立教大学理系を現役教員が徹底解説|偏差値・学費・池袋キャンパスとMARCH唯一の理学部

立教大学理系を現役教員が徹底解説 アイキャッチ|MARCH唯一の理学部4学科・池袋ワンキャンパス 私大上位校・大学別解説

立教大学の理系を志望先の一つとして考えている方の中には、こんな悩みを持つ受験生・保護者が多いのではないでしょうか。

  • 「立教はオシャレな文系大学のイメージで、理系がどんな学部なのか分からない」
  • 「MARCH理系を考えているけれど、立教だけ『理学部』なのはなぜ?」
  • 「池袋のキャンパスで理系の研究がしっかりできるのか不安」

私は現役の私立理系教員(教員歴15年・化学担当)として、毎年MARCH理系を志望する生徒たちと面談を重ねています。その経験からお伝えしたいのは、立教の理系は「MARCHで唯一の純粋な理学部」を持つ、独自のポジションの大学だということです。

ここで先に、いちばん大事なポイントを押さえておきましょう。立教の理系は「理工学部」ではなく「理学部」です。機械・電気・建築といった工学系ではなく、数学・物理・化学・生命理学という基礎科学をじっくり深める学部です。そしてこの「理学部」を単独で持つのは、MARCH5校の中で立教だけです。

本記事では、立教大学理系(理学部4学科)の偏差値・学費・大学院進学率・看板研究・入試戦略・就職実績・池袋ワンキャンパス・自由の学府奨学金まで、公式の一次情報をもとに徹底解説します。「立教の理系って実際どうなの?」という疑問に、データで丁寧にお答えしていきます。


  1. はじめに:立教理系は「MARCH唯一の純粋理学部 × 池袋ワンキャンパス」の実力派
    1. まず確認:「理学部」と「理工学部」は何が違うのか
    2. 立教理系が向いている受験生
    3. この記事の使い方(道案内)
  2. 立教大学とは|聖公会・自由の学府・150年の歩み
    1. 基本データ
    2. 沿革のハイライト
    3. 建学の精神「Pro Deo et Patria」と自由の学府
  3. 理学部4学科|MARCH唯一の純粋理学部と学びの違い
    1. 4学科の構成と「何を学ぶか」
    2. 「サイエンスコミュニケーション」は日本初
    3. 女子比率の高さと学びやすい環境
    4. MARCH理系で最少規模=少人数教育
  4. 注目研究と研究環境|はやぶさ2・2026年の最新研究・研究室の手厚さ
    1. 4学科の代表研究
    2. 2026年の最新研究トピック
    3. 研究環境と大学院への広がり
  5. 池袋ワンキャンパス|MARCH唯一の文理共存と都心アクセス
    1. MARCH唯一の「文理共存」ワンキャンパス
    2. 池袋・都心の好アクセス
    3. 歴史的建造物と充実の施設
    4. 新座キャンパスは理系では使わない
  6. 立教大学理学部の偏差値・難易度|全4学科55.0〜57.5・学科差が小さい安定感
    1. 学部偏差値は全4学科55.0〜57.5
    2. 学科による差がほとんどない=学科選びの偏差値リスクが低い
    3. 共通テスト得点率には学科差がある
    4. MARCH5校の偏差値マップ
  7. 立教理系の入試方式|英語独自試験なし・共通テスト高得点科目の自動採用
    1. 立教入試の3つの独自性
    2. 英語は「資格・検定 or 共通テスト英語」で勝負
    3. 一般入試と共通テスト利用
    4. 2025年度の実質倍率
  8. 学費・奨学金|抑えめの学費と「自由の学府」奨学金(理系280万円)
    1. 4年間の学費
    2. 「自由の学府」奨学金は理系を優遇(理学部280万円)
  9. 立教大学理学部の大学院進学・就職|進学率約44%と堅調な就職実績
    1. 大学院進学率は約44%
    2. 就職実績はMARCH内で上位
    3. 製造・情報・教員のバランス型
  10. MARCH内ポジション|立教理系の強みと向く人・向かない人
    1. MARCH理系5校のキャラクター
    2. 立教理系の強み
    3. 立教理系がハマる受験生 3タイプ
    4. 立教理系が向かない人
  11. 校風・学生生活|少人数の理学部の日常・教員就職・聖公会の文化
    1. 少人数の理学部の日常と研究室配属
    2. 理系女子が学びやすい雰囲気
    3. 教員という進路
    4. 聖公会のキリスト教文化と国際性
    5. 学生生活
  12. よくある質問(Q&A)
  13. まとめ|立教理系は「純粋理学・池袋・立教らしい選び方」で選ぶ
  14. 次に読むのにおすすめの記事
  15. 【記事内データの注記】

はじめに:立教理系は「MARCH唯一の純粋理学部 × 池袋ワンキャンパス」の実力派

立教大学の理系は、MARCHの中でも独自の立ち位置にあります。最大の特徴は、すでに触れたとおり「MARCHで唯一の理学部」を持つことです。

まず確認:「理学部」と「理工学部」は何が違うのか

ここを最初にはっきりさせておきましょう。受験生がいちばん誤解しやすいポイントだからです。

  • 理学部:数学・物理・化学・生命理学など、自然界の原理そのものを探究する「基礎科学」の学部
  • 理工学部:基礎科学に加えて、機械・電気・建築・情報など、技術として応用する「工学」を含む学部

明治・青山学院・中央・法政は、いずれも「理工学部」などの工学系を含む構成です。一方、立教だけが工学系を持たず、基礎科学4学科に絞った「理学部」を置いています。

しゅん

理系=機械とか電気をやるイメージだったけど、立教は違うんですね。

さくら先生

そうなんです。立教の理系は「ものづくり(工学)」ではなく「自然の仕組みを解き明かす(理学)」に軸足があります。数学・物理・化学・生命理学をじっくり学びたい人に向いた大学です。ここを取り違えると「思っていた学びと違った」となりやすいので、最初に押さえておきましょう。

立教理系が向いている受験生

進路面談で多くの生徒を見てきた実感として、立教理系がフィットしやすい受験生は次の3タイプです。

タイプA:基礎科学をじっくり究めたい

すぐに応用・実装に進むより、まず数学・物理・化学・生命の「原理」を深く理解したい受験生。立教理学部は基礎科学に特化しており、大学院への接続も整っています。

タイプB:都心ワンキャンパスで学びたい

池袋という副都心で、1〜4年間を一つのキャンパスで完結したい受験生。立教はMARCHで唯一、理系学生も文系学部と同じ池袋キャンパスで過ごします。

タイプC:少人数で落ち着いて学びたい

理学部の在籍はMARCH理系で最少規模です。少人数で教員との距離が近く、研究室にも早くから関われる環境を求める受験生に向いています。

この記事の使い方(道案内)

本記事は、MARCH比較記事から「立教理系をもう一歩深く知りたい」と来てくださった方や、「立教・理系」で検索してこのページに直接たどり着いた方に向けて書いています。

知りたい情報から読んでいただいて結構です。お急ぎの方は、次の章へ直接どうぞ。

  • 先に偏差値・難易度を知りたい方第6章へ
  • 入試方式を確認したい方第7章へ
  • 学費・奨学金を見たい方第8章へ
  • 大学院進学・就職を知りたい方第9章へ
みお

立教理学部って、在籍何人くらいなんですか?

さくら先生

4学年あわせて約1,173人です(2025年10月1日時点・立教公式)。MARCH理系の中ではいちばん少人数で、そのぶん一人ひとりに目が届きやすい。大学院への進学率も約44%と高めです。この記事で、立教理系の実像を一緒に見ていきましょう。


立教大学とは|聖公会・自由の学府・150年の歩み

立教理系を理解するには、まず大学全体の成り立ちを押さえておきましょう。「立教=オシャレな文系大学」という一般的なイメージの裏には、150年のキリスト教教育の歴史と、「自由の学府」という独自の校風があります。

基本データ

立教大学の基本データは以下のとおりです。

項目 内容
正式名称 立教大学(Rikkyo University)
学校法人 立教学院
創立 1874年(明治7年)
創立者 チャニング・ムーア・ウィリアムズ(米国聖公会宣教師・主教)
キリスト教派 米国聖公会派(Anglican / Episcopal)
建学の精神 「Pro Deo et Patria」(神と国のために)
総長(2026年) 西原 廉太
学部数 12学部
教育理念 リベラルアーツ教育/RIKKYO Learning Style
創立150周年 2024年

出典:立教大学公式サイト(取得日2026年5月19日)

注目したいのは、立教が米国聖公会派を母体とするキリスト教主義大学であることです。MARCHの中でキリスト教系は立教と青山学院の2校ですが、青山学院がメソジスト派なのに対し、立教は聖公会派と宗派が異なります。

沿革のハイライト

立教の歴史は、米国聖公会の宣教師ウィリアムズが1874年に東京・築地で開いた私塾「立教学校」から始まります。

  • 1874年:立教学校 創立(築地の外国人居留地で聖書と英学を教える)
  • 1918年:池袋へ移転(現在の池袋キャンパスの始まり)
  • 1949年:新制大学発足とともに理学部を設置(私立大学として最も歴史のある理学部の一つ)
  • 2020年:人工知能科学研究科を開設(国内で初めてAIに特化した大学院)
  • 2024年:創立150周年
  • 2026年:環境学部を開設(文理融合の新学部)

理学部は1949年の設置から75年以上の歴史を持ち、私立大学としては日本で最も古い理学部の一つです(立教公式)。基礎科学の伝統が長く根づいている点は、立教理系の隠れた強みです。

建学の精神「Pro Deo et Patria」と自由の学府

立教の建学の精神は「Pro Deo et Patria(神と国のために)」。普遍的な真理を探究し、社会のために働く人を育てることを教育理念に掲げています。

同時に、立教は自らを「自由の学府」と呼びます。学生が4年間の学びを自分で設計する「RIKKYO Learning Style」を掲げ、リベラルアーツ(教養教育)を土台に幅広く学べる環境が特徴です。

みお

キリスト教の大学って、礼拝とかが必修なんですか?

さくら先生

いいえ、立教では礼拝は任意参加です。池袋キャンパスには諸聖徒礼拝堂という本格的なチャペルがありますが、信仰を強制されることはありません。キリスト教の価値観を土台にした「自由でおおらかな校風」と捉えるとよいでしょう。理系の学生も、この自由な雰囲気の中で学びます。

立教大学 沿革タイムライン(1874創立→1918池袋移転→1949理学部設置→2024創立150周年→2026環境学部)

【進路面談での見方】 立教を「文系のイメージ」だけで判断するのは早計です。1949年設置の歴史ある理学部があり、基礎科学の伝統が長い点は、研究志向の受験生にとって安心材料になります。


理学部4学科|MARCH唯一の純粋理学部と学びの違い

ここからは、立教理系の本丸である「理学部」を詳しく見ていきます。

4学科の構成と「何を学ぶか」

立教理学部は、数学・物理・化学・生命理学の4学科で構成されています。在籍学生数と募集定員は次のとおりです。

学科 在籍学生数 女子比率 募集定員
数学科 270人 20.4% 66人
物理学科 317人 20.8% 77人
化学科 292人 40.4% 77人
生命理学科 294人 57.8% 72人
理学部 計 1,173人 34.9%

出典:立教大学公式(在籍数は2025年10月1日時点・取得日2026年5月19日)

各学科の学びを、ひとことで整理すると次のようになります。

  • 数学科:代数・解析・幾何・計算数学の4分野。純粋数学から暗号・アルゴリズムまで
  • 物理学科:素粒子・宇宙から原子核・放射線まで。国内でも数少ない惑星探査の研究に力を入れる
  • 化学科:物質の性質を「なぜ?」から解明。実験を重視
  • 生命理学科:生物「学」ではなく、細胞・分子レベルで「生きている仕組み」を解明

「サイエンスコミュニケーション」は日本初

立教理学部の特色科目が「サイエンスコミュニケーション」です。科学の内容を社会へ分かりやすく伝える力を養う科目で、理学部学生向けの開講としては日本初とされています(立教公式)。研究内容を「伝える」視点を学べるのは、教員志望や、科学を社会につなぐ仕事を考える学生にとって魅力です。

女子比率の高さと学びやすい環境

立教理学部のもう一つの特徴が、女子比率の高さです。

  • 生命理学科:女子比率57.8%(MARCH理系の学科で最も高い水準)
  • 化学科:女子比率40.4%

MARCH理系の中で見ても、生命理学科の女子比率57.8%は際立つ数字です。「周りに同じ志を持つ女子が多い環境で理系を学びたい」という受験生にとって、立教は有力な選択肢になります。

みお

生命理学科、女子が57.8%って本当ですか?理系で女子が過半数なんて初めて聞きました。

さくら先生

本当です。化学科も40.4%ですから、立教理学部は全体として理系女子が学びやすい雰囲気があります。ただ、数学科・物理学科は女子比率2割前後で、学科によって差がある点は知っておきましょう。あくまで「学科ごとのデータ」として見るのが正確です。

MARCH理系で最少規模=少人数教育

理学部の在籍は4学年あわせて1,173人。これはMARCH理系の中で最も少ない規模です。学生数が少ないぶん、教員との距離が近く、研究室にも早くから関わりやすい環境が期待できます。

立教大学 理学部4学科マップ(数学・物理・化学・生命理学/在籍数・女子比率・募集定員)

【進路面談での見方】 立教理学部は4学科とも基礎科学。「手を動かして機械や情報システムを作りたい」というより、「自然の原理を深く理解したい」タイプに向きます。女子比率57.8%(生命理学)は強いデータですが、学科で差があるので、志望学科の数字で見るのが大切です。


注目研究と研究環境|はやぶさ2・2026年の最新研究・研究室の手厚さ

立教理学部の「らしさ」は、研究テーマによく表れます。ここでは代表的な研究と、2026年の最新トピックを見ていきましょう。

4学科の代表研究

各学科には、それぞれ特色ある研究があります。

学科 研究の例 何がすごいか
数学科 代数・解析・幾何・計算数学 整数論・暗号理論からアルゴリズムまで基礎数学を幅広く
物理学科 惑星探査・宇宙地球系物理学 「はやぶさ2」搭載の光学航法カメラ開発に学部学生も参加
化学科 錯体化学・循環型エネルギー 太陽光で二酸化炭素と水からメタノールを作る触媒の開発
生命理学科 分子生物学・生物化学 細胞・分子レベルで「生きている仕組み」を解明

出典:立教大学理学部公式(取得日2026年5月19日)

特に注目したいのが物理学科です。立教は公式に「国内でも数少ない惑星探査に力を入れている大学」と記載しています。小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載された光学航法カメラの開発には、学部の学生も関わってきました。宇宙に関わる研究を、学部段階から間近で体験できる環境です。

しゅん

学部生がはやぶさ2の研究に関われるって、すごいですね。

さくら先生

そうなんです。大学によっては、最先端研究に本格的に関わるのは大学院から、という場合もあります。その点、少人数の立教では学部のうちから研究の現場に近づきやすい。これは立教理学部の大きな魅力です。

2026年の最新研究トピック

立教理学部からは、2026年に入っても次々と研究成果が発表されています(立教理学部公式・取得日2026年6月5日)。

  • 2026年5月:化学科で「光を当てると柔軟性が変わり、傷も自己修復する有機結晶」の開発に成功
  • 2026年5月:望月祐志教授らの量子コンピュータでの量子化学計算の論文が「2025年Top Viewed Article」に認定
  • 2026年5月:三井正明教授らの論文が英国王立化学会誌の表紙に選出
  • 2026年5月:生命理学系で「メラニン凝集ホルモンが魚類の骨代謝を制御すること」を世界で初めて解明

化学・物理・生命の各分野で、基礎科学の最前線の成果が継続的に生まれています。

研究環境と大学院への広がり

立教理学部には、先端科学計測・未来分子・数理物理学・生命理学の4つの研究センターがあり、学科を越えた研究が進められています。少人数ゆえに研究室配属で一人ひとりが手厚く指導を受けやすい点も特徴です。

大学院は、理学研究科(数学・物理学・化学・生命理学の4専攻)が進学の中心です。これに加えて2020年開設の人工知能科学研究科(国内初のAI特化大学院)もあり、理学部からの進学先の選択肢が広がっています。

立教大学 理学部4学科の看板研究マップ(はやぶさ2・循環エネルギー触媒・自己修復結晶・ATP合成酵素)

【進路面談での見方】 研究志向の受験生は、偏差値だけでなく「学部から研究に近づけるか」を見るとよいです。立教は少人数で研究室配属が手厚く、はやぶさ2のような研究に学部から関われます。基礎研究を志す人には相性のよい環境です。


池袋ワンキャンパス|MARCH唯一の文理共存と都心アクセス

立教理系のもう一つの主軸が、池袋ワンキャンパスです。

MARCH唯一の「文理共存」ワンキャンパス

立教理学部は、理学部の学生が文系学部と同じ池袋キャンパスで1〜4年間を過ごす、MARCH唯一の文理共存型です。

理系だけが郊外の別キャンパスに分かれる大学が多い中で、立教の理系学生は文系学部の仲間と日常的に交わります。サークルや全学共通の科目を通じて学部を越えた交流があり、リベラルアーツ教育の土台になっています。

池袋・都心の好アクセス

項目 内容
所在地 東京都豊島区西池袋3-34-1
アクセス JR・私鉄各線「池袋」駅 西口から徒歩約7分/地下鉄「要町」駅から徒歩約6分
完結年次 1〜4年すべて池袋で完結

出典:立教大学公式(取得日2026年5月19日)

副都心・池袋から徒歩7分という立地は、通学のしやすさだけでなく、学生生活の充実にもつながります。

歴史的建造物と充実の施設

池袋キャンパスは、歴史的な建造物と現代的な施設が融合しています。

  • 本館(モリス館):東京都選定歴史的建造物
  • メーザーライブラリー記念館(1918年竣工の旧図書館本館)
  • 立教学院諸聖徒礼拝堂(1920年建造の本格的なチャペル)
  • 池袋図書館:蔵書約200万冊・閲覧席約1,520席
  • 理学部の拠点は13号館(理学部棟)と4号館

ツタの絡まるレンガ造りの本館は、立教を象徴する風景です。

新座キャンパスは理系では使わない

立教にはもう一つ、埼玉県の新座キャンパス(観光・コミュニティ福祉・現代心理・スポーツウエルネスの各学部)がありますが、理学部は新座を使いません。理系志望者は池袋キャンパスのみで4年間を過ごす、と覚えておけば大丈夫です。

ただし、これは入学後に学ぶキャンパスの話です。一般入試・共通テスト利用入試の試験会場は、立教公式によると池袋キャンパスまたは新座キャンパスのいずれかで、志望学部のキャンパスとは関係なく決まり、受験票で指定されます。理系志望でも試験当日は新座が会場になることがあるので、頭の片隅に置いておきましょう。

しゅん

理系は池袋だけで4年間なんですね。郊外キャンパスに移動するのかと思ってました。

さくら先生

はい、立教理学部は1〜4年すべて池袋です。新座は別の学部が使うキャンパスなので、理系志望なら気にしなくて大丈夫。都心で学生生活を完結したい人には、立教は大きな魅力ですね。

立教大学 池袋キャンパス施設マップ(本館モリス館・諸聖徒礼拝堂・池袋図書館・13号館理学部棟)

【進路面談での見方】 池袋ワンキャンパスは「通学負担の軽さ」と「文理が交わる学生生活」の両方につながります。理系でも都心で4年間を過ごせるのは、立教ならではの価値です。


立教大学理学部の偏差値・難易度|全4学科55.0〜57.5・学科差が小さい安定感

ここからは受験データに入ります。まずは偏差値です。

学部偏差値は全4学科55.0〜57.5

立教理学部の偏差値は、河合塾Kei-Netの2027年度入試予想で全4学科とも55.0〜57.5のレンジに収まっています(河合塾Kei-Net・取得日2026年6月5日)。

当ブログでは、偏差値はすべて河合塾Kei-Net基準で統一しています。

学科による差がほとんどない=学科選びの偏差値リスクが低い

立教理学部の偏差値の特徴は、学科による差がほぼないことです。明治のように「62.5から57.5まで」という幅がない代わりに、どの学科を選んでも合格の目安がほぼ同じという安心感があります。

「行きたい学科を絞り切れていない」段階の受験生にとっては、学科ごとの偏差値リスクが低いのはメリットです。偏差値で消耗せず、「何を学びたいか」で学科を選べます。

共通テスト得点率には学科差がある

一方、共通テスト利用のボーダー(得点率)には、学科ごとの違いが出ます。

学科 共テ4科目型 共テ6科目型
数学科 77% 74%
物理学科 78% 77%
化学科 80% 78%
生命理学科 81% 80%

出典:河合塾Kei-Net 2027年度予想(取得日2026年6月5日)

共通テスト利用で見ると、生命理学科・化学科がやや高め、数学科がやや低めです。偏差値(個別試験)はほぼ横並びでも、共テ利用では学科差が出る点を押さえておきましょう。

MARCH5校の偏差値マップ

MARCH理系5校の偏差値レンジを並べると、立教の位置づけが見えてきます。

大学・学部 偏差値レンジ(河合塾2027予想)
明治 理工 57.5〜62.5
青山学院 理工 52.5〜60.0
立教 理 55.0〜57.5
中央 基幹・社会理工 55.0〜60.0(先進・国際情報は57.5〜60.0)
法政 理工 52.5〜57.5

出典:河合塾Kei-Net 2027年度入試予想(取得日2026年5月28日)

立教はMARCH理系の中でも安定した難易度帯にあります。上位の学科だけが突出するのではなく、4学科が横並びでまとまっているのが特徴です。

みお

立教は学科で偏差値が変わらないんですね。逆に選びやすいかも。

さくら先生

そのとおりです。偏差値が横並びなら、「合格しやすさ」で学科を選ぶ必要がありません。純粋に「数学が好き」「生命を学びたい」という気持ちで選べる。これは立教理学部のいいところです。

MARCH理系5校 偏差値マップ(明治・青学・立教・中央・法政/河合塾2027予想)

【進路面談での見方】 立教は学科間の偏差値差が小さいので、偏差値ではなく「学びたい分野」で学科を選ぶのが正解です。共通テスト利用を狙うなら、学科ごとのボーダー差(数学77%〜生命理学81%)も確認しておきましょう。


立教理系の入試方式|英語独自試験なし・共通テスト高得点科目の自動採用

立教の入試は、MARCHの中でもかなり個性的です。仕組みを理解すると、戦略の立て方が変わります。

立教入試の3つの独自性

立教の一般入試には、次の3つの大きな特徴があります。

  1. 英語の独自試験を実施しない:英語は「英語資格・検定試験」または「共通テストの英語」の得点を利用します。両方を提出した場合は、立教が高く換算した方が合否判定に使われます(独自の英語問題を解く必要がない、MARCH内で稀有な方式)。
  2. 共通テスト利用で全学部・全科目型を併願でき、高得点科目を自動採用:指定科目数以上を受験した場合、高得点の科目が合否判定に使われます。
  3. 一般入試は全学部で同一の問題を使用:試験日が異なれば、同じ学科を複数回受験することも可能です。

英語は「資格・検定 or 共通テスト英語」で勝負

立教の最大の特徴は、英語の独自試験がないことです。英検などの英語資格・検定試験のスコア、または共通テストの英語の得点を使って出願します。

これは、英検などの準備を早くから進めてきた受験生に有利な方式です。英語資格・検定試験で高いスコアを取れていれば、立教の入試では大きな武器になります。逆に、立教を志望するなら、英語資格・検定試験の対策を早めに始めておくと戦いやすくなります。

では、理系受験生はいつまでに何級を目指せばよいのでしょうか。具体的な目安は「理系に英検は必要?いつまでに何級か」で詳しく解説しています。

#### 7-2-1. 立教の英語は「高い方を統計処理で得点化」する独自方式

先に結論(立教の英語)
・一般入試:英語の換算表は事前非公表(統計的処理のため)
・共通テスト利用入試:換算表あり(入試要項に掲載)
・英検は「級」よりCSEスコアで見る
・出願前は必ず最新の入試要項を確認

立教の英語の評価方法は、MARCHの中でもとくに独特です。ポイントは3つあります。

  1. 英語の独自試験がない:青山学院(理工)などが英語の独自問題を解かせるのに対し、立教は一般入試で大学独自の英語試験を課しません。
  2. 「英語資格・検定試験」と「共通テスト英語」の“高い方”を採用:両方を出願時に提出でき、立教が高く換算した方が自動的に合否判定に使われます。英語が得意なほど有利になる仕組みです。
  3. 得点化は統計的処理による独自方式:提出されたスコアに統計的処理を行い、立教独自の方法で得点化します。立教は「出願締切後に全受験生のスコアを処理するため、事前に換算点をお伝えできない」と公式に説明しており、一般入試では“英検○級=何点”という換算表を公表していません

利用できる英語資格・検定試験は、英検・GTEC・IELTS・TEAP・TOEFL iBT・ケンブリッジ英語検定の6種類です。スコアは入試前年の1月以降に受けたものが有効です(2026年度入試なら2025年1月以降)。

出典:立教大学公式・入試Q&A(取得日2026年6月5日)

💡 どのくらいの英語力が必要?(合格者の目安)
立教が公表する「一般入試合格者の英語得点状況」では、理学部の合格者はおおむね CEFR B1(英検2級レベル) に相当します(経営学部国際経営学科のみ B2=英検準1級レベル)。換算点そのものは非公表ですが、「英検2級をしっかり取り、できれば準1級を狙う」のが立教理系での一つの目安になります。
出典:立教大学公式「一般入試合格者における英語の得点状況」/CEFR対照は文部科学省の対照表(取得日2026年6月5日)

ここからは共通テスト利用入試の話です(一般入試の英語換算とは別の扱いなので注意してください)。 共通テスト利用入試では、立教は「英語資格・検定試験スコアの換算表」を入試要項に公表しています。英検などのスコアを「得点率」に置きかえる表で、たとえば英検(CSE2.0)では次のようになります。

換算得点率 英検(CSE2.0) GTEC TEAP TEAP CBT TOEFL iBT ケンブリッジ英語検定
100%相当 2,450以上 1,265以上 342以上 700以上 83以上 170以上
90%相当 2,355 1,211 321 635 76 164
80%相当 2,265 1,155 300 580 69 158
70%相当 2,170 1,087 278 535 61 153

※IELTS(Academic Module)は 6.0以上=100%相当/5.5以上=92%相当/5.0以上=84%相当。

出典:立教大学 2026年度入試要項「英語資格・検定試験スコアの換算表」(取得日2026年6月5日)。この換算表は共通テスト利用入試のもので、一般入試には適用されません(一般入試は統計的処理のため事前非公表)。

この得点率が、各学部・学科の英語の配点に当てはめられます。英検で見る場合は、級そのものよりCSEスコアが重要です。目安としてはCSE2,170前後で70%相当、2,265前後で80%相当、2,355前後で90%相当、2,450以上で100%相当になります。英検2級に合格した後も、CSEスコアを伸ばす意識が大切です。英語の資格をしっかり用意しておくほど、共通テスト利用でも有利になります。なお配点は年度で変わるため、出願前に最新の入試要項でご確認ください。

「一般入試は事前非公表・共通テスト利用は換算表あり」と整理して覚えておきましょう。

#### 7-2-2. 他のMARCHとの違い(英語資格・検定の扱い)

同じ「英検が使える」でも、MARCH各校で考え方が大きく異なります。以下は理系の一般入試を中心にした概要です。方式・学科・年度により扱いが異なるため、出願前には必ず各大学の最新要項を確認してください。

大学 一般入試での英語資格・検定の扱い(理系中心・概要)
立教 理 英語独自試験なし。資格スコアと共テ英語の高い方を得点化(統計処理・換算表は事前非公表/共テ利用は換算表あり)
明治 学部・方式により異なる(基準を満たすと加点・英語免除など)
青山学院(理工) 独自問題のみで受験(英語資格・検定を使わない方式)
中央(理工) 英語外部試験利用方式は出願資格のみ(スコア・級は合否に影響せず、英語の個別試験を免除)
法政(理系) 英語外部試験利用入試で英語1科目を免除

出典:各大学公式・入試Q&A/大学受験パスナビ(取得日2026年6月5日)。方式は大学・学部・年度で変わるため、出願前に必ず各大学の最新要項で確認してください。

ここに立教の個性がはっきり出ます。中央・法政は資格があれば「英語を免除する」発想、青学(理工)はそもそも資格を使わず独自試験で勝負。これに対し立教は、資格スコアを「得点に換算して合否に反映する」発想です。だから、英語の資格をしっかり用意できる受験生ほど、立教では高得点で差をつけやすくなります。

しゅん

立教は英語の試験がないんですか?じゃあ英語は何で見るんだろう。

さくら先生

英検などの資格スコアか、共通テストの英語で見て、しかも高い方を使ってくれます。合格者の目安はだいたい英検2級レベル。だから「英検2級をしっかり取り、できれば準1級まで」を目標にしておくと、立教理系ではかなり戦いやすくなりますよ。

一般入試と共通テスト利用

  • 一般入試:本学独自の試験(英語を除く科目)。複数の試験日があり、試験日が違えば併願も可能です。
  • 共通テスト利用入試:4科目型・6科目型などがあり、全学部・全科目型を併願できます。高得点科目が自動的に合否判定に使われます。

2025年度の実質倍率

理学部の2025年度の実質倍率(補欠繰上げ込み)は次のとおりです。

学科 募集人員 志願者数 実質倍率
数学科 40 760 2.9
物理学科 45 1,225 3.8
化学科 47 1,085 3.3
生命理学科 42 1,019 3.5
理学部 計 174 4,089 3.4

出典:立教大学 公式入試結果(2025年度・取得日2026年5月20日)

※この表の「募集人員」は一般入試の枠(第3章の学科別「募集定員」とは集計の単位が異なります)。

立教は1次合格と補欠繰上げを併用するのが通例です。1次合格だけの倍率は約5.8倍ですが、補欠繰上げまで含めた実質倍率は3.4倍に下がります。倍率を見るときは、どの数字(1次合格段階か、補欠込みの実質倍率か)を見ているのかを確認することが大切です。

立教理系 受験戦略フローチャート(英語資格→一般/共テ利用の選び方)

【進路面談での見方】 立教を狙うなら、英語資格・検定試験の準備が早い生徒ほど有利です。英検のスコアがあるか、共通テスト英語で何点取れるか。ここが立教の戦い方を左右します。英語に強い受験生には、立教は相性のよい入試です。


学費・奨学金|抑えめの学費と「自由の学府」奨学金(理系280万円)

受験を考えるうえで、学費と奨学金は外せません。立教理系は、この点でも見どころがあります。

4年間の学費

立教理学部の4年間の学費総額(2026年度・2025年度と同額据置)は、学科により次のとおりです。

学科 4年間総額
数学科 6,606,000円
物理学科 約6,796,000円(履修選択で増減)
化学科 6,806,000円
生命理学科 6,846,000円

出典:立教大学公式(2026年度・取得日2026年5月19日)

入学金200,000円、授業料は1〜3年が1,598,000円・4年が1,548,000円で、これに学科別の実験・実習費が加わります。実験の多い化学・生命理学がやや高めです。

4年間総額で見ると、MARCH理系の中でも負担が比較的抑えられる水準です。学科・年度・諸会費の含め方で多少前後しますが、立教理系は学費の面でも検討しやすい大学といえます。

「自由の学府」奨学金は理系を優遇(理学部280万円)

立教の看板奨学金が、入学前予約型の「自由の学府奨学金」です。立教理系を考えるなら、ぜひ知っておきたい制度です。

項目 内容
給付額 文系学部 年50万円/理学部 年70万円(理系優遇)
期間 原則4年間給付(継続審査あり)
対象 1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)以外の高校等出身者
採用候補者数 500名程度

出典:立教大学公式(取得日2026年5月19日)

注目すべきは、理学部が年70万円と、文系の50万円より優遇されている点です。4年間では、理学部70万円×4年=280万円の給付になります。

MARCH各校の予約型給付奨学金と比べても、立教理系の優遇額は大きいことがわかります。

大学 予約型給付奨学金(4年合計の目安)
立教(理学部) 約280万円(年70万円×4年)
中央 約240万円(年60万円×4年)
明治 約240万円(年60万円×4年)
青山学院 約200万円(年50万円×4年)

出典:各大学公式(取得日2026年5月〜6月)

立教は、MARCHの中で理系を明示して優遇する、数少ない予約型給付奨学金を持っています。地方出身で立教理系を志す受験生にとっては、家計の負担を大きく軽くできる制度です。

みお

理系だと70万円もらえるんですね。地方から出てくる人には大きいです。

さくら先生

そうなんです。4年間で280万円ですから、実質的な学費負担がかなり変わります。1都3県以外の出身という条件はありますが、地方から立教理系を目指す人には、ぜひ知っておいてほしい制度です。

立教 学費+自由の学府奨学金フロー図(理学部70万円×4年=280万円)

【進路面談での見方】 奨学金の対象になるかどうかで、立教の実質負担は大きく変わります。地方出身で成績条件を満たせるなら、立教理系は学費の面でも検討しやすい選択肢になります。出願前に、自由の学府奨学金の条件を必ず確認しましょう。


立教大学理学部の大学院進学・就職|進学率約44%と堅調な就職実績

最後に、卒業後の進路を見ていきましょう。受験生・保護者にとって、進路実績は重要な確認ポイントです。

大学院進学率は約44%

立教理学部の大学院進学率は、公式の進路データで次のとおりです。

項目 数値
卒業者数 260人
進学決定者 114人
就職決定者 128人
大学院進学率 約44%(114人/260人)

出典:立教大学 公式進路データ(2026年3月卒業者・取得日2026年6月5日)

卒業生の約4割強が大学院に進学しており、基礎科学を深めたい学生にとって、進学の道がしっかり整っていることがわかります。学科別の内訳は公式では「理学部 計」のみの公表です。

就職実績はMARCH内で上位

学部卒で就職する場合の実績も堅調です。

  • 就職率(就職希望者ベース):98.5%(立教理学部・2026年3月卒)
  • 有名企業400社実就職率:24位・30.0%(立教大学全体の数値・MARCH内2位/大学通信オンライン2025・2025年3月卒)

理学部の就職率は98.5%と高水準です。なお、有名企業400社実就職率は理学部単独ではなく大学全体の指標ですが、立教はMARCH内2位と、大学としての就職力の高さがうかがえます。

製造・情報・教員のバランス型

立教理学部の就職先は、特定の業界に偏らず、製造・情報・そして教員にバランスよく広がるのが特徴です。

  • 主な就職先:日立製作所、NTTデータグループ、日本総合研究所、SCSK、田中貴金属グループ、キヤノンマーケティングジャパン、三菱重工、キーエンス、JR東海、アステラス製薬 ほか
  • 東京都・千葉県などの教員も多数(教員就職 約7.8%

理学部らしく、教員という進路が一定の割合を占めるのも見どころです。化学・素材・医薬・情報など、専門性を生かした就職に強みがあります。

加えて、2020年開設の人工知能科学研究科という進学ルートもあり、理学部の学びをAI分野へ広げることもできます。

しゅん

理学部って研究者になる人ばかりかと思ってたけど、就職先は幅広いんですね。

さくら先生

そうなんです。立教理学部は、製造・情報・金融から教員まで進路が広い。「理学部=就職が狭い」というのは誤解です。基礎科学で培った論理的な力は、いろいろな業界で評価されます。教員を視野に入れたい人にも、立教理学部は向いていますよ。

立教理学部 大学院進学率(約44%)+主要就職先・業界分布

【進路面談での見方】 理学部は「専門職か研究者」というイメージを持たれがちですが、実際は情報・製造・教員まで進路が広い。立教は理学部の就職率98.5%、大学全体の400社実就職率もMARCH内2位と堅調です。教員志望にも開かれている点は、進路の選択肢として大きな安心材料です。


MARCH内ポジション|立教理系の強みと向く人・向かない人

ここまでのデータを踏まえて、MARCH理系の中での立教の立ち位置を整理します。

MARCH理系5校のキャラクター

それぞれの理系の個性を、ひとことで表すと次のようになります。

  • 明治:理工・農・総合数理の大規模理系。MARCH理系のトップ層
  • 青山学院:相模原ワンキャンパスの理工。情報・グローバルに強い
  • 立教:MARCH唯一の純粋理学部。池袋・少人数・基礎科学
  • 中央:2026年に理工系を3学部へ再編。都心(後楽園)の理系
  • 法政:理工・生命科学・情報・デザイン工と幅広い学部構成

立教理系の強み

立教理系の魅力は、次の2つの主軸に集約されます。

  1. MARCH唯一の純粋理学部:工学系を含まず、数学・物理・化学・生命理学の基礎科学を深く学べる
  2. 池袋ワンキャンパスの文理共存:理系学生も都心の池袋で1〜4年完結、文系学部と交わる

加えて、比較したときに見えてくる「強み」が次の3つです。

  • 少人数教育(MARCH理系最少の1,173人)と手厚い研究室配属
  • 理系を優遇する自由の学府奨学金(理学部280万円・地方出身者向け)
  • 英語資格・検定を生かせる入試(英語独自試験なし)

立教理系がハマる受験生 3タイプ

  • タイプ1:基礎科学を深めたい——数学・物理・化学・生命の原理をじっくり学び、大学院進学も視野に入れたい
  • タイプ2:都心で少人数の環境を求める——池袋ワンキャンパスで、教員との距離が近い環境で学びたい
  • タイプ3:英語資格を武器にしたい/地方から進学したい——英検等のスコアを生かし、自由の学府奨学金も活用したい

立教理系が向かない人

逆に、次のような志向の受験生は、他校との比較もおすすめします。ネガティブな意味ではなく、「立教の特徴と合うか」の確認です。

  • 機械・電気・建築など「工学(ものづくり)」を学びたい方

→ 立教理学部は基礎科学中心です。工学系を学ぶなら、明治理工・中央理工系・法政理工系・芝浦工業大学などの比較がおすすめです。

  • 情報系の専門学部でしっかり学びたい方

→ 立教理学部に情報系の独立学科はありません。情報系志望なら、中央(情報工)・法政(情報科学)・青学(情報テクノロジー)などの比較を。

  • 広い郊外型キャンパスでのびのび学びたい方

→ 立教理系は都心の池袋ワンキャンパスです。広いキャンパスを求めるなら、他校の郊外キャンパスとの比較も検討しましょう。

みお

立教は工学系がないんですね。ものづくりをやりたい人は別の大学がいいのかも。

さくら先生

そのとおりです。立教理学部は「基礎科学」が軸。機械や建築を作りたい人は、理工学部のある大学のほうが合います。逆に、自然の原理をじっくり学びたい人には立教がぴったり。自分が「理学」と「理工」のどちらをやりたいのかを、まず考えてみるといいですよ。


校風・学生生活|少人数の理学部の日常・教員就職・聖公会の文化

最後に、入学後の学生生活のイメージを補足します。

少人数の理学部の日常と研究室配属

立教理学部はMARCH理系で最少規模のため、学年やクラスの中で顔の見える関係が築きやすい環境です。研究室配属では一人ひとりへの指導が手厚く、学部のうちから研究テーマに深く関われます。第4章で触れたはやぶさ2の研究に学部生が参加できるのも、この手厚さの表れです。

理系女子が学びやすい雰囲気

第3章で見たとおり、生命理学科・化学科では女子学生の割合が比較的高く、同じ志を持つ仲間と学びやすい雰囲気があります。同じ分野を志す女子学生が一定数いることは、立教を選ぶ際の安心材料の一つになります。

教員という進路

立教理学部は、中学・高校の理科・数学の教員という進路も身近です。教員就職が約7.8%を占め、教員免許の取得を視野に入れた学びができます。「研究も気になるが、教えることにも興味がある」という受験生には、選択肢が広い学部です。

聖公会のキリスト教文化と国際性

池袋キャンパスには諸聖徒礼拝堂(1920年建造)があり、毎朝の礼拝やクリスマス礼拝などが行われます。礼拝は任意参加で、信仰を強制されることはありません。米国聖公会派を母体とする、おおらかな校風です。

国際面では、立教は海外協定校239校・機関(2025年5月時点)を持ち、英語学位プログラム「GLAP」なども展開しています。

学生生活

池袋という立地もあり、サークルや学園祭などの課外活動も活発です。文系学部と同じキャンパスで過ごすため、学部を越えた交流が自然に生まれます。

【進路面談での見方】 立教理学部は「少人数で教員との距離が近い」「教員就職にも開かれている」点が、大規模理系大学にはない持ち味です。落ち着いた環境でじっくり学びたい受験生に向きます。


よくある質問(Q&A)

立教理系について、受験生・保護者からよく受ける質問にお答えします。

Q1. 立教の理学部は、理工学部と何が違いますか?

理学部は、機械・電気・建築などの「工学」を含まず、数学・物理・化学・生命理学といった基礎科学を深く学ぶ学部です。明治・青学・中央・法政は工学系を含む「理工系」ですが、立教だけが基礎科学に絞った「理学部」を持ちます。「ものづくり」より「自然の原理の探究」に関心がある人に向いています(詳しくは第1章・第3章へ)。

Q2. 明治・青学の理系と比べて、立教は何が違いますか?

最大の違いは「純粋な理学部であること」と「池袋ワンキャンパスであること」です。明治は大規模理系のトップ層、青学は相模原の理工で情報・グローバルに強み。立教は少人数の基礎科学で、都心・文理共存の環境が特徴です(詳しくは第10章へ)。

Q3. 4学科の難易度に大きな差はありますか?

偏差値(個別試験)は全4学科とも55.0〜57.5でほぼ横並びです(河合塾2027予想)。一方、共通テスト利用のボーダーは数学科77%〜生命理学科81%と学科差があります。個別試験で受けるなら学科の難易度差は小さいので、「学びたい分野」で選んで大丈夫です(詳しくは第6章へ)。

Q4. 英語の独自試験がない場合、どう対策すればよいですか?

立教は英語の独自試験を行わず、英語資格・検定試験のスコアか、共通テストの英語を使います。英検などの資格を早めに取っておくことが立教対策では特に有効です。英語が得意な受験生には戦いやすい入試です(詳しくは第7章へ)。

Q5. 自由の学府奨学金は、どんな人が対象ですか?

1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)以外の高校等出身者が対象の、入学前予約型の給付奨学金です。理学部は年70万円(4年で280万円)と理系優遇で、採用候補は約500名。地方から立教理系を目指す受験生にとって、家計負担を大きく軽くできる制度です(詳しくは第8章へ)。

Q6. 立教理系は、池袋キャンパスだけで4年間学べますか?

はい。理学部は1〜4年すべて池袋キャンパスで完結します。埼玉の新座キャンパスは別の学部が使うため、理系志望者が新座に通うことはありません(詳しくは第5章へ)。

Q7. 卒業後は、大学院進学と就職のどちらが多いですか?

2026年3月卒では、卒業者260人のうち進学114人・就職128人で、進学率は約44%です。基礎科学を深めたい人には大学院の道がしっかり整っています。就職する場合も、理学部の就職率は98.5%、大学全体の400社実就職率もMARCH内2位と堅調です(詳しくは第9章へ)。

Q8. 2026年開設の環境学部は、理系志望者も検討できますか?

立教は2026年4月に「環境学部(環境学科)」を開設しました。文理融合の学部で、理系型の入試区分もあります。ただし、本記事の主役である理学部とは学びの性格が異なります。基礎科学をじっくり学びたいなら理学部、環境や持続可能性を文理横断で学びたいなら環境学部、と整理するとよいでしょう。


まとめ|立教理系は「純粋理学・池袋・立教らしい選び方」で選ぶ

立教大学の理系を、データをもとに見てきました。最後に、立教理系を選ぶときの軸を整理します。

立教理系の魅力は、次の3つに収れんします。

  1. MARCH唯一の純粋理学部——工学系を含まず、数学・物理・化学・生命理学の基礎科学をじっくり深められる
  2. 池袋ワンキャンパス——理系も都心で1〜4年完結、文系と交わる文理共存の環境
  3. 立教らしい選び方——少人数・理系優遇の奨学金(280万円)・英語資格を生かせる入試まで含めて選ぶ

改めて、立教理系の強みをまとめると次のとおりです。

  • 全4学科が偏差値55.0〜57.5で、学科差が小さく選びやすい(河合塾2027予想)
  • 生命理学科の女子比率57.8%など、理系女子が学びやすい学科がある
  • 自由の学府奨学金は理学部280万円(MARCHでは数少ない理系優遇・地方出身者向け)
  • 英語の独自試験がなく、英検等の資格を生かせる
  • 大学院進学率は約44%、就職率98.5%で、進学・就職の両方に道が開けている
  • 教員という進路も身近

「立教=オシャレな文系大学」というイメージの裏には、1949年設置の歴史ある理学部と、基礎科学を真剣に学べる環境があります。自然の原理をじっくり探究したい人、都心の落ち着いた環境で少人数で学びたい人にとって、立教理系はとても魅力的な選択肢です。

まずは、自分が「理学(基礎科学)」と「理工(工学を含む)」のどちらを学びたいのかを考えてみてください。そのうえで「立教の理学部で学んでみたい」と思えたら、ぜひ一歩を踏み出してほしいと思います。あなたの大学選びが、納得のいくものになることを願っています。


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【記事内データの注記】

本記事のデータは、以下の一次情報をもとにしています。受験情報は更新されるため、出願前には必ず各大学の公式サイトで最新情報をご確認ください。

  • 偏差値:河合塾Kei-Net 2027年度入試予想(取得日2026年6月5日)。立教理学部は全4学科55.0〜57.5。
  • 共通テスト得点率:河合塾Kei-Net 2027年度予想(取得日2026年6月5日)。
  • 在籍学生数・女子比率:立教大学公式(2025年10月1日時点・取得日2026年5月19日)。
  • 学費・奨学金:立教大学公式(2026年度・取得日2026年5月19日)。
  • 入試倍率:立教大学 公式入試結果(2025年度・取得日2026年5月20日)。
  • 英語の評価方法・利用可能な英語資格検定・合格者の英語力目安(CEFR):立教大学公式・入試Q&A/「一般入試合格者における英語の得点状況」(取得日2026年6月5日)。CEFRと英検級の対照は文部科学省の対照表に基づく目安。他MARCHの英語資格・検定の扱いは各大学公式・大学受験パスナビ(取得日2026年6月5日)。
  • 共通テスト利用入試の英語換算表(得点率・英検CSE等):立教大学 2026年度入試要項(取得日2026年6月5日)。一般入試には適用されません。
  • 大学院進学率・就職率:立教大学 公式進路データ(2026年3月卒業者・取得日2026年6月5日)。
  • 400社実就職率:大学通信オンライン2025(2025年3月卒・取得日2026年5月19日)。
  • 沿革・研究・キャンパス:立教大学公式/立教大学理学部公式(取得日2026年5月19日・最新研究は2026年6月5日)。

※偏差値はすべて河合塾Kei-Net基準で統一しています。

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