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早慶上理の理系って、どこも偏差値が高くて「結局どこが自分に合うのか」が全然わかりません…。

偏差値だけ見ると早慶が頭ひとつ抜けてるけど、上智と東京理科大はどう違うの?入試のやり方も学費もバラバラで、比べ方そのものがわからないんだよね。

そうですよね。この記事では、公式の一次情報と河合塾2027だけを使い、4校をフラットに比べます。早慶上理は偏差値だけで選ぶと失敗しやすい大学群です。入試方式・大学院進学率・英語の使い方・学費・通学のしやすさまで見て選ぶのがコツですよ。最後まで読めば、あなたに向く1校がきっと見えてきます。
早慶上理 理系のポイント
- 偏差値帯は2グループ:早慶65.0〜67.5/上智・東京理科大55.0〜62.5(河合塾2027)
- 入試方式は4校バラバラ:早慶=独自試験のみ/上智=TEAP・併用・共テ/東京理科大=A・B・S方式
- 初年度納入金は約176万〜209万円(東京理科大<早稲田<上智<慶應)
私は私立高校で15年、理系(化学)を教えている現役教員です。高3の三者面談では、「早慶と東京理科大なら、どちらがいいと思いますか」「早稲田と慶應、うちの子にはどちらが向いていますか」といった比較の相談をよく受けます。偏差値の近い上智と東京理科大のあいだで迷う生徒も多く、国公立が第一志望のご家庭からは、「併願に入れるなら、入学手続き金はいつ・いくら用意すればいいですか」という保護者ならではのご質問をいただくこともあります。
この記事は、そうした面談で私がお伝えしている内容を、各大学公式と河合塾Kei-Netの一次情報で確かめながら、1本にまとめたものです。4校の偏差値と立ち位置、入試方式と英語外部検定の扱いの違い、大学院進学率・就職・学費、そしてタイプ別の向き不向きと併願の組み方まで、順に整理します。
読み終えるころには、早慶上理の4校を「偏差値順」ではなく自分の軸で並べ直し、どこを第一志望に、どこを併願に置くか、自分の言葉で説明できるようになります。
※入試制度や数値は変わります。出願前には各大学公式の最新の募集要項を必ずご確認ください。
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- はじめに|早慶上理(理系)とは・私大最難関4校の選び方
- そもそも早慶上理とは|4校の立ち位置を30秒で整理
- 4校早見表|偏差値・入試・キャンパス・向く人を一覧
- 各校の核|学系制・学門制・TEAP・実力主義
- 偏差値比較|早慶65.0〜67.5・上智/理科大55.0〜62.5
- 入試方式比較|独自試験・共通テスト・TEAPの違い
- 英語外部検定|早慶は使わず・上智TEAP・理科大は出願資格
- 大学院進学率|慶應79%〜上智52%・院進か就職か
- 就職力比較|実就職率は4校84〜94%・指標の違いに注意
- 学費比較|初年度は理科大176万〜慶應209万
- キャンパス比較|一極の早稲田・上智と分散の慶應・理科大
- タイプ別診断|あなたに向く1校を◎○△×で判定
- 併願戦略|早慶上理+MARCH・4工大・国公立の組み方
- よくある質問|早慶上理 理系のQ&A 11問
- まとめ|早慶上理 理系を選ぶ4つの軸
- 次に読むのにおすすめの記事
はじめに|早慶上理(理系)とは・私大最難関4校の選び方
「早慶上理(そうけいじょうり)」とは、早稲田・慶應・上智・東京理科大の4校をまとめた呼び名です。いずれも私立大学の理系では最難関に位置します。
私立大学の理系は、ざっくり3つの層に分けて考えると整理しやすくなります。最上位が早慶上理、その次がMARCH(明治・青学・立教・中央・法政)、さらに4工大(芝浦・東京都市・東京電機・工学院)と続くイメージです。自分の学力や志望と照らして、どの層を主軸に据えるかを先に決めると、志望校選びが一気に進みます。
ただし、早慶上理は「偏差値が高い順」に並べて選ぶ大学群ではありません。入試の方式も、英語外部検定の使い方も、大学院に進む割合も、学費も通学のしやすさも、4校でかなり違います。だからこそ、複数の角度から見比べることが大切です。
なお本記事は、4校を同じ条件で比べるため、原則として各大学の理工系学部を中心に扱います。慶應の医・薬・看護医療、上智の看護、東京理科大の薬学部などは必要に応じて触れますが、偏差値・大学院進学率・就職率などの数値比較は、理工系を中心に同じ物差しでそろえて見ます。
この記事は、気になる項目から読んでいただいて構いません。偏差値で比べたい方は5章、入試方式や英語の使い方は6〜7章、大学院進学率や就職は8〜9章、学費・通学は10〜11章へジャンプしてください。最後の「選び方」の章で、タイプ別に向く1校を整理します。
※出典:河合塾Kei-Net 2027、各大学公式サイト(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
そもそも早慶上理とは|4校の立ち位置を30秒で整理
まずは4校の素顔を、ごく簡単に押さえておきましょう。
| 大学 | 創立 | 建学の精神 | ひとことで言うと |
|---|---|---|---|
| 慶應 | 1858年 | 独立自尊・実学(福澤諭吉) | 私学最古の総合大学 |
| 早稲田 | 1882年 | 学問の独立(大隈重信) | 規模と層の厚さ |
| 上智 | 1913年 | 他者のために他者とともに(カトリック・イエズス会) | グローバル志向 |
| 東京理科大 | 1881年 | 理学の普及をもって国運発展の基礎とする | 理系専門の実力主義 |
最も古いのは1858年創立の慶應で、私学では日本最古の歴史を持ちます。1881年の東京理科大、1882年の早稲田が続き、1913年にカトリックを母体として上智が生まれました。
4校の立ち位置をざっくり言えば、早稲田は規模と学部の層の厚さ、慶應は実学と就職の強さ、上智はグローバルと少人数、東京理科大は理系専門大学ならではの実力主義が持ち味です。

同じ「最難関」でも、生まれも個性もこんなに違うんですね。

そうなんです。だから偏差値だけで横並びにせず、4校それぞれの色を知ることが第一歩です。深い個性は4章でじっくり見ていきましょう。
※出典:各大学公式サイト(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
4校早見表|偏差値・入試・キャンパス・向く人を一覧
ここまでの話を、まず1枚で見渡してみましょう。下の表は、4校の理系を「同じ物差し」で並べた早見表です。細かい違いは次の章以降でじっくり扱います。まずは全体像をつかんでください。

| 大学 | 主な理系学部 | 偏差値(河合塾2027) | 入試の柱 | キャンパス | 一言で言うと向く人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 早稲田 | 基幹理工/創造理工/先進理工 | 65.0〜67.5 | 独自試験のみ(360点・数理英)/共テ利用なし/英語外部検定 使わない | 西早稲田(新宿区)一極 | 大規模・学系制で入学後に学科を決めたい人 |
| 慶應 | 理工/薬/医/看護医療 | 理工65.0(学門A〜Eフラット) | 独自試験のみ(理工500点)/共テ利用なし/英語外部検定 使わない | 理工は日吉(1〜2年)→矢上(3〜4年) | 院進最高水準・三田会の縦のつながりを重視する人 |
| 上智 | 理工3学科(物質生命/機能創造/情報理工)+看護 | 57.5〜62.5 | TEAP方式(400点)+併用方式+共テ利用/英語はTEAPで提出 | 四谷(四ッ谷駅 徒歩3〜5分)一極 | 英語を武器にしたい・グローバル志向の人 |
| 東京理科大 | 理学部第一部/工/先進工/創域理工/創域情報/薬 | 55.0〜62.5 | B方式(独自・300点)が王道+A方式(共テ利用)+S方式/英検等は出願資格型 | 神楽坂・葛飾・野田の3分散 | 実力主義の中で理系の力を鍛え、研究・就職に強くなりたい人 |
ざっくり言うと、偏差値の帯では早慶(65.0〜67.5)がやや上、上智と東京理科大(55.0〜62.5)が続きます。ただし、これは「入りやすさ」の目安にすぎません。入試の柱も校風も、4校でまったく違います。次の章から、その「核」を1校ずつ見ていきましょう。
※出典:河合塾Kei-Net 2027(方式別ランク)、各大学公式の2026年度入試要項・募集要項(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
各校の核|学系制・学門制・TEAP・実力主義
偏差値が近くても、4校は中身がまるで違います。この章では、各校を「他校にない固有のしくみ」で説明します。ここが志望校選びの本当の分かれ目です。

偏差値が同じくらいなら、どこを選んでも一緒じゃないんですか?

いいえ、ここが一番の落とし穴です。同じ理系でも、学科の決め方・院進の割合・英語の使い方・進級のルールが4校でバラバラなんです。偏差値より、この「核」で選ぶことをおすすめします。
早稲田=学系制×独自試験×規模
早稲田理工の最大の特徴は「学系制」です。基幹理工は学系I〜IIIで入試を行い、入学後に学科を決めます。やりたいことが固まりきっていない人でも、入ってから方向を選べるのが強みです。入試は独自試験のみの360点(数学120・理科120・英語120)で、共通テスト利用も英語外部検定もありません。理科は2科目必須です。3学部体制で規模も大きく、選択肢の広さは4校随一です。
詳しくは 早稲田理系の徹底解説 へ。
慶應=学門制×院進最高×三田会
慶應理工は「学門制」で募集します。学門A〜Eで入試を行い、入学後に11学科へ進む形です。第1希望の学科へ進める割合は85〜90%と高く、入ってから学びたい分野を選べます。入試は独自試験のみの500点(理科200・数学150・英語150)で、共通テスト利用も英語外部検定もありません。そして注目は大学院進学率79.2%という、4校で最も高い数字です。卒業後も「三田会」という強力なOB・OGのつながりが続くのも、慶應ならではの財産です。
詳しくは 慶應理系の徹底解説 へ。
上智=TEAP×グローバル×就職と院進が半々
上智理工の核は「英語の使い方」です。看板のTEAP方式(400点)では、英語をTEAPのスコアで提出します。英語を早めに固めて武器にできる人に向いた方式です。併用方式や共通テスト利用もあり、入り方の選択肢が広いのも特徴です。カトリック・イエズス会を母体とするグローバルな校風も、他の3校にはない持ち味です。一方で大学院進学率は52.3%。早慶のように7〜8割が院へ進むのではなく、学部で就職する人と院へ進む人がほぼ半々という点は、進路を考えるうえで知っておきたいところです。

英語が得意なら、上智は有利になりますか?

はい、TEAP方式は英語のスコアを早めに確定できるのが強みです。ただし理科や数学が軽くなるわけではありません。英語を「武器」にしつつ、理数もしっかり仕上げる前提で考えてくださいね。なお2028年度からはTEAP方式で英検準1級・1級のCSEスコアも使えるようになる予定です。
詳しくは 上智理系の徹底解説 へ。英語外部検定そのものの仕組みは 英検と大学受験の仕組み も参考にしてください。
東京理科大=実力主義・関門制度×研究力私大1位×就職力
東京理科大の核は「実力主義」です。建学の精神は「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」。進級が厳しい「関門制度」があり、基準を満たさないと即留年もあります(学士全体の留年率6.2%)。入りやすさより、入ってからしっかり鍛えられる大学です。入試はB方式(独自・300点)が王道で、A方式(共通テスト利用)やS方式もあります。英検などのCSE1950以上は加点ではなく「出願資格」として使う形です。研究力・教育力は私大1位(10年連続・大学通信の集計)とされ、実就職率も高水準です。
「研究力私大1位」「教育力私大1位」は大学通信による進路指導教諭アンケート等に基づく民間集計です。出典の性質をふまえて参考にしてください。
詳しくは 東京理科大理系の徹底解説 へ。
※出典:各大学公式の2026年度入試要項・募集要項、各大学公式の進路データ、河合塾Kei-Net 2027、大学通信(研究力・教育力・実就職率の集計)(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
偏差値比較|早慶65.0〜67.5・上智/理科大55.0〜62.5
偏差値は受験校を決めるときの最初の物差しです。ただし数字を眺めるだけでは選べません。この章ではまず4校の偏差値を一覧にし、次に「帯(レンジ)の違い」と「同じ帯の中での選び方」まで踏み込みます。
なお、ここで使う偏差値はすべて河合塾Kei-Net 2027の方式別ランクです。模試や予備校で基準が違うと数字も変わります。比較するときは出典をそろえることが大切です。
4校×学部の偏差値比較表
まずは早慶上理の理系を、河合塾Kei-Net 2027の方式別ランクで並べてみます。
| 大学 | 学部・学系 | 偏差値(河合塾2027) |
|---|---|---|
| 早稲田 | 基幹理工(学系III=67.5) | 65.0〜67.5 |
| 早稲田 | 創造理工 | 65.0 |
| 早稲田 | 先進理工(物理・生命医科=67.5) | 65.0〜67.5 |
| 慶應 | 理工(学門A〜E) | 65.0(フラット) |
| 上智 | 物質生命理工 | 60.0 |
| 上智 | 機能創造理工 | 60.0 |
| 上智 | 情報理工 | 62.5 |
| 東京理科大 | 理学部第一部 | 60.0〜62.5 |
| 東京理科大 | 工 | 57.5〜62.5 |
| 東京理科大 | 先進工 | 57.5〜60.0 |
| 東京理科大 | 創域理工 | 55.0〜60.0 |
| 東京理科大 | 創域情報 | 57.5 |
慶應理工は学門A〜Eがすべて65.0でそろっています。学部内での偏差値差がないのが特徴です。一方、上智と東京理科大は学部・学科によって55.0〜62.5まで幅があります。

※出典:河合塾Kei-Net 入試難易予想ランキング表2027(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
早慶(65.0〜67.5)と上智・東京理科大(55.0〜62.5)の帯の違い
4校を偏差値の帯で見ると、はっきり2つのグループに分かれます。
- 早慶グループ:65.0〜67.5
- 上智・東京理科大グループ:55.0〜62.5
早稲田と慶應は、ほぼ全学部が65.0以上です。早稲田は学系IIIや先進理工の物理・生命医科で67.5まで上がります。この帯は私立理系の最上位といえます。
上智と東京理科大は55.0〜62.5の帯にあります。早慶より2.5〜10.0ほど低い位置です。ただし、これは「上智・東京理科大が簡単」という意味ではありません。河合塾の最新ランクでも難関私大であることに変わりはありません。

先生、早慶と上智・理科大って、そんなに差があるんですか?

偏差値の数字だけ見ると2.5〜10.0の差があります。ただ、これは合格しやすさの目安にすぎません。入試の中身も配点もまったく違うので、数字だけで「上」「下」と決めつけないでくださいね。
※出典:河合塾Kei-Net 入試難易予想ランキング表2027(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
同じ偏差値帯での選び方|上智と東京理科大は近い帯だから「入試の柱」で選ぶ
上智と東京理科大は、偏差値の帯がとても近いです。どちらも55.0〜62.5に収まります。だからこそ「偏差値が近い2校をどう選び分けるか」が悩みどころになります。
ここでおすすめなのは、偏差値ではなく入試の柱で選ぶことです。次の第6章でくわしく説明しますが、ポイントを先に挙げておきます。
- 上智:英語をTEAP(外部検定)で提出するTEAP方式が看板。英語の外部検定が得意なら有利になりやすいです。
- 東京理科大:本学独自のB方式が王道。数学はⅢを含み、理科も指定されます。理数の積み上げで勝負したい人に向きます。
つまり、偏差値が近い2校では「自分の武器が英語(TEAP)なのか、理数の独自試験なのか」で選ぶと判断しやすくなります。
なお、各大学の中身は個別記事でさらに深掘りしています。気になる大学は早稲田理系の徹底解説、慶應理系の徹底解説、上智理系の徹底解説、東京理科大理系の徹底解説もあわせてご覧ください。
※出典:河合塾Kei-Net 入試難易予想ランキング表2027(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
入試方式比較|独自試験・共通テスト・TEAPの違い
偏差値が近くても、入試のしくみが違えば対策はまったく変わります。早慶上理の理系は「英語の外部検定を一般入試で使うかどうか」で大きく2つに分かれます。
- 使わない:早稲田・慶應(独自試験のみ)
- 使う:上智(TEAPが看板)・東京理科大(出願資格として)
この章では、4校の入試方式と科目負担を一つずつ整理します。
早慶=独自試験のみ(共テ利用なし)
早稲田と慶應の理工は、どちらも本学独自の試験だけで合否が決まります。共通テスト利用入試はありません。英語の外部検定も使いません。当日の試験一発勝負です。
- 早稲田:360点満点(数学120/理科120/英語120)。理科は2科目。試験日は2/16です。建築のみ400点満点です。
- 慶應:理工は500点満点(理科200=物理100+化学100/数学150/英語150)。理科は2科目です。
どちらも理科2科目が必須で、配点も大きいのが特徴です。英語の外部検定でカバーすることはできません。基礎学力を独自試験で正面から問うスタイルです。

早慶は英検を持っていても、入試では使えないんですか?

はい、早稲田と慶應の理工は一般入試で英語の外部検定を使いません。当日の独自試験ですべてが決まります。英検は出願資格にもならないので、当日の英語の得点を上げる対策が中心になります。
※出典:早稲田大学・慶應義塾大学 2026年度入学者選抜要項(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
上智=TEAP・併用・共テ
上智の理工は、英語の外部検定を積極的に使う点が早慶と大きく違います。方式は主に3つあります。
- TEAP方式:400点満点(英語TEAP100+数学150+理科2科目150)。英語はTEAPのスコアで提出します。
- 併用方式:共通テストと独自試験を組み合わせます。外部検定でCEFR A2以上なら、共テ英語に加点できます(任意)。
- 共通テスト利用方式:共通テストの成績で合否を判定します。
理科の負担は方式によって変わります。TEAP方式・共テ型は理科2科目、併用方式は実質1科目です。なお募集人員でみると併用方式が主力枠で、TEAP方式は「英語を外部検定で使える看板方式」という位置づけです。英語が得意な人は、TEAPのスコアを武器にできるのが上智の魅力です。
なお、2028年からはTEAP方式で英検準1級・1級のCSEスコアも使えるようになる予定です。英語の検定をどう活かすかは、英検と大学入試のしくみもあわせて読むと整理しやすくなります。

私、英語の検定は得意なんです。上智なら活かせますか?

はい、上智のTEAP方式は英語の外部検定が柱です。英語の検定が得意なら大きな武器になります。ただし数学150点・理科150点の比重も高いので、理数の対策も忘れないでくださいね。
※出典:上智大学 2026年度入学者選抜要項(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
東京理科大=A/B/S方式
東京理科大は方式の種類が多いのが特徴です。理系志望者の王道は本学独自のB方式です。
- B方式(本学独自・王道):300点満点(各100点)。数学はⅢを含みます。学部により傾斜配点で350点・400点満点になる場合があります。
- A方式(共通テスト利用):700点/600点/400点満点。
- S方式:創域理工の一部で実施。400点満点です。
英検などのCSEスコア1950以上は「出願資格型」として使えます。加点ではなく、A方式の2教科+英語資格検定で出願できるしくみです。なお、C方式・グローバル方式は2026年で廃止されました。
英検を出願資格として活かす方法は、理系の英検の使い方でさらにくわしく解説しています。

理科大のB方式って、英語より理数で勝負する感じですか?

そのとおりです。B方式は数学・理科・英語が各100点で、数学にはⅢが含まれます。理数をしっかり積み上げた人が力を出しやすい方式です。英検は加点ではなく、出願資格として使えると覚えておきましょう。
※出典:東京理科大学 2026年度入学者選抜要項(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
配点・理科科目数の比較表
最後に、4校の主力方式の配点と理科の負担を一覧にします。理科を何科目課すかは、対策の重さに直結する大事なポイントです。
| 大学 | 主力方式 | 満点 | 英語 | 理科の負担 | 外部検定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 早稲田 | 独自試験 | 360点(数120・理120・英120) | 独自試験120点 | 2科目 | 使わない |
| 慶應 | 独自試験 | 500点(理200・数150・英150) | 独自試験150点 | 2科目 | 使わない |
| 上智 | TEAP方式 | 400点(英TEAP100・数150・理150) | TEAP提出100点 | 2科目(TEAP型) | 使う(TEAP・併用) |
| 東京理科大 | B方式 | 300点(各100) | 独自試験100点 | 1科目(学科指定・数Ⅲ含む) | 出願資格(CSE1950〜) |
ポイントを整理します。
- 理科2科目が必須なのは早稲田・慶應・上智(TEAP型)です。理科の負担が重く、対策に時間がかかります。
- 東京理科大B方式は数学にⅢを含み、理科も指定されます。理数の完成度がそのまま得点に直結します。
- 英語の外部検定は、早慶=使わない/上智=TEAPで提出/東京理科大=出願資格、という違いがあります。
自分の得意科目と、理科の負担(早慶・上智TEAP型は2科目、東京理科大B方式は1科目+数学Ⅲ)を照らし合わせて選んでください。志望校全体の決め方は首都圏理系の志望校選びガイドも参考になります。

理科2科目って、やっぱり大変ですよね…。

正直に言うと負担は大きいです。早慶と上智TEAP型は理科2科目が必要です。早めに2科目めを決めて、計画的に進めるのが合格への近道ですよ。
※出典:早稲田・慶應・上智・東京理科大 各2026年度入学者選抜要項、河合塾Kei-Net 2027(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
英語外部検定|早慶は使わず・上智TEAP・理科大は出願資格
理系大学の入試で、英検やTEAPといった「英語外部検定」をどう扱うかは、年々大きなテーマになっています。早慶上理の4校は、ここで方針がはっきり分かれます。「英語の資格を持っているから有利になる」と思い込むと、出願時につまずきます。まずは4校の立ち位置を整理しましょう。
4校の英語外部検定の扱い(早慶は使わない・上智と理科大は使う)
結論から言うと、早慶は外部検定を一般入試で使いません。上智と東京理科大は使いますが、使い方が大きく違います。
| 大学 | 一般入試での外部検定 | 英語の試され方 |
|---|---|---|
| 早稲田 理工 | 使わない | 独自試験のみ(英語120点) |
| 慶應 理工 | 使わない | 独自試験のみ(英語150点) |
| 上智 理工 | 使う(TEAPが看板) | TEAP方式=TEAPスコアを英語として提出 |
| 東京理科大 | 使う(出願資格型) | 英検等CSE1950以上が出願の条件・加点なし |
早慶は「その日の独自試験で英語力を測る」という考え方です。英検準1級を持っていても、出願や得点には一切影響しません。当日の英語の問題で勝負する、シンプルな仕組みです。

英検準1級を取れば、早稲田や慶應でも有利になるんじゃないんですか?

いいえ、早慶の理工系の一般入試では一切使いません。持っていても出願の点数は変わらないんです。英語は当日の独自試験だけで決まります。資格取得に時間をかけすぎず、独自試験の対策に集中しましょう。
上智はTEAP方式が看板(2028〜英検も使える見込み)
上智理工のTEAP方式は、400点満点のうち英語100点をTEAPスコアで提出する仕組みです。試験当日に英語の試験を受けるのではなく、事前に受けたTEAPの結果を使います。数学150点・理科150点と合わせて合否が決まります。
さらに、併用方式や共通テスト利用もあり、英語の扱いが方式ごとに変わります。併用方式では、外部検定でCEFR A2以上があれば共通テスト英語に任意で加点されます。
そして2028年からは、TEAP方式で英検準1級・1級のCSEスコアも使えるようになる見込みです。TEAPだけでなく、英検でも出願の道が広がります。
注意:2028年からの英検対応は現時点の公表内容にもとづく見込みです。学年によって扱いが変わるため、出願年度の最新要項を必ず確認してください。
東京理科大は「出願資格」型(加点なし)
東京理科大の英語外部検定は、上智とも考え方が違います。英検などのCSEスコア1950以上は「出願資格」として使えますが、点数への加点はありません。
つまり「資格があれば、その方式に出願できる」という入口の条件です。たとえばA方式(共通テスト利用)では、2教科+英語資格検定という組み合わせで出願できます。資格を持っていることで受験のルートが増えますが、合否は学力試験の点数で決まります。

英検を持っていれば、東京理科大では点数が上乗せされるんですか?

いいえ、東京理科大の場合は加点ではありません。CSE1950以上は「その方式に出願できる」という資格として働きます。点数が増えるわけではないので、そこは誤解しないようにしましょう。
📌コラム:英語の力を入試で活かしたいなら上智・東京理科大
英検やTEAPの勉強を積み重ねてきた人にとって、その努力を入試で直接活かせるのは上智と東京理科大です。上智はTEAPスコアそのものが英語の得点になり、東京理科大は資格が出願ルートを広げてくれます。一方で早慶は、英語力を当日の独自試験で示す方式です。「英語の資格を入試にどう活かしたいか」も、志望校選びの一つの軸になります。
なお、英検をどう受けて大学入試にどう活かすかは、専門の記事で詳しく解説しています。あわせて読むと、自分に合った戦略が立てやすくなります。

※出典:各大学2026年度入試要項・募集要項(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため、出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。上智2028年からの英検対応は現時点の公表内容にもとづく見込みです。
大学院進学率|慶應79%〜上智52%・院進か就職か
理系大学を選ぶうえで、「卒業後に大学院へ進む人がどれくらいいるか」は外せない視点です。研究職を目指すなら大学院(修士)進学がほぼ前提になりますし、学部卒で就職したい人にとっても、まわりの進路の雰囲気は大切な情報です。4校の院進率は、はっきりと差が出ます。
院進率の比較表と順位
下の表は、2025年度卒(2026年3月卒)の卒業者数をもとに、進学者数から算出した大学院進学率です。比べ方をそろえるため、すべて「卒業者ベース」で統一しています。
| 順位 | 大学 | 院進学率 | 内訳・補足 |
|---|---|---|---|
| 1 | 慶應 理工 | 79.2% | 卒919/進728 |
| 2 | 早稲田 理工 | 71.2% | 卒1679/進1196(基幹67.7%/創造66.9%/先進80.2%) |
| 3 | 東京理科大(昼間) | 65.1% | 全体(夜間含む)では55.1% |
| 4 | 上智 理工 | 52.3% | 卒384/進201(物質生命61.0%/機能創造52.7%/情報理工43.8%) |
慶應と早稲田は、卒業生の7〜8割が大学院に進みます。研究を続けるのが「標準ルート」という雰囲気です。東京理科大の昼間学部も6.5割と高く、理系の研究志向が強い大学です。一方、上智理工は約半数が学部で就職します。4校のなかでは、もっとも学部就職の割合が高い大学です。

上智の院進率が低いのは、研究が弱いということですか?

いいえ、そう単純には言えません。上智は学部での就職が多いという「進路の特色」です。語学やグローバル志向を活かして学部卒で社会に出る人が多い、という大学の個性なんですよ。弱みではなく、進路の方向性の違いと捉えてください。
「院に進みたいか」「学部で就職したいか」で選ぶ
院進率の数字は、そのまま「自分がどんな進路を取りやすいか」の目安になります。志望校選びの判断軸として整理しましょう。
大学院に進んで研究を深めたいなら
慶應・早稲田・東京理科大が向いています。まわりの多くが院に進むため、研究を続ける環境や雰囲気が整っています。とくに慶應理工と早稲田先進理工(80.2%)は院進率が高く、修士まで進むのが当たり前の文化です。
学部卒で早く社会に出たい・幅広い進路を考えたいなら
上智理工が一つの選択肢になります。約半数が学部で就職し、情報通信やメーカーなど多様な業種に進んでいます。学部4年間で学んだことを、早めに社会で活かしたい人に合っています。
ただし、これはあくまで「全体の傾向」です。どの大学でも、院に進む人も学部で就職する人も両方います。大切なのは、自分が研究をどこまで続けたいかを早めにイメージしておくことです。志望校を迷っている人は、理系の志望校選びガイドもあわせて参考にしてください。
![4校の大学院進学率を比較した横棒グラフ。「慶應79.2%」「早稲田71.2%」「東京理科大[昼間]65.1%」「上智52.3%」を大きい順に並べ、2025年度卒・卒業者ベースと明記](https://science-university-sakurasaku.com/wp-content/uploads/2026/06/soukei_04_inshin.webp)
※出典:各大学2025年度卒業生進路状況・公式データ(取得日2026-06-24)。院進学率は卒業者ベースで算出。数値は変わるため、出願前に各大学公式の最新データを確認してください。
就職力比較|実就職率は4校84〜94%・指標の違いに注意
「結局、就職に一番強いのはどこですか?」――早慶上理を比べるとき、いちばん多い質問です。ただ、就職データは指標ごとに意味も分母も違います。物差しがズレたまま比べると、まったく逆の結論になってしまいます。この章では、まず指標を3つに分けて、誤読しないように整理します。
まず就職指標を3つに分ける
就職力を語る数字は、大きく3種類あります。混ぜて使わないことが大切です。
| 指標 | 何を表すか | 比較での使い方 |
|---|---|---|
| ①実就職率 | 就職したい人がどれだけ就職できたか | 同一定義なら横並び可 |
| ②有名企業400社実就職率 | 大手企業への進みやすさの目安 | ランキング掲載校どうしの参考 |
| ③大学公式の就職率 | 各校が独自に公表する就職率 | 定義がバラバラ・横比較に不向き |

①と③って、どっちも「就職率」なのに何が違うんですか?

割り算の分母が違うんです。③は大学ごとに「就職希望者で割る」「卒業生で割る」とルールが分かれます。だから①のように定義を揃えた数字でないと、横並び比較は危険なんですよ。
実就職率(同一定義)の比較
まず①実就職率です。ここでは「就職者 ÷(卒業者 − 大学院進学者)× 100」という同じ定義で4校を並べます。早慶上智の数値は各校公式の人数から当ブログが算出した2025年度卒(理工学部)ベース、東京理科大は大学通信が公表した全学ベースの値で、集計のスコープはやや異なります。
| 大学 | 実就職率(同一定義) | 備考 |
|---|---|---|
| 東京理科大 | 94.0 | 大規模大(卒4000人以上)で全国1位 |
| 上智 理工 | 90.2 | 当ブログ算出(2025年度卒) |
| 慶應 理工 | 89.5 | 当ブログ算出(2025年度卒) |
| 早稲田 理工 | 84.3 | 当ブログ算出(2025年度卒) |
数字に差はありますが、4校とも90%前後の高水準です。早慶は院進率が7〜8割と高いため、そもそも「学部で就職する人」が少なく、分母が小さくなります。実就職率の数値だけで「就職に弱い」とは読めない点に注意してください。

理科大の94.0って、すごく高く見えます!

はい、これは大学通信の集計で「大規模大の全国1位」と紹介された数字です。ただ進路指導教諭アンケートや民間集計が出典で、各校の定義とも完全一致ではありません。「全国1位」という言葉だけで他校に大差をつけた、とは読まないようにしましょう。
有名企業400社実就職率
次に②有名企業400社実就職率です。大手企業400社への進みやすさの目安で、大学通信の同一指標です。この数値は大学全体ベースで、9-1の実就職率とは集計の単位が異なる点に注意してください。
| 大学 | 有名企業400社実就職率 | 全国順位 |
|---|---|---|
| 慶應(全体) | 46.7% | 5位 |
| 東京理科大(全体) | 43.6% | 6位 |
| 早稲田(全体) | 39.1% | 9位 |
| 上智(全体) | 掲載対象外(圏外) | ― |
ここで大事な注意があります。上智はこの400社ランキングの掲載対象外ですが、9-1で見たとおり実就職率は90.2%と高水準です。「400社圏外=就職に弱い」ではありません。上智理工の卒業生はしっかり就職できています。400社という1つの指標だけで、上智の進路を判断しないでください。

業種傾向と「全国1位」表現の読み方
就職先の業種は、4校とも情報通信・メーカー(製造)が中心です。理系全体の傾向どおりといえます。たとえば上智理工の2025年度卒は、情報通信23.7%・調査専門サービス13.9%・製造13.7%・金融11.5%という内訳でした。主な就職先には、日立・NTTデータ・日本IBMなどが各校で並びます。東京理科大もNTTデータ・日立・富士通・本田・NEC・トヨタ・三菱重工などが目立ちます。
最後に表現の注意です。「研究力/教育力 私大1位」「実就職率 全国1位」といった肩書きは、大学通信(進路指導教諭アンケートや民間集計)が出典です。公式統計とは性質が異なります。また「早稲田96% vs 理科大94%」のように、分母の違う数字を素朴に並べる比較もしません。指標を揃え、出典を確かめてから読むのが鉄則です。
各校の就職をさらに詳しく知りたい方は、個別記事もご覧ください。早稲田理系の徹底解説・慶應理系の徹底解説・上智理系の徹底解説・東京理科大の徹底解説でそれぞれの主な就職先を紹介しています。
※出典:各大学公式サイトの就職データ、大学通信(実就職率・有名企業400社実就職率 2025年3月卒)(取得日2026-06-24)。実就職率の早慶上智分は当ブログが公式人数から算出。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
学費比較|初年度は理科大176万〜慶應209万
学費は「何の数字を見るか」で印象が変わります。ここでは比較しやすいよう、初年度納入金を主指標にします。入学金・授業料・施設費などを含む、入学1年目に納める金額です。
| 大学 | 初年度納入金(2026年度・概算) | 備考 |
|---|---|---|
| 東京理科大 | 約176〜182万円 | 数学系176/工・先進工等182 |
| 早稲田 理工 | 約185〜189万円 | 基幹184.7/先進188.7 |
| 上智 理工 | 約195万円 | 1,952,650円 |
| 慶應 理工 | 約209万円 | 2,093,250円 |
初年度でいちばん抑えられるのは東京理科大、いちばん高いのは慶應です。とはいえ4校とも私立理系の標準的なレンジで、極端な差ではありません。

4年間だと、トータルでどのくらい違うんでしょうか?

目安は早稲田約720万円・上智約720万円・東京理科大約638万円・慶應約777万円(早慶上理で最高)です。ただ各校で施設費の含め方や算出方法が違うため、あくまで前後しうる目安として見てください。確定額は必ず公式の学費案内で確認しましょう。
4年総額は算出方法によって順位が前後します。たとえば東京理科大は授業料ベースの算出で、他校は施設費等を含めた算出になっており、土台が完全には揃っていません。比較表は初年度納入金を主指標にし、4年総額は「方法で前後する目安」と捉えるのが安全です。

※出典:各大学公式サイトの2026年度 学費・納入金案内(取得日2026-06-24)。4年総額は当ブログが各校公表値から算出した目安で、施設費等の含め方により前後します。学費は改定されるため出願前に各大学公式の最新情報を確認してください。
キャンパス比較|一極の早稲田・上智と分散の慶應・理科大
理系の4年間は、文系より長くキャンパスで過ごします。実験や研究室通いも増えるため、立地は想像以上に大事な比較軸です。ここでは「一極集中型」と「分散型」という視点で4校を整理します。
4校のキャンパスを一覧で比較
まず、理系がどこで学ぶのかを表にまとめます。
| 大学 | 立地タイプ | 理系の主なキャンパス | 移動の有無 |
|---|---|---|---|
| 早稲田 | 一極集中 | 西早稲田(新宿区)/副都心線・西早稲田直結 | なし(4年間ほぼ一拠点) |
| 慶應 | 2段構え | 1〜2年 日吉(横浜)→ 3〜4年 矢上 | あり(学年で移動) |
| 上智 | 一極集中 | 四谷(JR・メトロ四ッ谷 徒歩3〜5分)/全学集約 | なし(看護のみ目白聖母中心) |
| 東京理科大 | 3分散 | 神楽坂(理学部第一部)・葛飾(工・先進工・薬)・野田(創域理工・創域情報) | 学部により拠点が異なる |
早稲田と上智は、4年間を一つの拠点で過ごせる「一極集中型」です。一方、慶應は学年で移動する2段構え、東京理科大は学部ごとに拠点が分かれる3分散型になります。

一極集中型のメリットと、移動・分散型の特徴
立地タイプによって、通学や研究環境の感覚はかなり変わります。要点を整理します。
早稲田・上智(一極集中型)は、4年間を通して同じ街に通えます。生活リズムを変えずに済み、サークルや人間関係も途切れにくいのが利点です。上智は四ッ谷駅から徒歩3〜5分とアクセスも良好です。早稲田の西早稲田は副都心線が直結しています。
慶應(2段構え)は、1〜2年の日吉(横浜)と、3〜4年の矢上に分かれます。学年が上がると研究室中心の生活になり、矢上へ移ります。引っ越しや通学経路の見直しが必要になる場合があります。
東京理科大(3分散)は、神楽坂・葛飾・野田に拠点が分かれます。志望学部でキャンパスが決まるため、出願前に「自分の学部がどこか」を必ず確認してください。なお薬学部は2025年4月に野田から葛飾へ移転しました。

理系って実験が多いから、毎日通う場所はけっこう重要ですよね。

その通りです。理系は3年後半から研究室に通う日々になります。だからこそ「3〜4年でどこに通うか」まで見ておくと安心ですよ。
※出典:各大学公式サイト(キャンパス・所在地案内)、2026年度学部案内(取得日2026-06-24)。キャンパス配置は変わることがあるため、出願前に各大学公式の最新情報を確認してください。
タイプ別診断|あなたに向く1校を◎○△×で判定
ここは記事の山場です。これまで見てきた偏差値・入試方式・院進率・就職・学費・立地をふまえ、当ブログ独自の視点で「どんな人にどの大学が向くか」を判定します。あくまで一つの目安として、自分の志望と照らし合わせてください。
4校キャラクター早見表
まず、4校の性格を一言で押さえましょう。
| 大学 | キャラクター | ひとことで言うと |
|---|---|---|
| 早稲田 | 学系制でスケール大 | 最難関帯・独自試験勝負・院進7割の総合力 |
| 慶應 | 院進最強・実学志向 | 院進約8割・有名企業就職トップ級・学費は最高 |
| 上智 | グローバル・英語活用 | TEAP方式で英語が武器・学部就職も視野・四谷一極 |
| 東京理科大 | 実力主義・コスパ良 | 学費が最安帯・研究力評価が高い(民間調査)・関門制度で鍛える |
タイプ別おすすめ(◎○△×)
診断軸ごとに、4校の向き・不向きを判定します。表の記号は「その目的にどれだけ合うか」を示す目安です。
| 診断軸(こんな人) | 早稲田 | 慶應 | 上智 | 東京理科大 |
|---|---|---|---|---|
| 大学院まで進んで研究したい | ◎ | ◎ | △ | ○ |
| 学部卒で就職したい | ○ | △ | ◎ | ○ |
| 英語(外部検定)を活かしたい | △ | △ | ◎ | ○ |
| とにかく最難関に挑戦したい | ◎ | ◎ | ○ | ○ |
| 学費をできるだけ抑えたい | ○ | △ | ○ | ◎ |
| 一拠点でじっくり通いたい | ◎ | △ | ◎ | △ |
| 数学・理科の独自試験が得意 | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
判定の根拠を、軸ごとに補足します。
院進して研究したい人 → 慶應◎・早稲田◎。慶應理工は院進率79.2%、早稲田理工も71.2%と高水準です。東京理科大も昼間65.1%で○。上智理工は52.3%で、約半数が学部就職のため△としています。
学部卒で就職したい人 → 上智◎。上智は院進が約半数で、学部就職の実績も豊富です(実就職率90.2%)。早稲田・東京理科大は院進と就職の両にらみで○。慶應は約8割が院進するため、学部就職前提なら△です。
英語(外部検定)を活かしたい人 → 上智◎。上智はTEAP方式(英語の外部検定が使える看板方式)で、英語の検定が直接武器になります。東京理科大は英検CSE1950以上が出願資格になり○。早慶は一般入試で外部検定を使わないため△です(英語そのものは独自試験で問われます)。詳しくは理系の英検まとめもどうぞ。
最難関に挑戦したい人 → 早稲田◎・慶應◎。偏差値帯は早慶(65.0〜67.5)が頭一つ抜けています。上智・東京理科大(55.0〜62.5)も十分な難関で、偏差値帯では早慶がやや上、という位置づけです。
学費を抑えたい人 → 東京理科大◎。初年度納入金は約176〜182万で4校中もっとも低い帯です。慶應は約209万で最高のため△としています。
一拠点でじっくり通いたい人 → 早稲田◎・上智◎。両校は4年間一極集中です。慶應は学年で移動、東京理科大は学部で拠点が分かれるため△としています。

私は学部で就職したいから、上智が合いそうって分かってきました。

いい気づきですね。ただし△の大学が「ダメ」という意味ではありません。慶應を学部就職で選ぶ先輩もいます。記号は目安、最後は自分の優先順位で決めましょう。
📌コラム:迷ったら「優先順位を2つ」に絞る
4校とも一流大学なので、すべての軸で完璧な1校はありません。おすすめは、自分にとって外せない軸を2つだけ選ぶことです。たとえば「院進+学費」なら東京理科大、「英語+学部就職」なら上智、「最難関+院進」なら早慶、という具合に、軸を絞ると一気に見えてきます。さらに迷うときは、各大学の個別記事(早稲田/慶應/上智/東京理科大)で実像を確かめてみてください。
※出典:偏差値=河合塾Kei-Net 2027(方式別ランク)、院進率=各大学2025年度卒業者ベース、就職=大学通信2025年3月卒・各校公式、学費・立地・入試方式=各大学2026年度公式要項(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため、出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
併願戦略|早慶上理+MARCH・4工大・国公立の組み方
基本は「3層構造」で組む
早慶上理は、4校すべてが難関です。1校だけに絞るのは現実的ではありません。そこで合格可能性を「3層」に分けて組み合わせます。チャレンジ・上位併願・安全の3段構えです。
- チャレンジ層:早稲田・慶應(偏差値65.0〜67.5)
- 上位併願層:上智・東京理科大(偏差値55.0〜62.5)
- 安全層:MARCH・4工大
この3層を1セットにすると、無理なく現実的な合格ラインを確保できます。

早稲田と慶應の両方を受けたいけど、それだけだと不安です。

その不安は正しいです。早慶はどちらも最難関なので、上智・東京理科大を上位併願層に、MARCHや4工大を安全層に置きましょう。この3層が基本形です。
自分の武器で組み合わせを変える
3層の中身は、自分の得意分野で調整できます。代表的な3パターンを挙げます。
| あなたの強み | おすすめの寄せ方 | 理由 |
|---|---|---|
| 理科2科目をしっかり固めたい | 早慶・上智(TEAP/共テ型)寄り | これらは理科2科目が必須 |
| 数学Ⅲ・独自試験が得意 | 東京理科大B方式 寄り | B方式は理科1科目(学科指定)+数Ⅲで勝負 |
| 英語外部検定が強い | 上智・東京理科大 寄り | 上智TEAP方式・理科大の出願資格型で活かせる |
| 共通テストを併用したい | 上智・東京理科大 寄り | 早慶は共テ利用なし/上智・理科大はあり |
早稲田・慶應は独自試験のみで、英語外部検定も共通テストも使いません。一方、上智はTEAP方式、東京理科大は英検等のCSEスコアを出願資格として使えます。英語の資格を持っているなら、上智・東京理科大が活きます。

私は英検準1級を持っています。これって早慶でも使えますか。

残念ながら、早稲田・慶應の一般入試では英語外部検定は使いません。その準1級は上智のTEAP方式(2028年〜)や東京理科大の出願資格で活かせます。武器に合わせて受験校を選ぶのが得策です。
安全層はMARCH・4工大で固める
3層の土台になるのが安全層です。ここをしっかり押さえると、本命のチャレンジ層に安心して挑めます。MARCHや4工大は、早慶上理を狙う層にとって現実的な押さえになります。
詳しい比較は、それぞれの記事でまとめています。MARCH理系 徹底比較と4工大 徹底比較をあわせてご覧ください。志望校全体の組み立て方は首都圏理系の志望校選びも参考になります。
もうひとつ、国公立と併願するご家庭の面談でよく話題になるのが、入学手続き金(入学金)をいつ・いくら納めるかです。私立の入学金の締切は国公立前期の合格発表と前後することが多く、併願の組み方しだいで「国立の結果を見てから納められるか」が変わります。早稲田の入学金締切と国立発表日の関係は早稲田 理系 徹底解説で、慶應の延納制度と「3つの締切」は慶應 理系 徹底解説で、日付つきでくわしく解説しています。
※出典:各大学公式入試要項・河合塾Kei-Net 2027(取得日2026-06-24)。入試制度・数値は変わるため出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
よくある質問|早慶上理 理系のQ&A 11問
Q1. 早慶上理で一番難しいのはどこですか。
偏差値(河合塾Kei-Net 2027)で見ると、早稲田・慶應(65.0〜67.5)が最上位です。上智・東京理科大(55.0〜62.5)がそれに続きます。ただし学部・学科・方式で幅があるため、志望学科ごとに確認してください。
Q2. 早稲田と慶應はどちらがよいですか。
偏差値帯はほぼ同等で、優劣はつけにくいです。違いは中身にあります。早稲田は学系制で入学後に学科を決め、西早稲田に一極集中です。慶應は学門制で、理工は日吉→矢上の2段構えです。院進率は慶應79.2%・早稲田71.2%で、慶應がやや高めです。
Q3. 上智は早慶・東京理科大と比べてどうですか。
偏差値帯は上智(57.5〜62.5)で、早慶より低めですが、東京理科大と近い難関帯です。特徴はTEAP方式に代表される英語重視と、四谷一極のグローバルな環境です。一方で院進率は52.3%と、4校で最も学部就職が多い大学です。
Q4. 東京理科大は早慶上智より格下なのですか。
偏差値だけ見れば早慶より下に位置します。しかし実力主義・関門制度で鍛えられ、大学通信の民間調査では研究力・教育力が私大トップクラス(私大1位・10年連続)と評価されています。実就職率94.0%も大規模大で全国1位(大学通信2025年3月卒)。いずれも進路指導教諭アンケート等の民間集計が出どころである点をふまえて読んでください。「格下」と単純に言える大学ではありません。
Q5. 4校すべて共通テストが使えますか。
いいえ。早稲田・慶應は共通テスト利用がなく、独自試験のみです。上智(共テ利用・併用方式)と東京理科大(A方式=共テ利用)は使えます。共通テストを活かしたいなら、上智・東京理科大が選択肢になります。
Q6. 4校すべて理科2科目が必要ですか。
理科2科目が必要なのは早稲田・慶應と、上智のTEAP方式・共通テスト型です。一方、東京理科大のB方式(独自試験)は理科1科目(物理・化学・生物から学科指定の1科目)で、数学Ⅲが必須という特徴があります。上智の併用方式も実質1科目に絞れます。理科を1科目にしぼりたいなら、東京理科大B方式や上智の併用方式が選択肢です。
Q7. 英語外部検定はどこで必要ですか。
一般入試で使うのは上智と東京理科大です。上智はTEAP方式でTEAPスコアを提出します(2028年〜は英検準1級/1級のCSEも可)。東京理科大はCSE1950以上が出願資格型(加点なし)です。早稲田・慶應は一般入試で英語外部検定を使いません。詳しくは理系の英検活用ガイドと英検と大学入試の仕組みをご覧ください。
Q8. 大学院進学はどのくらいですか。
慶應79.2%>早稲田71.2%>東京理科大 昼間65.1%>上智52.3%です(2025年度卒・卒業者ベース)。早慶は7〜8割が院進、東京理科大も昼間で6.5割です。上智だけは約半数が学部で就職します。研究志向が強いなら、院進率の高さも判断材料になります。
Q9. 就職に一番強いのはどこですか。
就職は指標で見え方が変わります。実就職率は東京理科大94.0%・上智90.2%・慶應89.5%・早稲田84.3%で、4校とも高水準です。有名企業400社実就職率では慶應46.7%・東京理科大43.6%・早稲田39.1%で、上智は掲載対象外です。ただし上智の実就職率90.2%は高水準なので、400社指標だけで上智の進路を判断しないでください。
Q10. 学費が安い・高いのはどこですか。
初年度納入金(2026年度)は、東京理科大 約176〜182万<早稲田 約185〜189万<上智 約195万<慶應 約209万です。東京理科大が最も抑えめ、慶應が早慶上理で最高です。4年総額は算出方法で前後するため、初年度納入金を主指標に見るのが安全です。
Q11. MARCH・4工大とはどう違いますか。
早慶上理を最上位に、その下にMARCH、さらに4工大という3層構造で捉えると整理しやすいです。早慶上理は研究力・就職力ともに高水準ですが、その分難度も上がります。詳しくはMARCH理系 徹底比較と4工大 徹底比較をご覧ください。
※出典:各大学公式入試要項・公式進路データ・河合塾Kei-Net 2027・大学通信2025年3月卒(取得日2026-06-24)。就職指標は定義(分母)が異なるため、横並び比較には注意してください。出願前に各大学公式の最新要項を確認してください。
まとめ|早慶上理 理系を選ぶ4つの軸
最後に、早慶上理の理系を選ぶときの4つの軸を整理します。迷ったら、この4軸に自分を当てはめてみてください。
軸1:偏差値帯で位置を知る
早慶(65.0〜67.5)が最上位、上智・東京理科大(55.0〜62.5)がそれに続きます。まず自分の学力との距離を確認し、13章の3層構造で併願を組みましょう。
軸2:院進か就職か
研究志向なら院進率の高い慶應79.2%・早稲田71.2%が有利です。学部就職を視野に入れるなら、上智52.3%という選択肢もあります。東京理科大は昼間65.1%と、その中間に位置します。
軸3:英語の使い方
英語外部検定を一般入試で使わないのが早慶です。使うのが上智(TEAPが看板)と東京理科大(出願資格)です。手持ちの英語資格を活かしたいかどうかで、受験校の相性が変わります。
軸4:学費・立地
学費は東京理科大が最も抑えめ、慶應が最高です。立地は早稲田・上智が一極集中、慶應・東京理科大はキャンパスが分散します。通学のしやすさも4年間を左右します。

4つの軸で見たら、自分に合う大学が少し見えてきました。

それが何よりです。偏差値だけでなく、院進・英語・学費まで含めて選ぶと後悔が少なくなります。気になった大学は、個別の記事でさらに深く確認してくださいね。

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【記事内データの注記】偏差値=河合塾Kei-Net 2027/入試制度・学費・進路数値=各大学公式一次情報(取得日2026-06-24)。数値は変わるため、出願前に各大学公式の最新要項を必ず確認してください。





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