ぶ学部です(第4・5章)。

Q3. 偏差値と共通テストボーダーはどのくらいですか?

A. 河合塾2027年度予想(前期)で、理系の主な学科は偏差値55.0〜60.0、共通テスト得点率は72〜81%です。建築(60.0)が最上位、情報工学は共通テスト77%と高めです。後期は偏差値・得点率とも高くなります(第7章)。

Q4. 後期日程はありますか?前期より難しいですか?

A. 理工学部・都市科学部は後期日程があります(教育学部は前期のみ)。後期は募集人員が少なく、共通テスト得点率も高めで、倍率も上がりやすいです(建築の後期は2026年度で7.0倍)。「前期のかんたんな滑り止め」ではありません(第8章)。

Q5. 共通テストと個別試験では、どの教科・科目が必要ですか?

A. 学科によって異なります。前期の理工・建築・都市基盤は、共通テストに加えて個別で数学・理科・外国語を課す「二次重視」です。環境リスク共生は個別に理科がなく、教育(自然・生活系)は個別が面接・小論文です。後期は学科・EPにより科目・配点が異なります(理工の後期は外国語がないなど)。くわしくは第8章の表をご覧ください。

Q6. 環境リスク共生学科は、個別試験に理科がなくても受験できますか?共通テストでは理科は必要ですか?

A. 環境リスク共生学科は、個別(二次)試験に理科はありません(個別は数学・外国語)。ただし、共通テストでは指定された理科が必要です。「個別に理科がない」と「入試全体で理科が不要」は別なので、注意してください(第8章)。

Q7. 教育学部で理科・数学の教員を目指せますか?免許はどうなりますか?

A. はい。教育学部の自然・生活系教育コースで、数学・理科・技術・家庭科の教員養成を学べます。全学生が小学校教諭一種免許を取得(卒業要件)したうえで、教科の専門領域で中学校の免許(数学・理科・技術・家庭)を取得し、高校の免許(数学・理科・家庭)は追加履修で目指せます(技術は中学のみ)。なお、理工学部などでも教職課程を履修すれば中学・高校の数学・理科(情報)の免許を目指せます第6章)。

Q8. 学校推薦型選抜・総合型選抜はありますか?

A. あります。学校推薦型選抜は経営・理工で、総合型選抜は教育・理工・都市科学・経済・経営で実施されます。2027年度からは理工学部の電子情報システムEPに学校推薦型選抜(女子枠8名)が新設されます。募集要項は例年7〜9月・11月ごろに公表されます(第8章)。

Q9. 理工学部では大学院に進む人が多いですか?

A. 多いです。令和7年度卒では、理工学部の卒業生の79.3%が大学院へ進学しました。化学・生命系では約90%、物理工学EPでは77%が進学するなど、大学院進学を視野に入れて学ぶ人が多数派です(第10章)。

Q10. 学費は値上げされますか?

A. 横浜国立大学は国立の標準額(入学料282,000円・授業料 年535,800円)で、いまのところ授業料値上げの公式発表は確認されていません。国の高等教育修学支援新制度の対象でもあります。最新の情報は公式でご確認ください(第9章)。

Q11. 横浜国立大学と横浜市立大学は別の大学ですか?

A. はい、別の大学です。横浜国立大学は「国立」、横浜市立大学は横浜市が設置する「公立」で、学部構成も入試も異なります。名前が似ているので、志望校を調べるときは取り違えないよう注意してください。


まとめ|「実践性 × 理系 × 国立 × 横浜」で選ぶ横浜国立大学

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 横浜国立大学は、1949年発足・常盤台キャンパスに全学部が集約された、実践性を重んじる国立大。理系は理工学部・都市科学部の理系3学科・教育学部(自然・生活系)で学べる
  • 偏差値は河合塾2027で前期55.0〜60.0・後期は最大65.0(建築が最上位)。学科・日程によって難易度差が大きい
  • 入試は学科で受け方が違うのが最大の特徴。後期日程あり(教育学部のみ後期なし)、理工・建築・都市基盤は二次重視、環境リスク共生は共テ重視(個別に理科なし)
  • 学費は国立の標準額(授業料値上げの発表はなし)。国立ゆえ自治体設置大学の無償化制度は対象外
  • 進路は理工が大学院進学が主流(79.3%)/教育は教員就職が最多理科・数学の先生は、教育学部だけでなく理工学部の教職課程でも目指せる

横国の理系は、大きく3つの道に分かれます。研究・技術者をめざしたい人には理工学部。都市・建築・環境を実践的に学びたい人には都市科学部の理系3学科。そして、理科・数学の先生をめざしたい人には教育学部・自然生活系(理工学部の教職課程という道もあります)。「卒業後にどうなりたいか」から逆算して選べるのが、横浜国立大学の強みです。学びたい分野がはっきりしてきたら、ぜひ一度、常盤台のキャンパスをのぞいてみてください。

気になる大学は、まとめて見比べるのが近道です。

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※本記事のデータ基準(2026年7月時点):偏差値・共通テスト得点率=河合塾Kei-Netの2027年度入試予想/倍率=2026年度入試の実績/入試科目・配点=2027年度入学者選抜要項・変更予告など現行の公式資料(一般選抜学生募集要項は2026年11月中旬掲載予定)。

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さくら先生

ブログ「さくら咲く理系大学受験ナビ」を運営する、現役の私立高校理系教員です。化学を担当し、教員歴は15年。進路指導や保護者面談で得た現場の視点をいかし、東京・神奈川の理系大学受験を解説します。情報は大学公式サイトや募集要項などの一次情報をもとに確認し、受験生と保護者の皆さまへ落ち着いてお届けします。

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