※本記事には商品プロモーション(PR)を含みます。

私、看護にも興味があって、上智で看護が学べると聞いて気になっています。ただ、TEAP利用とか併用とか、入試方式がいろいろあって、どれで受ければいいのか分からなくて…。

僕は理工志望。方式によって理科の科目数が変わるって聞いたけど、本当かな。偏差値がどのくらいなのかも知りたいな。

ふたりとも、いい質問です。上智の理系・医療系は、理工3学科と看護学科の構成で、入試方式の多さが最大の個性です。方式の選び方で、必要な理科の科目数も戦い方も変わります。この記事で、公式の一次情報と河合塾の2027年度データだけを使って整理していきますね。
上智大学 理系・医療系のポイント
- 構成は理工3学科+看護学科(すべて四谷キャンパス)——偏差値は理工57.5〜62.5・看護52.5(河合塾2027)
- 一般選抜はTEAPスコア利用・併用・共通テスト利用の3方式——英語の資格を活かせる入り口が特徴
- 方式で理科の科目数が変わる——理科を1科目に絞れるのは併用方式だけ
私は私立高校で15年、理系(化学)を教えている現役教員です。三者面談では、「TEAP利用って、何点あれば出願できるんですか?」「TEAP・併用・共テ、どれで受けるのがいいですか?」という入試方式の質問をよく受けます。「偏差値はどのくらいですか?早慶とはどのくらい差がありますか?」という立ち位置の確認や、「方式によって理科の科目数が違うと聞いたのですが…」という併願設計の相談、看護志望の生徒からの「上智の看護はどんな入試ですか?」という質問も少なくありません。
この記事は、そうした面談で私がお伝えしている内容を、上智大学公式と河合塾Kei-Netの一次情報で確かめながら、1本にまとめたものです。理工3学科と看護学科の全体像から、3つの入試方式の使い分けとTEAPの対策、偏差値と倍率、方式で変わる理科の科目数をふまえた併願設計、そして学費・グローバル教育・四谷キャンパスまで、順に整理します。
読み終えるころには、自分はどの方式で受けるのが合っているか、そして早慶上理・MARCHとどう組み合わせて受験するかまで、自分の言葉で説明できるようになります。
なお、偏差値や入試方式は年度によって変わることがあるため、出願前には上智大学公式の最新の募集要項を必ずご確認ください。
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- はじめに|上智の理系・医療系の全体像(理工3学科+看護学科)
- 上智大学とは|1913年・イエズス会・「叡智(ソフィア)」
- 【全体像】理工3学科+看護の早見表|偏差値・キーテーマ・向く人
- 理工学部 3学科の違い
- 【医療系】看護学科(総合人間科学部)
- 上智の入試|方式の違いと総合型・推薦
- 上智理系の英語・TEAP対策はどう進める?
- 偏差値・倍率|河合塾2027(理工3学科+看護)+2026年度入試結果
- 受験戦略・併願|理科の科目数と早慶上理・MARCH
- 学費・奨学金|初年度約195万・4年約720万
- グローバル教育|上智最大の強み
- 大学院・研究・進路|院進率と主な就職先
- 四谷キャンパス|「9学部29学科が四谷に集結」
- 上智の理系・医療系が向く人・向かない人
- よくあるご質問(Q&A)
- まとめ|上智の理系・医療系は「理工3学科+看護 × 多様な入試方式 × グローバル × 四谷」で選ぶ
- 次に読むのにおすすめの記事
- 【記事内データの注記】
はじめに|上智の理系・医療系の全体像(理工3学科+看護学科)
上智大学というと、英語や国際系のイメージが強いかもしれません。ですが、理系・医療系にもしっかりと進学先があります。まずは全体像をつかみましょう。
上智の理系・医療系の全体像
上智で理系・医療系を志すなら、進学先は大きく次の通りです。
- 理工学部 物質生命理工学科:物理・化学・生物・環境・材料を複合的に学ぶ学科。
- 理工学部 機能創造理工学科:物理・数学を土台に、材料・デバイス・エネルギー・機械を扱う「ものづくり」の学科。
- 理工学部 情報理工学科:情報基盤に人文・社会を組み合わせた4つのキーテーマを学ぶ学科。
- 理工学部 デジタルグリーンテクノロジー学科(仮称・設置構想中):2027年4月開設予定の新学科。※既存3学科とは入試ルートが異なる別枠(一般入試では受けられません)。第4章のコラムで紹介します。
- 総合人間科学部 看護学科:上智で唯一の医療系。看護師国家試験の受験資格が得られます。
ここで大事な前提を1つ。上智には、薬学部・医学部・農学部・獣医学部はありません。理系=理工学部の3学科、医療系=看護学科、というのが上智の地図です。

上智って英語のレベルが高いというイメージでした。理系は理工学部の3つだけなんですね。

そうなんです。学科数はコンパクトですが、その分どの学科も「複合的に学ぶ」のが上智らしさですよ。看護まで含めると、理系・医療系の選択肢は意外と広いんです。
上智理系の3つの個性
数あるなかで、上智の理系・医療系には次の3つの個性があります。
- 多様な入試方式:一般選抜だけでTEAPスコア利用方式・併用方式・共通テスト利用方式の3つ。英語の資格を活かせる入り口があるのが特徴です。
- 四谷ワンキャンパス:ほぼ全学部が四谷キャンパスに集結する「小さな総合大学」。理系の学生も、文系や国際系の学生と同じ場所で学べます。
- グローバル:海外協定校は87カ国410大学、留学生は全体の約13%。理系でも国際的な環境に身を置けます。

理系なのに英語や国際っぽい環境があるのは、ちょっと意外で面白いですね。

そこが上智の強みなんです。理系の専門と語学・国際性の両方を伸ばしたい人には、特に向いていますよ。
この記事の使い方
この記事は全16章の構成です。気になるところから読んでいただいて構いません。
- 学科ごとの中身を知りたい方は、理工3学科(物質生命・機能創造・情報理工)=第4章へ、看護学科=第5章へ。
- 入試方式の仕組みを知りたい方は、第6章へ。英語・TEAP対策は第7章へ。受験戦略・併願は第9章へ。
- 学費は第10章へ、進路は第12章へ、自分に向くかは第14章へ。
上智大学とは|1913年・イエズス会・「叡智(ソフィア)」
学科の話に入る前に、上智大学そのものを簡単に押さえておきましょう。志望理由を書くときにも役立ちます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 上智大学(Sophia University) |
| 創立 | 1913年 |
| 創立者 | イエズス会(カトリック) |
| 学部・学科数 | 9学部29学科 |
| 建学の精神 | 「他者のために、他者とともに」 |
上智大学は1913年、カトリックの修道会であるイエズス会によって創立されました。校名の「ソフィア(Sophia)」は、ギリシャ語で「叡智」を意味します。建学の精神は「他者のために、他者とともに」。学びを自分のためだけでなく、社会のために生かす姿勢が根づいています。
キャンパスはJR・地下鉄「四ッ谷」駅から徒歩3分。ほぼ全学部が四谷の1か所に集まる「小さな総合大学」です。学部生は約12,419名、うち外国籍の学生が約1,861名(約13%)を占め、教員は549名。学生規模に対して国際色が濃いのが、上智の大きな特徴です。
【全体像】理工3学科+看護の早見表|偏差値・キーテーマ・向く人
ここで、理工3学科と看護学科を1つの表で見比べてみましょう。志望校選びの出発点になります。
| 学科 | 偏差値 | 数Ⅲ | 理科 | キャンパス | 一言 |
|---|---|---|---|---|---|
| 物質生命理工 | 60.0 | 必要 | 2科目 | 四谷 | 物理・化学・生物を複合 |
| 機能創造理工 | 60.0 | 必要 | 2科目 | 四谷 | ものづくり・院進率59% |
| 情報理工 | 62.5 | 必要 | 2科目 | 四谷 | 学部内最難関・情報通信に強い |
| 看護(総合人間科学部) | 52.5(TEAP方式) | 全方式で不要 | 方式による | 四谷→2年以降は主に目白聖母 | 入口が文系寄りにも開かれた医療系 |
偏差値は河合塾Kei-Net 2027年度予想(方式別ランク)です。理工は方式別ランクの値、看護はTEAP方式の値を示しています。理工の帯は57.5〜62.5です。なお表の理工の「数Ⅲ・理科2科目」は、理工のTEAP・併用方式の当日試験科目を示しています。
看護の科目は方式によって異なります。数Ⅲは全4方式で不要ですが、理科を使わずに受けられるのはTEAPスコア利用方式のみです。併用方式・共通テスト3教科型は「理科か数学のどちらかが必須」、共通テスト4教科型は「数学と理科の両方が必須」となります(詳しくは第5章へ)。
※デジタルグリーンテクノロジー学科(DGT)は2027年新設予定(仮称・設置構想中)で、入試は書類選考+推薦(TOEFL/IELTSが必要)という別ルートです。一般理系の王道とは異なるため、この早見表には含めていません。詳しくは第4章へ。
どの学科が向くか
表の数字だけでなく、「自分に合うか」で選ぶのが進路面談のコツです。ざっくりと整理すると、次のようになります。
- 物質生命理工:化学や生物が好きで、物質や生命のしくみを幅広く学びたい人。分野を1つに絞りきれない人にも向きます。
- 機能創造理工:物理や数学を武器に、機械やエネルギーなど「形にするものづくり」に興味がある人。大学院まで進んで研究したい人にも。
- 情報理工:プログラミングや情報通信に強くなりたい人。学部内で最も偏差値が高く、人文・社会との連携も学べます。
- 看護:医療の現場で人を支えたい人。数Ⅲは全方式で不要、方式によっては理科を使わずに受けられるなど、入口が文系寄りにも開かれているのが特徴です(ただし難度は高めで、全方式に面接があります)。

うちの子は化学は得意なんですが、数Ⅲが少し不安で…。看護なら数Ⅲがいらないんですね。

はい、看護学科は数Ⅲを全方式で課しません。英語と国語を軸に挑戦できる方式もあります。ただし「理科なしで受けられる」のはTEAP方式に限った話で、ほかの方式では理科か数学が必要です。難度も決して低くはなく、全方式で面接もあります。入学後は人体や疾病、看護技術や実習を本格的に学ぶ、れっきとした専門課程ですよ。
理工学部 3学科の違い
上智の理工学部は、学科の数をしぼった「3学科制」が特徴です。物質生命理工・機能創造理工・情報理工の3つで、それぞれ扱うテーマがはっきり分かれています。河合塾2027年度予想の偏差値は、物質生命60.0/機能創造60.0/情報理工62.5で、帯としては57.5〜62.5に収まります。学科ごとに「何を学ぶ理系か」が違うので、まずは中身で選ぶのがおすすめです。
進路面談でも、「理工学部のどの学科がいいですか」という質問はとても多いです。偏差値の数字だけで決めると、入学後に「やりたいことと違った」となりがちです。ここでは3学科のキーテーマを、ひとつずつ整理していきます。
| 学科 | 偏差値(河合塾2027) | キーテーマ |
|---|---|---|
| 物質生命理工 | 60.0(TEAP方式60.0) | 物理・化学・生物・環境・材料を複合(新物質創成・資源循環) |
| 機能創造理工 | 60.0(TEAP方式57.5) | 物理・数学+材料・デバイス・エネルギー・機械(ものづくり) |
| 情報理工 | 62.5(TEAP方式57.5) | 情報基盤+人文・社会連携の4キーテーマ(情報通信に強い) |
偏差値は河合塾Kei-Net 2027年度予想(方式別ランク)です。
物質生命理工学科(偏差値60.0)
物質生命理工学科は、物理・化学・生物・環境・材料といった分野を、ひとつの学科の中で複合的に学びます。「新しい物質をつくる」「資源を循環させる」といったテーマが中心です。化学を軸にしつつ、生物や環境まで横断したい人に向いています。
化学担当の私から見ると、ここは「理科を幅広く使いたい人」の学科です。1つの分野にしぼりきれない、いろいろな理科を組み合わせたい、という高校生にはぴったりです。院進率は推計55%で、学部の中ではちょうど真ん中あたりに位置します。

化学も生物も好きで、どっちか選べないんですよね…。

その悩み、物質生命理工はむしろ強みになりますよ。化学・生物・材料を横断して学べる学科なので、「両方やりたい」が出発点でいいんです。
機能創造理工学科(偏差値60.0)
機能創造理工学科は、物理・数学を土台にして、材料・デバイス・エネルギー・機械を学ぶ「ものづくり」の学科です。エネルギー問題や機械の仕組みに興味がある人に向いています。物理と数学が得意な理系の王道ルート、というイメージです。
注目したいのは、院進率が推計59%で学部内で最高という点です。研究を深めて大学院まで進む人が多い学科だといえます。理工系で「将来は研究やエンジニアの道を考えたい」という人には、進路の実績という意味でも安心材料になります。
情報理工学科(偏差値62.5)
情報理工学科は、情報の基盤技術に加えて、人文・社会との連携を意識した4つのキーテーマで学びます。偏差値62.5は理工学部の3学科で最も高く、学部内最難関です。情報通信の分野に強いのが大きな特徴です。
主な就職先を見ても、アクセンチュア・日立・KDDI・ソフトバンク・野村総研など、情報通信系の有力企業が並びます。ITやデータの世界で力をつけたい人にとって、進路の選択肢が広い学科です。人気が高いぶん難易度も上がるので、早めの対策が必要になります。
院進率は推計値です(機能創造59%/物質生命55%/情報理工38%)。
📌コラム:2027年新設予定 デジタルグリーンテクノロジー学科(仮称・設置構想中)
上智は、理工学部に「デジタルグリーンテクノロジー学科」(仮称・設置構想中)を2027年4月に開設する予定です。入学定員は50名で、うち約半数が留学生を想定しています。データサイエンスとデジタル技術を中核に、電気・機械・生物・化学を複合し、GX(カーボンニュートラルなど)に取り組む学科です。
ただし、入試の入り口がこれまでの3学科とは大きく違います。授業はすべて英語で、入試は学科試験ではなく書類選考+推薦。出願にはTOEFLやIELTSが必要で、TEAPや共通テストでは受けられません。つまり「英語が武器の国際志向向けの別ルート」で、一般的な理系受験の王道は、あくまで既存の3学科だと整理しておきましょう。難易度の確定した数値はまだ公表されていません。
「仮称・設置構想中」の学科です。最新の募集要項で必ず確認してください。
【医療系】看護学科(総合人間科学部)
上智で医療系をめざすなら、選択肢は看護学科です。理系の理工学部とは入試の中身が大きく違い、「入試の入り口が文系寄りにも開かれた医療系」という位置づけになります。ただし「理科がいらない楽な医療系」という意味ではありません。入学後は人体・疾病・看護技術・実習を本格的に学ぶ、れっきとした専門課程です。
なお、上智には薬学部・医学部・農学部・獣医学部はありません。医療系として進めるのは看護学科、と整理しておくと迷いません。
位置づけ・キャンパス
看護学科は、理工学部ではなく総合人間科学部に所属しています。人間や社会を学ぶ学部の中の医療系、という位置づけです。福祉や心理を学ぶ仲間が身近にいる環境で、看護を学べます。
キャンパスにも特徴があります。上智は全学が四谷に集まる「小さな総合大学」ですが、看護学科は少し事情が異なります。1年次は四谷キャンパス、2年次以降は主に目白聖母キャンパス(新宿区下落合)で学びます。ただし4年次は再び四谷キャンパスでの総合的な教養教育もあり、四谷から完全に離れてしまうわけではありません。四谷と目白聖母の間は移動約30分です。
偏差値・規模
偏差値は、河合塾2027年度予想でTEAP方式52.5です。共通テストの各方式には偏差値が設定されていないため、得点率が目安になります。併用方式74%・共テ3教科78%・共テ4教科74%です。
| 方式 | 目安 |
|---|---|
| TEAP方式 | 偏差値52.5 |
| 併用方式 | 得点率74% |
| 共テ3教科型 | 得点率78% |
| 共テ4教科型 | 得点率74% |
偏差値・得点率は河合塾Kei-Net 2027年度予想です。
規模は、入学定員70名・収容定員280名(2025年5月1日現在)です。このうち一般選抜は計約40名で、枠はそれほど大きくありません。人気の医療系で枠も限られるため、計画的な準備が大切です。
入試(一般4方式+全方式で面接)
看護学科の一般選抜は、①TEAPスコア利用方式 ②学部学科試験・共通テスト併用方式 ③共通テスト利用方式(3教科型)④共通テスト利用方式(4教科型)の4方式です。そして、全方式で面接があります(2段階選抜)。学力試験だけでなく、人物面も見られると考えておきましょう。
ここで、科目について正確に整理しておきます。看護学科は全方式で数Ⅲを課しません。ただし「理科を使わずに受けられる」のは方式によって変わるので、ここを取り違えないでください。
| 方式 | 英語 | 国語 | 数学(数Ⅲ) | 理科 |
|---|---|---|---|---|
| ①TEAP方式 | TEAP利用 | あり | 数Ⅰ・Ⅱ・A・B・C(数Ⅲなし) | なし |
| ②併用方式 | 共テ英語 | 共テ国語 | 「数学or理科」枠で選択可(数Ⅲなし) | 理科か数学のどちらかが必須+学部独自試験 |
| ③共テ3教科型 | 共テ英語(必須) | 共テ国語 | 数Ⅰ・A/数Ⅱ・B・C(数Ⅲなし) | 理科または数学が必須 |
| ④共テ4教科型 | 共テ英語(必須) | 共テ国語(必須) | 数Ⅰ・A+数Ⅱ・B・C(両方必須・数Ⅲなし) | 理科も必須 |
このように、理科を使わずに受けられるのはTEAP方式のみです。TEAP方式は英語のTEAP+国語100点+文系数学100点(数Ⅰ・Ⅱ・A・B・C=数Ⅲなし)で、理科がありません。経済学科の文系と同じパターンです。一方、②併用方式と③共テ3教科型は「理科か数学のどちらかが必須」、④共テ4教科型は数学(Ⅰ・A+Ⅱ・B・C)と理科の両方が必須で、最も理数の負担が重い方式になります。

うちの子は理科がそんなに得意ではなくて…。それでも医療系は目指せるんでしょうか。

道はあります。看護は全方式で数Ⅲを課しませんし、TEAP方式なら理科を使わずに英語と国語を軸に挑戦できます。ただし「理科がいらない方式」はTEAP方式に限られ、ほかの方式では理科か数学が必要です。難度も高めで全方式に面接があります。そして入学後は、人体や疾病、看護技術、実習をしっかり学ぶ専門課程ですから、「楽に入れる医療系」と考えるのではなく、自分に合う入口を選ぶ、という発想で準備するのがおすすめですよ。
募集(2026年度)はTEAP15/併用21/共テ3教科2/共テ4教科2です。倍率(2026年度)はTEAP2.2/併用2.0/共テ3教科4.3/共テ4教科3.4となっています。共通テスト利用は枠が小さく倍率が高めなので、併用方式やTEAP方式も含めて、複数の入り口を検討するのがおすすめです。
取得資格・学費・進路
卒業すると、全員が看護師国家試験の受験資格を得られます。加えて、保健師は選択制(人数制限あり)、養護教諭一種・二種も取得できます。保健室の先生をめざす道も用意されている、ということです。
注意したいのが助産師です。助産師は学部では取得できず、卒業後に別の助産学専攻科(1年制)で学ぶ必要があります。「看護学部に入れば助産師まで取れる」と思い込まないよう、進路面談でもよく確認するポイントです。
学費は、初年度約195.5万円です。4年間の総額は約720万円台で、早慶上理の中では最も安い帯に入ります。
学費は2026年度の金額です。
進路・実習面では、上智は附属・系列の病院を持ちません。聖路加国際病院や国立がん研究センター中央病院などで実習を行います。自前の病院がない代わりに、外部の高度な医療機関で学べる環境がある、と整理しておくとよいでしょう。
上智の入試|方式の違いと総合型・推薦
上智の理系・看護を一般選抜で受けるなら、まず「3つの方式」の違いを押さえましょう。名前が似ていて混同しやすいのですが、理工の主力枠は「併用方式」で、TEAP方式は必須ではありません。ここを誤解したまま対策を始めると、ムダな遠回りになります。
上智の一般選抜は、次の3方式です(理工・看護とも基本は同じ枠組みです)。
| 方式 | ざっくり言うと | 英語の扱い |
|---|---|---|
| ①学部学科試験・共通テスト併用方式 | 募集の主力枠。当日の学科試験+共通テスト | 共通テストの英語(+任意で英検を加点) |
| ②TEAPスコア利用方式 | 事前提出のTEAPで英語を代替する一方式 | 事前のTEAP(英語)を換算 |
| ③共通テスト利用方式(3・4教科) | 共通テストの得点で合否 | 共通テストの英語 |
★よくある誤解:「上智=TEAP必須」ではありません。TEAPはあくまで②の一方式で、理工では①併用方式のほうが募集枠が大きい(理工 併用45前後>TEAP18)のが実態です。出典=上智大学 2027年度一般選抜要項(取得日2026-06-21)。

上智って英語の外部試験「TEAP」を必ず受けないとダメだと思っていました…!

それが、よくある勘違いなんです。TEAPを使うのは②の方式だけ。理工では①の「併用方式」の枠が一番大きいので、TEAPなしでも王道で受験できますよ。まずは「①が本命、②は英語が武器の人向け」と整理しておきましょう。
学部学科試験・共通テスト併用方式(理工の王道)
理工で募集枠が最も大きいのが、この併用方式です。当日の上智独自の学科試験(数学・理科)と、共通テストの結果を組み合わせて合否を判定します。英語は共通テストで測るため、TEAPの事前提出は要りません。
理工志望の多くは、まずこの方式を軸に据えます。共通テストの対策はどのみち必要ですし、当日の学科試験で数学・理科の力を正面から評価してもらえるからです。進路面談でも「上智理工なら、まず併用方式で出願計画を立てよう」と伝えることが多い方式です。
なお、この併用方式では任意で提出した英語などの外部検定(英検を含む)を、共通テスト外国語の得点に「加点」できます(詳しくは6-4と第7章へ)。
TEAPスコア利用方式(英語が武器の人向けの一方式)
②のTEAPスコア利用方式は、事前に受けて提出したTEAP(英語の4技能テスト)を、当日の英語試験の代わりに換算する方式です。英語の試験を当日に受けない代わりに、TEAPのスコアが英語の点数になります。
理工の配点は次のとおりです。
| 区分 | 配点 | 内容 |
|---|---|---|
| 英語(TEAP換算) | 100点 | 事前提出のTEAPを換算(当日試験なし) |
| 数学 | 150点 | 数Ⅰ〜Ⅲ・A・B・C(数Ⅲを含む) |
| 理科 | 150点 | 物理・化学・生物から2科目 |
| 合計 | 400点 | — |
英語をTEAPで「先に片づけて」、当日は数学と理科に集中できるのが利点です。逆に言えば、英語のTEAPスコアをしっかり仕上げられる人に向いた方式です。
★必要なTEAPスコアの基準点(足切り点)は、上智の公式要項に数値の記載がありません。本記事でも具体的な基準点は示しません。TEAPは取得後2年度有効です。出典=上智大学 2027年度一般選抜要項(取得日2026-06-21)。
なお、看護学科のTEAP方式は理工と中身が違います。英語TEAP+国語100点+文系数学100点で、理科も数Ⅲもありません(経済学科の文系型と同じパターンです)。看護で理科を使わずに受けられるのは、このTEAP方式のみです。看護の詳しい入試は第5章へ。
共通テスト利用方式(3・4教科)
③は、共通テストの得点だけで合否を判定する方式です。理工・看護とも、3教科型と4教科型が用意されています。上智に出向く当日試験がない(看護は全方式で面接あり)ため、共通テストの仕上がりに自信がある人の選択肢になります。
ただし、共テ利用は一般に募集枠が小さく倍率が高めです。看護の2026年度実績では、共テ3教科の倍率が4.3倍と、ほかの方式より高くなっていました。「共テ利用一本」ではなく、①併用や②TEAPと組み合わせて出願するのが現実的です。
なお、共通テスト利用方式では、CEFRB2以上の外部検定結果を「みなし得点」として扱い、共テ外国語の得点と高い方を採用します(併用方式の「加点」とは仕組みが違います。詳しくは6-4へ)。
英語外部検定(英検)は「方式」と「年度」で扱いが変わる
上智の英語外部検定(英検など)の扱いは、どの方式で・いつ受けるかで3通りに分かれます。ここは取り違えやすいので、表で整理します。
| 制度 | 対象方式 | 年度 | 仕組み |
|---|---|---|---|
| ①外部検定の加点 | 学部学科試験・共通テスト併用方式 | 2027年度〜(継続) | CEFRA2以上の外部検定(英検含む・任意提出・4技能)を、共通テスト外国語の得点に加点 |
| ②みなし得点 | 共通テスト利用方式(3・4教科) | 2027年度〜(継続) | CEFRB2以上の外部検定を「みなし得点」とし、共テ外国語と高い方を採用(加点ではない) |
| ③英検CSEで出願可 | TEAPスコア利用方式 | 2028年度入試〜 | TEAPに代えて英検準1級・1級のCSEスコアで出願可(その級の合格は不要・2級は対象外) |
ポイントは3つです。
- ①併用方式の加点は、英検を含む外部検定を任意で出すと共テ英語に上乗せできる制度で、2027年度入試でも使えます。CEFRレベル別の加点点数は要項の換算表で確認してください(数値はここでは示しません)。加点後の得点は共テ外国語の満点が上限です。
- ②共テ利用方式のみなし得点は、加点ではなく「高い方を採る」仕組みで、CEFR B2以上が対象です。
- ③TEAP方式の英検対応は、2028年度入試から始まる別の話で、準1級・1級のCSEスコアで出願できるようになります。2級は対象外で、適用されるのはTEAP方式だけです。
つまり「2027年度は英検が一切使えない」というのは誤りです。併用方式・共通テスト利用方式では、2027年度でも外部検定(英検)が使えます。一方、TEAP方式に英検CSEで出せるようになるのは2028年度入試からです。

方式によって英検の使い方がこんなに違うんですね。

そうなんです。「どの方式で受けるか」を先に決めると、英検をどう使えるかが見えてきます。併用なら加点、共テ利用ならみなし得点、TEAP方式なら2028年度から準1級・1級のCSE──この3つをセットで覚えておきましょう。英検の使い方そのものは、理系の英検や英検と大学入試の仕組みでくわしく解説しています。
※2027年4月開設予定のデジタルグリーンテクノロジー学科(仮称)は、TOEFL・IELTSを使う書類選考+推薦の別ルートで、このTEAP方式・英検の話とは別枠です(第4章のコラム)。
総合型・推薦(学校推薦型)|上智にAO入試は「ない」
ここで、もう一つ大事な前提を押さえておきましょう。上智には「総合型選抜(AO入試)」はありません。上智の学部入試は「一般選抜」と「特別入試」の2本立てで、いわゆるAO入試は実施していません。理工・看護で推薦系を考えるなら、学校推薦型にあたる①公募制推薦 ②指定校推薦 ③カトリック高等学校特別入試の3つが対象になります。
なかでも中心になるのが、公募制推薦です。理工3学科・看護学科とも対象で、高校長の推薦が必要です。出願条件は次の3要件をすべて満たすことで、選考は学科試問+面接による総合判定です。
- 評定:理工は「全体4.0以上、または全体3.8以上かつ数学・理科それぞれ4.5以上」、看護は「全体4.0以上」。
- 英語の外部検定:英検2級が目安(ほかTOEFL・TOEIC・IELTS・TEAP・GTECなどでも可)。
- 必履修科目:数学・理科(看護は数学・化学・生物など)の指定があります。
募集人数は物質生命理工7名・機能創造理工9名・情報理工5名・看護20名(いずれも予定)です。日程は出願11月1〜5日、学科試問・面接11月28日、合格発表12月10日。年明け以降に試験がある一般選抜と違い、年内に合否が決まるのが特徴です。
なお、指定校推薦は、どの高校に・どの学科の枠があるかが大学サイトでは公開されていません。各高校に届く要項にのみ記載されるため、理工・看護に枠があるかは、自分の高校に直接確認してください。

推薦と一般選抜では、求められるものがずいぶん違うんですね。

そうなんです。一般選抜は学力試験が中心で英検は必須ではありませんが、公募制推薦は「評定+英検2級相当+必履修科目」の3点セットに、学科試問と面接まで加わります。高校長の推薦も前提です。早めに評定と英検を固められる生徒には有力な選択肢になりますよ。指定校の枠は学校ごとに違うので、まず担任の先生に聞いてみてくださいね。
入試制度・要件は2027年度入試向け(看護の方式表記は2026年度入試由来)の公式要項に基づきます(取得日2026-06-21)。募集人数や評定・必履修科目の細目、各検定の有効期間は最新の募集要項で必ずご確認ください。
上智理系の英語・TEAP対策はどう進める?
上智の理系・看護を狙ううえで、英語=TEAP対策は避けて通れません。とくにTEAP方式を使うなら、英語の出来がそのまま合否に直結します。ここでは、現役教員として「どこを独学で進め、どこは人の手を借りるか」を切り分けてお話しします。
TEAPは英語の4技能(Reading・Listening・Writing・Speaking)を測る試験です。理系の生徒を見ていると、読む・聞く・単語は独学で伸ばせる一方、書く・話すは独学だと頭打ちになりやすい傾向があります。ここを最初に意識しておくと、対策の配分を間違えません。
読む・聞く・単語は書籍で独学
Reading・Listening、そして土台になる単語は、市販の問題集で計画的に独学できる部分です。理系の生徒は数学・理科に時間を割きたいので、英語は「型」を決めて効率よく回すのがコツです。
具体的には、TEAP専用の実践問題集を1冊決め、まず形式に慣れることをおすすめします。TEAPは大学入試の英語とは出題の癖が違うので、過去問形式に早めに触れておくと、本番で慌てません。
※ご紹介したのは旺文社の定番のTEAP対策問題集です(音声はCD付属で、音声ダウンロード版ではありません)。書店でも入手できます。
単語は、入試英単語帳を高2のうちに1冊仕上げておけば、TEAPでも十分に戦えます。新しい教材を増やすより、手持ちの1冊を完璧にするほうが、理系の限られた時間では効きます。
英語学習ロードマップ|高2夏までに英検2級、その先でTEAP・準1級
上智を志望するなら、英語は逆算で進めるのがおすすめです。私が面談で示している標準的な流れは、次のとおりです。
- 高2の夏まで:まずは英検2級の取得を目標にします。これは上智の公募制推薦の目安(英検2級相当)でもあり、英語の土台が固まったかどうかの一区切りになります。
- 高2の3学期ごろ(英語力がついてきたら):TEAPと英検準1級を目指して動き始めます。TEAP方式を使う準備にもなりますし、2028年度入試からはTEAP方式で英検準1級・1級のCSEスコアも使えるようになるため(第6章参照)、両者の対策は重なります。
この流れなら、土台となる英検2級が早めに取れて、その先のTEAP・準1級が他大学の出願にも活きます。「上智用」と「他大学用」を別々に対策する必要が薄れるのが、この順番のいいところです。
書く・話すは「第三者の目」を借りる
📌 コラム|Writing・Speakingは独学が難しい
TEAPで差がつきやすいのが、Writing(書く)とSpeaking(話す)です。この2技能は、自分の答えが合っているか自分では判定しにくいのが難しさの正体です。参考書を読むだけでは、なかなか得点に結びつきません。
有効なのは、書いた英作文や話す練習を、第三者に見てもらうことです。相手は、学校の先生でも、塾の添削でも、オンライン英会話でもかまいません。大切なのは「自分以外の目で確認してもらう」こと自体です。まずは学校の先生に頼むなど、費用をかけすぎない形から始めるのがおすすめです。オンライン英会話を使う場合も、いきなり有料前提にせず、無料体験で相性を見てから決めれば十分です。

英作文って、自分だと合っているのか分からなくて不安です…。

その不安は正しいんです。Writing・Speakingは「誰かに見てもらって初めて伸びる」技能。まずは学校の先生に添削をお願いするだけでも十分ですよ。塾やオンライン英会話を使うなら、無料体験で自分の現在地を測るところから。読む・聞く・単語を書籍で固めつつ、書く・話すは第三者の目を借りる──この役割分担が、理系の時間配分には一番ムダがありません。
英検対策は上智のTEAP方式の英語力づくりにもつながる
第6章でも触れたとおり、2028年度入試からは、TEAP方式でTEAPに代えて英検準1級・1級のCSEスコアも提出できるようになります(看護を含むTEAP方式が対象・合格は不要・2級は対象外)。つまり、英検準1級・1級の対策は、上智のTEAP方式に向けた英語力づくりにもつながります(ただしTEAPと英検は出題形式が異なるため、TEAP方式で受けるならTEAPの形式にも別途慣れておきましょう)。
英検は受験会場も日程も豊富で、高校生にとって取り組みやすい外部試験です。普段から英検を進めている生徒なら、「上智用」と「英検用」を別々に対策する必要が薄れます。ただし、英検で代替できるのはTEAP方式だけで、2027年度入試まではTEAPが必須です。年度や方式による違いは第6章で整理したとおりなので、「自分が受ける年度・方式はどれか」を先に確認してから動きましょう。
英検をどう受験戦略に組み込むかは、理系の英検で、級の目安や受け方をくわしくまとめています。英検と大学入試の関係そのものを整理したい人は、英検と大学入試の仕組みもあわせて読んでみてください。
上記の英検・TEAPの取り扱いは、2027年度一般選抜要項と、2028年度入試の変更予告(取得日2026-06-21)に基づきます。英語外部検定の扱いは年度で変わるため、出願する年度の最新要項を必ずご確認ください。書籍・オンライン英会話の紹介は、現役教員としての学習法の一般的なおすすめです。
偏差値・倍率|河合塾2027(理工3学科+看護)+2026年度入試結果
ここまで学部・学科ごとに見てきましたが、この章では偏差値と倍率を一覧で整理します。志望校を「どのくらいの位置づけか」でつかむための章です。
河合塾2027の偏差値(理工3学科+看護)
まず偏差値です。上智は同じ学科でも入試方式によって偏差値が分かれるため、ここでは募集の主力である併用方式(学科試験・共通テスト併用方式)の代表値と、TEAP方式の両方を並べます。
| 学科 | 併用方式 | TEAP方式 |
|---|---|---|
| 物質生命理工 | 60.0 | 60.0 |
| 機能創造理工 | 60.0 | 57.5 |
| 情報理工 | 62.5 | 57.5 |
| 看護(総合人間科学部) | ― | 52.5 |
理工は57.5〜62.5の帯におさまり、なかでも情報理工が62.5で学部内の最難関です。情報通信の人気が偏差値にも表れています。看護はTEAP方式で52.5。共通テストの各方式には偏差値が設定されていないため、得点率(後述)でつかむことになります。
看護の共通テスト各方式は河合塾で偏差値の設定がなく、ボーダー得点率で示されます(併用74%・共テ3教科78%・共テ4教科74%)。

同じ理工なのに、方式で偏差値が違うのはどうしてですか?

方式ごとに科目や受ける人の層が違うからです。たとえば情報理工は併用が62.5、TEAP方式が57.5と差があります。数字だけ見て「TEAP方式のほうが入りやすい」と早合点せず、自分の得意科目と募集人数の両方で選ぶのが大事ですよ。
2026年度入試の倍率
次に、実際の入りやすさをつかむための倍率です。次の数値は2026年度入試の結果です。
理工の主な方式は、次のようになっています。
| 学科 | 併用方式 | TEAP方式 |
|---|---|---|
| 物質生命理工 | 3.0 | 3.0 |
| 機能創造理工 | 2.8 | 2.3 |
| 情報理工 | 2.7 | 2.4 |
理工はおおむね2倍台後半〜3倍で、私大理系としては落ち着いた水準です。募集の主力である併用方式のほうが、TEAP方式よりやや高めに出ている学科が多いことも読み取れます。
看護は次のとおりです。
| 方式 | 倍率(2026) |
|---|---|
| TEAP方式 | 2.2 |
| 併用方式 | 2.0 |
| 共テ利用 3教科型 | 4.3 |
| 共テ利用 4教科型 | 3.4 |
看護で目を引くのは、共通テスト利用方式の倍率が高い点です。3教科型で4.3倍と、TEAP方式・併用方式の2倍前後を大きく上回ります。これは募集人数が少ないためで、共テ利用は「少数精鋭の枠」と考えておくとよいでしょう。共テ利用で看護を狙うなら、合格ラインがぐっと上がる前提で対策する必要があります。

倍率が4倍を超えると聞くと、急に不安になります……。

気持ちはわかります。ただ、看護の共テ利用は募集人数が2名と少ないため、倍率が高く出やすいんです。倍率の数字だけで諦めず、TEAP方式や併用方式も含めて、自分に合う入口を選ぶのがおすすめです。倍率は年度で動くので、出願時には最新の数値も見てくださいね。
偏差値は河合塾Kei-Net 2027年度予想(方式別ランク)。倍率は2026年度入試の結果です。出典=河合塾Kei-Net/上智大学 入試結果データ(取得日2026-06-21)。偏差値・倍率は年度や方式で変動するため、出願時には最新の値を必ずご確認ください。
受験戦略・併願|理科の科目数と早慶上理・MARCH
ここまでで上智の入試方式を見てきました。この章では一歩進んで、「どの方式で受けると理科を何科目仕上げる必要があるのか」を整理し、早慶上理・MARCHとの併願設計まで踏み込みます。ここを押さえると、理工志望でも看護志望でも、ムダのない勉強計画が立てられます。
上智理工は方式で「理科の科目数」が変わる
意外と知られていないのですが、上智理工は入試方式によって理科の負担がはっきり違います。河合塾の偏差値だけ見ていると、ここを見落としがちです。
| 方式 | 数Ⅲ | 理科の科目数 |
|---|---|---|
| TEAP方式 | あり(独自試験) | 2科目必須(物・化・生から2) |
| 併用方式 | あり(独自試験) | 独自試験で1科目+共テで1科目 |
| 共テ利用 3教科型 | なし | 2科目必須 |
| 共テ利用 4教科型 | なし | 2科目必須 |
ポイントは、理科を1科目に絞れるのは「併用方式」だけだということです。併用方式は、上智独自の学科試験で理科1科目、共通テストでも理科1科目という構成で、それぞれは1科目ずつです。一方、TEAP方式・共テ3教科型・共テ4教科型は、いずれも理科2科目が必須になります。数Ⅲが課されるのは、TEAP方式と併用方式の独自試験だけ、という点も合わせて覚えておきましょう。

同じ上智理工でも、方式で理科の数が違うんですね。知らずに対策したら危なかった…。

そうなんです。「併用方式なら理科1科目ずつ」「TEAP・共テ型は理科2科目」――この差は勉強量に直結します。ただし、併用方式も独自試験と共通テストで1科目ずつ要るので、実質は2教科ぶんの準備になる点だけは誤解しないでくださいね。
東京理科大B方式・MARCHとの比較
併願校とくらべると、上智理工の理科負担の位置づけがよく見えてきます。
まず東京理科大学のB方式は、物理・化学の2科目が固定です。これに理科の負担で並ぶのが、上智のTEAP方式・共テ3教科型・共テ4教科型(いずれも理科2科目)です。ただし上智は、理科の選択肢が物理・化学・生物(情報理工は+情報Ⅰ)から選べるため、理科大B方式のように物理・化学に固定されないのが違いです。化学+生物で受けたい生徒には、上智のほうが柔軟だといえます。
一方、MARCHは理科1科目選択型の入試が多いのが特徴です。ここが併願設計のカギになります。MARCH中心で「理科は1科目に絞りたい」という人が、上智のTEAP・共テ型を併願に入れると、理科をもう1科目増やすことになり負担が一気に重くなります。
併願は3パターンで考える
以上をふまえると、上智を軸にした併願は、おおまかに次の3パターンに整理できます。
- 理科を2科目しっかり仕上げる人:上智のTEAP方式・共テ型に加えて、東京理科大B方式(物理・化学)や早稲田・慶應の理工も射程に入ります。理科2科目が武器になるので、上位校をまとめて狙えます。
- 理科を1科目に絞りたい人:上智は併用方式が整合的です。独自試験の理科を1科目に集中でき、理科1科目選択型の多いMARCHとも併願計画を組みやすくなります。ただし併用方式も上智独自試験と共通テストで理科が1科目ずつ要るため、「理科の勉強が1回で済む」わけではない点には注意しましょう。
- 看護志望の人:看護は数Ⅲが全方式で不要で、理科を使わずに受けられるTEAPスコア利用方式もあります。英語・国語を軸にしつつ、他大学の看護・医療系(理科や数学の負担が軽い方式があるところ)と組み合わせて併願するのが現実的です。
なお、上智と東京理科大、上智とMARCHは試験日が重ならなければ併願できます。出願前に各校の試験日を必ず確認し、無理のない日程を組みましょう。
併願先の中身は、MARCH理系を徹底比較や4工大を徹底比較でくわしく整理しています。東京理科大学理系、早慶上理 理系 完全比較も、併願校全体を見渡すのに役立ちます。
学費・奨学金|初年度約195万・4年約720万
進路を考えるうえで、ご家庭にとって学費は大きな関心事です。この章では上智理系の学費と、押さえておきたい奨学金を整理します。
4年間で約720万円台|早慶上理で最安帯
上智理系の学費は、次のとおりです(2026年度・年度で変わります)。
| 学部・学科 | 初年度 | 修業年限 | 4年総額の目安 |
|---|---|---|---|
| 理工学部 | 約195.3万円 | 4年 | 約720万円台 |
| 看護学科 | 約195.5万円 | 4年 | 約720万円台 |
理工・看護とも初年度は約195万円、4年間の総額は約720万円台です。実はこの水準は、早慶上理(早稲田・慶應・上智・東京理科大)の中でも学費が安いグループにあたります(早稲田と並ぶ最安帯で、最も高いのは慶應です)。具体的な4校の学費比較は、別記事の比較記事で詳しく扱います。
奨学金は5つの柱|地方からの進学を支える「ソフィア会生活支援奨学金」
学費を考えるときは、奨学金もセットで見ておきたいところです。上智には、主に次の5つの制度があります。
| 奨学金 | 特徴 |
|---|---|
| 上智大学新入生奨学金 | 入学者向けの大学独自の奨学金 |
| カトリック高校等特別募集の奨学金 | カトリック系高校出身者向け |
| ソフィア会生活支援奨学金(年50万円) | 首都圏外出身で下宿する人を支援 |
| ジョン・ニッセル杯ほか | 成績・活動などを評価する奨学金 |
| 国の高等教育修学支援新制度 | 国による授業料減免・給付型 |
このなかで、地方から上智を目指すご家庭にぜひ知っておいてほしいのが、「ソフィア会生活支援奨学金」です。これは首都圏以外の出身者が下宿で通う場合に、年額50万円が支給される制度です。上智は全学が四谷キャンパスに集まる都心の大学だけに、地方からの進学では下宿の負担が大きくなりがちですが、こうした生活支援があるのは心強いところです。

地方からだと、学費に加えて下宿代もかかりますよね。家計が心配です。

そこは大事な視点です。上智は学費が早慶上理で最安帯ですし、首都圏外から下宿する人には年50万円の生活支援奨学金もあります。学費だけでなく、こうした生活支援まで合わせて家計を見積もると、進学のハードルは下がりますよ。金額や条件は年度で変わるので、最新の募集要項で確認してくださいね。
学費は2026年度の金額です。出典=上智大学 公式(学費・奨学金ページ)(取得日2026-06-21)。金額・奨学金の条件は年度で変わるため、出願時に最新の情報をご確認ください。
グローバル教育|上智最大の強み
上智理系を語るうえで外せないのが、グローバル教育です。「理系なのに国際性?」と思われるかもしれませんが、研究も就職も世界とつながる時代に、これは大きな武器になります。
数字で見る上智の国際性
まず、規模を数字でつかみましょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 海外協定校 | 87カ国 410大学(2025年3月31日現在) |
| 留学生 | 1,861名(学部生の約13%) |
| 派遣留学 | 1,223名 |
| 開講言語 | 22言語 |
協定校が87カ国410大学というのは、私立大学のなかでも屈指の規模です。学部生の約13%が外国籍で、キャンパスにいながら多国籍な環境に身を置けます。22言語が学べる点も、語学に強い上智ならではです。
SGUで「すべてS評価」は上智だけ
国際性を語るうえで、もっとも強調したいのがこれです。上智は、文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援(SGU)という事業で、中間評価2回と最終評価のすべてでS評価を達成した唯一の大学です。SGUは大学の国際化を国が後押しする事業で、定期的に成果が評価されます。そのすべての評価で最高のSを取り続けたのが上智だけ、という事実は、国際教育に対する本気度を物語っています。
理系には、英語で学位が取れる英語学位コース(Green Science/Green Engineering)も用意されています。日本語と並行して、あるいは英語を主体に理工系を学ぶ選択肢があるということです。

理系でも、こんなに世界とつながれるんですね。海外に興味があるので、なんだかわくわくします。

そこが上智理系の魅力です。研究の世界はもともと国際的ですが、上智は学部の段階から英語コースや留学の仕組みが整っています。進路面談でも、「理系だけど英語や海外も活かしたい」という生徒には、上智はとても勧めやすい大学です。語学が得意な人ほど、強みを伸ばせる環境ですよ。
※出典:上智大学 公式(国際連携・SGUページ)。協定校数は2025年3月31日現在(取得日2026-06-21)。数値は年度で更新されます。
大学院・研究・進路|院進率と主な就職先
最後に、卒業後の姿を見ておきましょう。上智理系は大学院に進む人が一定数いて、研究も独自性が高いのが特徴です。
院進率|学科で差がある
理工3学科の大学院進学率(推計)は、次のとおりです。
| 学科 | 院進率(推計) |
|---|---|
| 機能創造理工 | 59% |
| 物質生命理工 | 55% |
| 情報理工 | 38% |
ものづくり志向の機能創造理工が59%で学部内最高、物質生命理工も55%と、半数前後が大学院へ進みます。一方、情報理工は38%とやや低めで、これは学部卒でIT業界に就職する人が多いためと考えられます。研究をじっくりやりたいか、早めに社会に出たいか――学科選びの段階で、この進路の違いも意識しておくとよいでしょう。
上智ならではの研究|文理融合の「複合知」
上智の大学院理工学研究科は、1専攻8領域に、英語で学ぶグリーンサイエンス・アンドエンジニアリング領域を加えた構成です。上智理工の研究は、分野を横断する「複合知」「文理融合」が持ち味です。
看板となる研究には、次のようなものがあります。
- アンモニア燃料のカーボンフリーエンジン:燃やしてもCO₂を出さないアンモニアを燃料にする、脱炭素のエンジン研究です。
- 人工葉(水の光分解):植物の光合成のように、光で水を分解してエネルギーを取り出す研究です。
どちらも環境・エネルギーという、これからの社会に直結するテーマです。
主な就職先|情報通信に強い
就職先は学科ごとに特色があります。主な就職先は次のとおりです。
| 学科 | 主な就職先 |
|---|---|
| 物質生命理工 | NTTデータ/東京電力ホールディングス/NEC |
| 機能創造理工 | 三菱電機/NEC/伊藤忠テクノソリューションズ |
| 情報理工 | アクセンチュア/日立/KDDI/ソフトバンク/野村総合研究所 |
全体として情報通信系に強いのが上智理系の傾向です。とくに情報理工は、ITコンサルや通信大手など、デジタル分野の有力企業が並びます。物質生命・機能創造もメーカーやインフラを中心に、堅実な進路が見えています。

研究も就職も、思ったより理系っぽくて安心しました。院に行くか就職するか、今から考えておきます。

いい姿勢です。上智理系は、学科によって院進率も就職先の色も違います。「ものづくりで大学院まで」なら機能創造、「IT業界で早めに活躍」なら情報理工、というように、出口から逆算して学科を選ぶ方法もありますよ。
※出典:上智大学 公式(理工学部・大学院理工学研究科・進路データ)(取得日2026-06-21)。院進率は推計値で、年度により変動します。就職先は年度ごとの実績の一例です。
四谷キャンパス|「9学部29学科が四谷に集結」
上智大学の大きな特徴は、9学部29学科のほとんどが四谷キャンパス1か所に集まっている点です。理系の理工学部も、医療系の看護学科(1年次)も、同じ四谷で学びます。
学部の垣根を越えて学びやすいのが、この都市型ワンキャンパスの利点です。理工の学生が文系の語学科目をとる、文系の学生が情報の授業をのぞく、といった行き来がしやすい設計です。上智が「小さな総合大学」と呼ばれるのは、規模よりも一体感を大切にしているからです。

理系って、郊外の広いキャンパスに分かれているイメージでした。

上智はその逆ですね。都心の四谷に文理が同居しているので、進路面談でも「文系の友人と同じ場所で4年間過ごせる」点を魅力に感じる生徒は多いです。
理工の施設と研究環境
理工学部には、実験・研究を支える設備が整っています。複数の実験施設や工作機械が使えるテクノセンターがあり、ものづくりや試作の現場になっています。また、私立大学では屈指とされる数学図書室があり、専門書をじっくり読める環境です。
四谷という立地のため敷地は広大ではありませんが、その分、施設が一か所に集約され、研究室と図書室・実験室の移動が短くて済みます。学びの密度が高いキャンパスといえます。
アクセス|四ッ谷駅から徒歩3分
最大の強みはアクセスの良さです。JR中央線・総武線、地下鉄丸ノ内線・南北線が乗り入れる「四ッ谷」駅から徒歩約3分。都心のど真ん中にあり、通学やインターン、説明会への移動がしやすい立地です。
アクセス・キャンパス情報は上智大学公式(2026-06-21確認)に基づきます。
看護学科のキャンパス|1年は四谷→2年以降は主に目白聖母→4年は再び四谷も
四谷一極集中のなかで、看護学科だけは少し動きがあります。看護学科は、1年次は四谷キャンパスで学部共通科目と看護学の基礎を学びます。そして2年次以降は、主に目白聖母キャンパス(新宿区下落合)を中心に、専門基礎科目や実習を学んでいきます。
ただし、「四谷からまったく離れてしまう」わけではありません。4年次は再び四谷キャンパスで総合的な教養教育を受け、目白聖母キャンパスでは保健師・養護教諭・国際看護学などを学ぶ、という構成になっています。四谷と目白聖母の間は移動約30分です。

看護は、2年生から場所が変わるんですね。

そうなんです。2年生からは実習や演習が増えるため、目白聖母キャンパスが中心になります。ただ「四谷ではなくなる」のではなく、4年次にはまた四谷で教養科目を学びます。「上智=四谷ワンキャンパス」は理工にはそのまま当てはまりますが、看護志望の人は2年次から学ぶ場所が変わる点を、事前に知っておきましょう。
上智の理系・医療系が向く人・向かない人
上智の理工学部と看護学科は、入試の形も学びの方向性も特徴的です。合う・合わないがはっきり分かれるタイプなので、自分の志向と照らし合わせてみましょう。
理工学部が向く人
- グローバルに学びたい人:海外協定校が多く、英語学位コースもある環境です。世界に開かれた理系で学びたい人に向きます。
- 文理融合・複合領域に興味がある人:3学科とも複数分野を横断します。情報×人文社会、物理×材料×環境など、ひとつの専門に閉じない学びが好きな人に向いています。
- TEAPや併用方式で受けたい人:一般選抜が3方式あり、共通テスト一本ではない受け方を選べます。とくに学科試験・共通テスト併用方式が募集の主力枠です。
看護学科が向く人
- 医療を、英語・国語を軸に目指したい人:看護は数Ⅲが全方式で不要で、理科を使わずに受けられるTEAPスコア利用方式もあります(TEAP方式は英語TEAP+国語+文系数学)。理系科目に不安があっても、英語・国語を軸に医療系へ挑戦できる入り口が用意されています。ただし難度は高めで、全方式に面接があります。
- 入学後に看護の専門を本格的に学びたい人:入試の入り口は文系寄りにも開かれていますが、入学後は人体・疾病・看護技術・実習を本格的に学びます。医療職への意欲がある人に向いています。
- 少人数で看護を学びたい人:入学定員70名と小規模で、教員との距離が近い環境です。

理科が得意でない娘でも、看護を狙えるのでしょうか。

上智の看護は、数Ⅲは全方式で不要ですし、理科を使わずに受けられるTEAP方式もあります。英語と国語が軸なので、文系寄りの生徒でも挑戦の入り口はあります。ただし難度は決して低くなく、全方式で面接もあります。そして入学後は人体や疾病、看護技術や実習をしっかり学ぶので、「楽な医療系」ではなく「入り口が開かれた医療系」と捉えてくださいね。
向かないかもしれない人
- 共通テスト一本で効率よく併願したい人:共通テスト利用方式もありますが、上智の理工は併用方式が主力です。共テだけで多くの大学をまとめて受けたい人には、必ずしも最適ではありません。
- 数値で難易度をはっきり比べてから決めたい新学科志望の人:設置構想中のデジタルグリーンテクノロジー学科(仮称)は難易度の確定値がなく、一般入試ルートでもありません。
- 王道の理系単科を深く極めたい人:上智の理工はいずれも複合領域型です。ひとつの学問だけを純粋に追究したい人は、学びの方向性を確認しておきましょう。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. 上智の理系・医療系には何がありますか?
理系は理工学部で、物質生命理工・機能創造理工・情報理工の3学科があります(2027年4月にデジタルグリーンテクノロジー学科=仮称・設置構想中を加える予定)。医療系は総合人間科学部の看護学科です。薬・医・農・獣医の学部は上智にはありません。
Q2. 理工3学科はどう選べばよいですか?
物質生命理工は物理・化学・生物・環境・材料を複合し、新物質創成や資源循環を扱います。機能創造理工は物理・数学に材料・デバイス・エネルギー・機械を加えた「ものづくり」志向で、院進率59%は学部内で最も高い学科です。情報理工は情報基盤に人文・社会の連携を加えた4キーテーマで学び、情報通信に強く、偏差値62.5は学部内で最難関です。興味の方向と難易度の両面で選びましょう。
Q3. 看護は数学Ⅲや理科が必要ですか?
数学Ⅲは、看護の全4方式で課されません。一方、理科は方式で異なります。理科を使わずに受けられるのはTEAPスコア利用方式のみ(英語TEAP+国語100点+数学100点=数Ⅰ・Ⅱ・A・B・Cで、理科なし)です。併用方式と共通テスト3教科型は「理科または数学のどちらかが必須」、共通テスト4教科型は数学(Ⅰ・A+Ⅱ・B・C)と理科の両方が必須です。「看護=理科も数学も不要」ではない点に注意してください。なお全方式で面接(2段階選抜)があります。
Q4. TEAPは必須ですか?
必須ではありません。一般選抜にはTEAPスコア利用方式・併用方式・共通テスト利用方式の3つがあり、TEAPを使わない受け方も選べます。むしろ理工では学科試験・共通テスト併用方式が募集の主力枠で、TEAP方式より募集人数が多い構成です(理工 併用45前後>TEAP18)。
Q5. TEAP方式の中身を教えてください(理工)。
事前に提出したTEAP(英語)を当日試験せずに100点へ換算し、当日は数学150点(数Ⅰ〜Ⅲ・A・B・C=数Ⅲを含む)と理科2科目150点(物理・化学・生物から2科目)を受けます。合計400点です。なお、必要なTEAPスコアの基準点は公式に記載がありません。TEAPは取得後2年度有効です。
Q6. 上智理工は理科1科目で受けられますか?
方式によります。理科を1科目に絞れるのは併用方式だけで、その併用方式も独自試験で理科1科目、共通テストで理科1科目と、それぞれ1科目ずつ課されます。TEAP方式・共通テスト3教科型・共通テスト4教科型は、いずれも理科2科目が必須です。MARCHのように理科1科目で固めたい人は、上智では併用方式が整合的です。
Q7. 英検はいつから・どの方式で使えますか?
方式と年度で扱いが分かれます。①学部学科試験・共通テスト併用方式では、2027年度も任意で提出したCEFR A2以上の外部検定(英検を含む4技能)が、共通テスト外国語の得点に加点されます(英検は級の合否を問わず利用可)。②共通テスト利用方式では、CEFR B2以上の結果を「みなし得点」として扱い、共テ外国語の得点と高い方を採用します(加点ではありません)。③TEAPスコア利用方式では、2028年度入試から、TEAPに代えて英検準1級・1級のCSEスコアでも出願できます(合格は不要・2級は対象外)。「2027年度は英検が一切使えない」わけではなく、併用方式・共テ方式では2027年度も外部検定が使えます。CEFR別の加点点数などは要項の換算表で確認してください。英検と大学入試の関係は英検と大学入試の仕組みもあわせてご覧ください。
Q8. 上智に総合型選抜(AO)はありますか?
上智に「総合型選抜(AO)」はありません。あるのは学校推薦型にあたる「推薦入学試験(公募制・指定校制)」と「カトリック高等学校対象特別入学試験」です。公募制推薦は理工3学科(物質生命理工7名・機能創造理工9名・情報理工5名)・看護学科20名が対象で、出願条件は評定+指定の英語外部検定(英検2級が目安)+指定の必履修科目の3要件、選考は学科試問+面接を含みます。日程は出願11月・合格発表12月で、年明け以降の一般選抜とは対照的に年内に進路が決まります。指定校推薦の枠が理工・看護にあるかは高校ごとに異なるため、在籍校に確認してください。
Q9. デジタルグリーンテクノロジー学科は一般入試で受けられますか?
受けられません。この学科(仮称・設置構想中・2027年4月開設予定)は学科試験ではなく、書類選考+推薦による入試で、TOEFL/IELTSが必要です。TEAPや共通テストでは出願できず、全授業が英語で行われます。英語が武器の国際志向の人向けの別ルートで、一般理系の王道ではありません。
Q10. 四谷ワンキャンパスとのことですが、看護も四谷ですか?
看護学科は1年次は四谷キャンパスで学び、2年次以降は主に目白聖母キャンパス(新宿区下落合)を中心に学びます。ただし4年次は再び四谷キャンパスで総合的な教養教育もあり、「四谷からまったく離れる」わけではありません。理工はすべて四谷で完結します。
Q11. TEAP方式は英語が得意なら有利ですか?
理工の場合、英語だけでは合格できません。TEAP方式でも当日に数学150点+理科2科目150点を受けるため、英語に加えて数学・理科の力が必要です。一方、看護のTEAP方式は英語+国語+文系数学なので、英語が得意な人の強みが活きやすい設計です。
Q12. 学費や奨学金はどうなっていますか?
2026年度で、理工の初年度は約195.3万円、看護の初年度は約195.5万円、いずれも4年間で約720万円台です。早慶上理のなかでは最も安い帯にあたります。奨学金は上智大学新入生奨学金、カトリック高校特別、首都圏外出身者向けのソフィア会生活支援奨学金50万、ジョン・ニッセル杯、国の高等教育修学支援などがあります。
Q13. 卒業後の進路(院進・就職)は?
理工の院進率(推計)は機能創造59%・物質生命55%・情報理工38%です。就職先は、物質生命でNTTデータ・東京電力HD・NEC、機能創造で三菱電機・NEC・伊藤忠テクノ、情報理工でアクセンチュア・日立・KDDI・ソフトバンク・野村総研などで、情報通信分野に強みがあります。進路の詳しい考え方は第14章へ。
まとめ|上智の理系・医療系は「理工3学科+看護 × 多様な入試方式 × グローバル × 四谷」で選ぶ
上智の理系・医療系は、理工学部の3学科(物質生命理工・機能創造理工・情報理工)と、総合人間科学部の看護学科という構成です。偏差値は理工で57.5〜62.5の帯、看護はTEAP方式52.5。いずれも複合領域・文理融合を重んじ、ひとつの専門に閉じない学びが特徴です。2027年4月にはデジタルグリーンテクノロジー学科(仮称・設置構想中)の開設も予定されています。
入試の選択肢が広いのも上智の魅力です。理工も看護も一般選抜は3方式あり、TEAPスコア利用方式・学科試験/共通テスト併用方式・共通テスト利用方式から選べます。理工は併用方式が主力枠で、TEAPは必須ではありません。看護は数Ⅲが全方式で不要で、理科を使わずに受けられるTEAPスコア利用方式もあるため、英語・国語を軸に医療系へ挑戦できます(ただし難度は高めで全方式に面接あり。共通テスト4教科型のように数学・理科とも必須の方式もある点には注意)。さらに、英語外部検定の扱いは方式と年度で分かれ、併用方式では2027年度も英検などで共テ英語に加点でき、TEAP方式では2028年度から英検準1級・1級のCSEスコアでも出願できるようになります。
なお上智には「総合型選抜(AO)」はなく、推薦は公募制・指定校制の学校推薦型とカトリック高等学校対象特別入試です。理工・看護とも、評定+英語外部検定(英検2級が目安)+必履修科目の3要件で、出願は秋・合格発表は年内が中心です。
併願戦略の面でも、上智は方式によって理科の科目数が変わるのがポイントです。理科を1科目に絞れるのは併用方式だけで、TEAP・共テ型は理科2科目が必要になります。MARCHのように理科1科目で固めたい人は併用方式、東京理科大B方式や早慶も狙う人は理科2科目を仕上げる――という形で、出願計画とセットで考えると失敗が減ります。
グローバルの環境も上智ならではです。海外協定校は87カ国410大学、留学生は約13%、英語学位コースも整い、SGU(スーパーグローバル大学創成支援)では中間評価2回と最終評価のすべてでS評価を得た唯一の大学です。研究面でも、アンモニア燃料のカーボンフリーエンジンや人工葉(水の光分解)といった、複合知・文理融合を体現する看板研究が進んでいます。
そして、これらすべてが四谷という都心のワンキャンパスに集まっています(看護は2年次以降、主に目白聖母キャンパスが中心になりますが、4年次は再び四谷でも学びます)。「理工3学科+看護 × 多様な入試方式 × グローバル × 四谷」――この4つの軸で、自分の志向に合うかを確かめてみてください。理系科目に不安があっても入口が開かれた医療系、英語と数学・理科の総合力を問う理系、その両方を都心で学べるのが上智です。進路面談でも、上智は「やりたいことが複数領域にまたがる生徒」に強くおすすめできる大学です。
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【記事内データの注記】
偏差値=河合塾Kei-Net 2027年度予想(取得2026-06-21)。入試制度=上智大学公式「一般選抜」「2026年度/2027年度一般選抜要項」およびTEAP方式2027配点PDF(科目・配点は2027年度確定、募集人員の最終確定は11月の要項によります)。理工・看護の方式別科目(理科の科目数・数Ⅲの要否)=上智大学入学センター公式 各方式配点PDF(2026年5月更新版、取得2026-06-21)。看護の方式別科目=数Ⅲは全4方式で不要・理科なしで受けられるのはTEAPスコア利用方式のみ・共通テスト4教科型は数学と理科の両方が必須(公式配点PDFで確認)。併用方式の外部検定加点=2027年度・任意提出のCEFR A2以上(英検含む4技能・共通テスト外国語に加点・上限は共テ外国語満点)、共通テスト利用方式のみなし得点=CEFR B2以上で高い方を採用、TEAP方式の英検CSE対応=2028年度入試から(準1級・1級・合格不要・2級対象外)。いずれも上智大学公式(併用方式・共通テスト利用方式の各ページ/2028年度変更お知らせ2026-05-11)。総合型・推薦=上智に総合型選抜(AO)はなく、推薦入学試験(公募制・指定校制)とカトリック高等学校対象特別入学試験。公募制の学科別人数・要件=2027年度 公募制推薦 出願資格・要件表PDF(取得2026-06-21)。指定校制の枠は各高校の要項のみに記載(大学サイト非公開)。看護のキャンパス=1年次は四谷、2年次以降は主に目白聖母キャンパスを中心に、4年次は再び四谷で教養教育(上智大学公式 学科ページ・見学ページ)。倍率=2026年度入試統計。学費=2026年度。看護の定員=学部学生数(2025-5-1現在)。グローバル・SGU=上智大学公式。デジタルグリーンテクノロジー学科は仮称・設置構想中です。2027年度入試の外国語外部検定の有効期間・注意事項は2025年11月上旬公表予定のため、公開前に最新版で再確認します。





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